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Ammo→Re!!のようです

591名も無きAAのようです:2017/02/18(土) 23:19:50 ID:gHb2Rkgo0
( ・曲・)『逃げるのも結構ですが、やはり抵抗してこそ犯し甲斐があるというもの。
     さ、せいぜいあがいてください』

ノハ<、:::|::,》『言われなくたってやってやるよ、変態野郎が』

その時、ヒートの背後で起きるはずのない事態が起きていた。
だが鐘の音が。
島全体に鳴り響く鐘の音が、その事態を彼女に悟らせなかった。

〔Ⅱ゚[::|::]゚〕

まるで脱皮する昆虫の様に、その背中から女の手が生えた。
装甲を内部から無理やり破って腕だけが現れるその姿を、ヒートが見ることはない。
彼女の視線と注意は、“このために立ち回る”二人に注がれているのだから。
静かに這い出たクールの手には高周波ナイフが握り締められ、それは音もなくバッテリーを破壊出来る必殺の得物だった。

その高周波ナイフは彼女が事前に装備していたもので、それこそが装甲を内側から切り裂いた物の正体だった。
だが、全身に密着している装甲内でそれを使うためには関節を外すだけでなく、人体構造を無視した動きをする必要がある。
痛みを伴う所ではなく、文字通り肉を断ち、神経をいくつも引き千切る事でのみ実現できる動き。
不可能と思われるその動きを、だがしかし、クールは声一つ漏らさずに実行することが出来た。

狙いは無防備な背中のバッテリー。
電源の供給を断つことでクールの動きを封じたように、レオンもまたバッテリーを破壊されることで動きを止める。
そうなれば、Aクラスながらも全身を覆う彼女の棺桶は拘束具と化す。
だがヒートは気付かない。

――そして、ナイフが音もなく投擲された。

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                    ハ  ト、__'__ イ  /、
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‥…━━ August 11th PM00:16 ━━…‥
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ショボン・パドローネは通信機から聞こえてくる会話に耳を傾け、デレシアが現れる瞬間を今か今かと待ち望んでいた。
あの女が現れれば、こちらは戦力の全てを差し向けて潰すことが出来る。
ワタナベもモララーもまだ戦いの最中だが、もう間もなく捨て駒に偽装したクールがヒートに引導を渡すことだろう。
だがデレシアは友軍の窮地には必ず現れ、事態を力で収束させる。

味方を大切にするというその性質を利用すれば、おびき出すことは容易だ。
出てきたところで“目”が狙いをつけ、シュールとデミタスが人間の五感の欠陥を利用し、ジョルジュとショボンが直接叩く。
デレシア一人のためにこの島で騒動を起こしたのだから、彼女一人のために大掛かりな餌場を作ることぐらい造作もない。
全ては夢のため。


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