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Ammo→Re!!のようです

565名も無きAAのようです:2017/02/18(土) 22:18:17 ID:gHb2Rkgo0
どうして早く目が覚めたのか、ブーンはその理由が分かっていた。
不安と心配、そして期待と緊張によるものだ。
デレシアの考えている計画に自分が組み込まれ、その役をしっかりと果たせるのかという危惧は一向に薄れない。
現状を考えると、誰もブーンを責められないだろう。

彼が例え、数多の死地を潜り抜けた歴戦の猛者であったとしても、不安を完全に拭い切る事は難しい。
ティンカーベルと言う海に囲まれた島の中に潜む強力無比な敵に狙われ、その正体や規模が不明ともなれば、よほどの豪胆者でも不安を抱かずにはいられない。
相手にする組織の規模などを正確に知るデレシアだけは、おそらくこの島で唯一不安を抱かずに敵対できる存在に違いないだろう。
彼女は状況を分析した後、彼女を追っていた人間を一時的にとは言え味方に引き入れ、共闘体制を形成した。

幼くともいくつもの修羅場を見てきたブーンは、やはり、デレシアがいれば何事もどうにかなってしまうのだろうと理解しつつあった。
楽観的に見るのではなく、大局的に見ての判断だ。
格が違う、と言う言葉の意味をブーンはデレシアを通じて学ぶことが出来た。
金持ちでも、徒党を組む暴力者でも、巨大な組織の人間でさえも、デレシアには敵わなかった。

その理由をブーンは、何手先を見据えているかの差だと考えている。
だからこそ先んじて行動することも、後になって最適な対応を取る事も出来るのだ。
相手の行動が分かっていれば、恐れることはない。
必要なのは備える事なのだ。

(∪´ω`)「あの、きょう……」

ζ(゚ー゚*ζ「大丈夫よ。 さ、まずは朝ごはんをしっかりと食べましょう。
       朝ご飯はその日の元気の源なんだから」

(∪*´ω`)゛「はい!」

肌寒い朝の中、二人は寝袋から静かに起き上がる。
伸びをして体をほぐし、ひんやりとした空気の漂うテントの外に出て行く。
森はまだ暗く、陽の光は届いていない。
夜の気配がまだ残留した空気は新鮮そのものであり、ブーンの肺はすぐに冷えた空気と入れ替えられた。

夏の匂い。
生物の活気が色濃く滲み出たこの匂いが、ブーンは好きだった。

ζ(゚ー゚*ζ「今日の朝御飯は何かリクエストはあるかしら?」

(∪´ω`)「おー」

正直、ブーンは食事の種類というものをあまり知らない。
主食となる物が米かパンなのか、添えられるのが肉か、魚か、それとも野菜か。
特定の料理が好きという事はないが、好んで食べたいものはある。

(∪´ω`)「デレシアさんのごはんなら、なんでもたべたいですお」

そう。
デレシアの作ってくれる料理であれば、何でもいい。
勿論、ヒートの料理もそうだし、ロウガ・ウォルフスキンの料理もそうだ。
彼女たちの料理は全てが美味しく、全てがブーンの好みだった。


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