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Ammo→Re!!のようです

572名も無きAAのようです:2017/02/18(土) 22:33:53 ID:gHb2Rkgo0
まるで賭けのような動きだが、ヒートは仮にそうだとしても、デレシアの賭けから降りるつもりはなかった。
彼女はヒートの知る限り、誰よりも物事を知り、誰よりも強い人物だ。
その正体が気になるが、ヒートがこれまで自分の過去を語らなかったように、デレシアが語るのを待つしかない。
こちらから訊くのは、どうしても出来なさそうだ。

弾倉の準備を終え、コーヒーを飲む。
溜息を吐いて、作業の手を止める。
感情に身を任せた自分がやるべきことは分かっている。
復讐を。

復讐を果たすのだ。
この感情に捉われた人間は、等しく醜い顔をしている事だろう。
今、ヒートはこの顔をブーンに見られたくなかった。
見られてしまえばきっと、ブーンに嫌われてしまうだろう。

復讐に身を焦がす殺人者の顔など、見せるべきではないのだ。

ノパ⊿゚)「……絶対に、殺してやる」

復讐は何も生まないと言う人間がいるが、ヒートに言わせればその人間は真の意味で復讐を知らないのだ。
生きる気力を奪われ、己の命すら無価値に思える中で生きる糧となったのは復讐心だ。
その心がヒートを生かし、ヒートを動かした。
殺された家族のために、それに関わった全ての人間を殺し尽くすという目的を手にした。

手を血で染め上げる復讐の日々が終わり、達成感と喪失感に満たされた状態で故郷に帰り、ブーン達と出会った。
そして故郷で起きた事件がきっかけでデレシアの旅に同行することになり、今日に至る。
復讐によって失った物は喪失感と人間性。
逆に、得たものは数多くある。

復讐はヒートに多くを与えてくれた。
故に、少なくともヒート・オロラ・レッドウィングの中で復讐は無意味ではない。
暴力を行使されたのであれば、暴虐によって報復をすればいい。
例えそれが肉親だろうとも。

――肉親を殺すことに躊躇するような心は、もう、ヒートには残っていないのだ。


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