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Ammo→Re!!のようです
550
:
名も無きAAのようです
:2017/01/01(日) 21:20:10 ID:zxzwj6ZI0
おとり捜査で麻薬密売組織に潜入した際、ショボンは対抗組織の人間を拷問にかけ、文字通り寸刻みにして殺したことがある。
いくら捜査のためとはいえ、そこまでするとはと非難を浴びたが、ショボンは全く気にも留めなかった。
その犠牲で多くの人間が救われるのならば、犠牲に意味が生まれ、ショボンの行動が正しいことが証明されるという理屈だった。
そう言った過去があるショボンであれば、かつての部下を騙すことなど何とも思わないだろう。
真意に気付かぬままオアシズで奮闘するトラギコの姿は、さぞや滑稽に映ったに違いない。
それに、より一層ショックだったのはジョルジュだ。
ショボンと同じようにして堕落したことは流石にショックだった。
どうして、愚直なまでに正しいことをし続けてきた人間が意味の分からない組織に所属することになったのか、全く分からない。
トラギコに正義の在り方を教え、戦い方を教えた人間達が敵となるとは考えたくもなかった。
(=゚д゚)「……」
ζ(゚ー゚*ζ「あらあら、何か考え事かしら?」
(=゚д゚)「うるせぇラギ。
手前には関係ねぇ」
デレシアが火にかけていたカップをトラギコに差し出した。
湯気の立ち上るカップからは、蒸気だけでなく、香ばしい香りが漂ってきている。
茶の類だろうか。
(=゚д゚)「何だ、こりゃ」
ζ(゚ー゚*ζ「ほうじ茶よ」
聞いたことの無い茶の名前だった。
何かを炒ったような甘さと香ばしさを兼ねた香りは、茶と言うよりも薬の匂いに近い。
茶色の液体を啜ると、トラギコは一口でその味が気に入った。
芳醇だが後味はすっきりとしていて、コーヒーや紅茶とは違った味わいがある。
(=゚д゚)「……いいな、これ」
すっかりデレシアのペースに乗せられていることに気付いていたが、それでもほうじ茶はトラギコの好みだった。
いつか店で見かけた時には常備用に買いだめをしておこうと密かに決めつつも、己のペースを失わないように気を付ける。
ζ(゚ー゚*ζ「カフェインが少ないから、病人には丁度いいのよ」
無言でその言葉を聞き流し、トラギコは折り畳み式の椅子に腰かけてブーンの調理が終わるのを待つことにした。
ゆらゆらと揺れる炎を眺め、トラギコはエラルテ記念病院で死んだカール・クリンプトンの事を思い出した。
彼のためにこの事件を解決する。
そのためならば、最初に考えた通り余計な矜持の全てを投げ出してもいい。
矜持が事件解決に一ミリも役立たない事はよく理解している。
デレシアの魂胆については、今は目を瞑ろう。
どうあれ、まずは事件解決を最優先とし、デレシア一行についてはその後考えればいい。
それにこちらがどれだけ考えたところで、この女にそれが通じるとは考えにくい。
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