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Ammo→Re!!のようです
567
:
名も無きAAのようです
:2017/02/18(土) 22:24:16 ID:gHb2Rkgo0
いつかはイルトリアに行ってみたいと思っているが、それが叶うのはきっとずっと未来の話だろう。
ζ(゚ー゚*ζ「えぇ、本当に昔の話。
今でこそご飯が美味しいって言われているんだけど、昔はとても個性的な料理ばかりでね。
その個性的な料理の中でも、この朝食だけはどこの人にも美味しいって言われていたの。
フル・ブレックファスト、って言うのよ。
ただ、ちょっと食材が足りていないから本物はまた今度ご馳走してあげるわね」
(∪*´ω`)「やたー」
ζ(^ー^*ζ「うふふ、その時は皆で一緒に食べましょうね」
そっと差し出されたマグカップを受け取り、その匂いにブーンの持つ犬の尾が反応した。
まるで花の蜜のような香りがする、琥珀色の液体。
一見すると紅茶だが、これまでにブーンが飲んできたどの紅茶とも違う。
そして一口飲むと、ブーンはその豊かな香りに全身が総毛立った。
鼻から突き抜ける香り高さは、まるで目の前に花束があるかのよう。
ζ(゚ー゚*ζ「気付いた?
それはね、ロータスポンドっていう種類の紅茶なの。
紅茶には沢山の種類があるから、それもまた一緒にお勉強していきましょうね」
(∪*´ω`)「お!」
手際よく調理を進めていくデレシアは、スライスしたトマトをソテーして、それをサニーサイドエッグの横に添える。
軽くソテーされたトマトからは得も言われえぬ香りが漂い、その酸味と甘みの混合した香りがブーンの食欲をそそった。
心配していたことは全て些事としか思えなくなり、早くも朝食が楽しみで仕方がない。
ローブの下で揺れる尻尾を見て、デレシアがそっと微笑む。
ζ(゚ー゚*ζ「じゃあ、私も顔を洗ってくるからブーンちゃんはパンを焼おいてちょうだい」
(∪´ω`)「わかりましたー」
自分にも何かができることがブーンは嬉しかった。
料理ができるようになっただけでも、かなりの進歩が実感できている。
進歩の実感は彼にとって、自分が無力な存在でないことの証明と同じ意味を持っていた。
デレシアに任されることが増えるたびに、ブーンは喜びを覚えた。
彼女と出会ってから、ブーンは多くの“初めて”を学んだ。
初めての事は、良くも悪くもいつでもブーンを興奮させた。
知識が増えることもあれば、命の危機に瀕することもあった。
確かに言えることは、デレシアと一緒にいればブーンの世界は際限なく広がるという事だ。
道具として扱われていた日々の中では想像も、ましてや理解することも出来なかっただろう。
他人を大切だと思える事。
何かを教わる事の楽しさ。
誰かの為に自分の意志で戦いを挑む事。
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