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Ammo→Re!!のようです
549
:
名も無きAAのようです
:2017/01/01(日) 21:18:36 ID:zxzwj6ZI0
ζ(゚ー゚*ζ「状況が少し変わったから、本題はご飯を食べてからにしましょうか」
(=゚д゚)「……あぁ」
デレシアはトラギコの考えを見抜いたのか、決して厳しい口調ではなかったが、有無を言わせぬ強い意志を感じ取らせる声でそう言った。
反射的に頷いたトラギコはブーンの手前もあり、大人しくその言葉に従うことにした。
どうにもデレシアという人間が分からない。
一見すればただの女だが、その瞳の奥を覗き見てしまうと、彼女の言葉に対して反論や異見を言う気が途端に失せてしまう。
少しでも彼女に関する情報が手に入ればと思うが、こうしていても分かるのは彼女の謎ばかり。
数多の犯罪者を前にしても奥さなかったトラギコが、今こうして感じているのは恐怖にも似た感情。
子供が親に対して抱く、絶対的な力を前にした人間の本能が呼び寄せるそれだ。
(=゚д゚)「飯は何だ?」
(∪´ω`)「お、べーこんと、ぱんと、まめのすーぷですお」
相変わらずたどたどしい発音で、ブーンが夜の献立を言った。
火にくべられている鍋からはトマトをベースにしたであろう、甘酸っぱい香りが漂ってきている。
決して凝った料理ではないが、寒い夜には何よりの馳走だ。
(=゚д゚)「ほぅ、そいつはいいな。
何か手伝ってやろうか?」
(∪´ω`)「だ、だいじょうぶですお」
ζ(゚ー゚*ζ「ふふふ。 今ブーンちゃんは料理のお勉強中なの。
ごめんなさいね、刑事さん」
(=゚д゚)「……いや、気にするな」
勉強。
思えば最後にトラギコが自ら進んで勉強をしたのは、警察学校時代だった。
正義の定義や警察官として必要な教養を学び、そして、結局はそれが何の役にも立たない知識の固まりだったと現場で痛感した。
全てを変えたのは、“CAL21号事件”。
それまで信じていた正義の何もかもを捨て、自分自身で正義を見出すきっかけになった事件が、トラギコの中で何度もその姿を現す。
最近その頻度が増えたのは、おそらくは、ショボンがトラギコにその事件の名前を告げたからだろう。
あの事件に関わった人間のほとんどが今では警察の上層部になり、同期だった人間は皆、トラギコとは違って多くの部下を持つ身となった。
ショボンもトラギコがあの事件でどう変わったのかを知る人間で、少なくとも、トラギコの味方だったはずだ。
警察を退職したショボンに対しても、トラギコはそれなりの信用を置いていた。
彼ならば、あのホテルで起きた事件に対してもオアシズの事件に対しても、必ずや真実を追い求めてくれると。
ところが、実際は真逆だった。
ショボンこそが真実そのもので、事件の首謀者にして殺人鬼だった。
たった一機の棺桶を奪取するために、海に浮かぶ街一つを舞台に大掛かりな殺人事件を演じて見せた。
巻き込まれた人間に対して、ショボンが申し訳ないという気持ちを抱くことはないだろう。
ショボンは犯人に対して武力を行使する際、決して後悔しなかった。
そして、微塵も自らの正しさを疑わず、決めたことを必ず実行する頑固さを持っていた。
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