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Ammo→Re!!のようです
583
:
名も無きAAのようです
:2017/02/18(土) 23:03:03 ID:gHb2Rkgo0
熱から逃れるために海に逃げた生き物の死骸で溢れ、腐臭に満ち、海岸線にはガスで膨れ上がった肉塊が打ち上げられていたあの光景。
それは死その物の光景だった。
やがて死骸は風化し、骨となり、骨は白い砂浜の一部となった。
海を汚していた死体の山は豊かな海の養分となり、多くの生物を支える基盤となった。
成長の過程を見守る母の心地で世界を眺めるデレシアは、街に溢れていたはずの活気が消えていることが気になっていた。
ティンカーベルは他から孤立した形の集落に近い物があり、それ故に、内々で盛り上がる日常を何よりも重要視していた。
本来朝市も島民だけで楽しんでいたものが観光客にも知れ渡っただけであり、その活気を本当に作り出しているのは島民だけだ。
その在り方は昔から変わらないが、ジュスティアと協力し合うようになってからは少し変わってきたのかもしれない。
街の治安が自分達だけでは守り切れないと理解した、デイジー紛争。
この島を舞台にジュスティア軍とイルトリア軍が争ったとされる紛争の真実は、伝えられている物とはかなり異なる。
実際はジュスティア軍と一人の狙撃手が争ったのであり、争うように仕向けられた戦いだった。
その背景にいたのはブーンの恩師であり、デレシアの友人であるペニサス・ノースフェイス。
彼女は単独でジュスティア軍に戦いを挑み、無事に生還を果たした。
だが真実に気付いた人間がいた。
その人間達はこれを決して表沙汰にせず、歴史を偽る事で平穏を作り出した。
平穏の裏で調べ、そして分かったのはその争いを仕組んだ組織の巨大さだった。
世界最大の生物が茸であるように、その組織は地中深く世界中に根を張り巡らせ、実態が分からない程のものだったのだ。
それはティンバーランドと呼ばれる巨大な秘密結社であり、共同体であり、思念体だった。
三度壊滅させ、そして、デレシアの前に四度目の姿を見せた。
雑草の如き執念で立ちあがり、菌糸のように図太く育とうとする大樹。
ζ(゚、゚*ζ「……」
面白くもない話だ。
何度も生まれてくる存在を踏み潰し、摘み取るのは面倒極まりない。
とは言え、前回はやや早めに芽を摘み取った事がいけなかったのだろう。
十分に成熟してから叩き潰し、その病巣を焼却処分しなければ意味がない。
デレシアはこれから先の旅を円滑に進めるためには、この島での出来事をどう処理するべきかを決めていた。
相手の目的はヒートの棺桶と、デレシアの命。
ブーンはそれらを手に入れるための便利な道具でしかない。
だが事態は一変し、彼らの目的は一時的に退けられた。
それで引き下がるような性格であれば、ティンバーランドは今もあるはずはない。
連中は必ず、今日中に行動を起こしてくる。
それをより確実なものとするために必要なのは、デレシアやヒートがその姿を相手に見せる事だ。
隠れていては仕方がないという判断を基に、デレシアはトラギコを使う事で作戦を成立させた。
あの刑事には大樹の根深さを調べてもらう役割を担わせ、更にはジュスティアの動きをけん制してもらわなければならない。
今頃はどうにかして狙撃手の写真を撮影しようと躍起になっている事だろう。
珍しく骨のある報道者、アサピー・ポストマンと言う人間と協力し合えばそれも叶うに違いない。
かつて世界を賑わせていたマスコミの力は大分衰えているが、その分、報道という行為に真剣に取り組む人間が増えた気がする。
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