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Ammo→Re!!のようです

546名も無きAAのようです:2017/01/01(日) 21:12:08 ID:zxzwj6ZI0
これもきっと、デレシアの予想の範疇なのだろう。
だがそれでいい。
誰かに今の胸の内を話さなければヒートは狂ってしまう。
己が選び、歩んだ修羅の日々とそれを否定する存在の出現はとてもではないが彼女の心の許容量を超えた。

ζ(゚ー゚*ζ「心はね、目には見えないの。
       目に見えない傷は、見せようとしない限り決して癒せないのだから」

やはり彼女は全てを分かっているのだ。
世界の全てを知っているような彼女であれば、ヒートの心境ぐらい容易く想像できるに違いない。
ならばいっそ、全てを話してしまった方がいい。

ノパ⊿゚)「ありがとう、本当に……」

そして二人は、コーヒーショップに立ち寄って大きめのコーヒーを購入してから、ヒートが宿泊しているホテルに向かった。
ヒートの泊まっているホテルは最低限の設備が整った物で、快適さとは程遠い。
一つしかないベッドの上に並んで座り、二人はコーヒーを飲みながら時間が過ぎるのを待った。
具体的に何から話したらいいのかを考え、ヒートはようやく口を開いた。

ノパ⊿゚)「あたしは――」

それからヒートは語り始めた。
自分の家族について。
耳付きとして生まれた弟について。
弟の面影をブーンに見ていた事。

九年間に及ぶ復讐の日々。
それら一切合切を、デレシアに告白した。
己の過去を一つ残らず吐き出し、己の復讐の全てを否定する出来事を話した。
そして最後に、自分が何者であるかを告げた。

ノパ⊿゚)「……あたしは、薄汚れた殺人鬼だよ」

殺し屋ですらなく、ただ、無意味な殺しをしていただけの人間だったという結論。
復讐に身を焦がした女の成れの果てがこれだ。

ζ(゚ー゚*ζ「あら、それはどうかしら」

――嗚呼、と思う。
たった一言で良い。
己の好意が無意味でなかったと否定してくれる存在を、自分が未だに欲している事実があまりにも情けない。

ζ(゚ー゚*ζ「その行いは決して無駄ではなかったわ。
       計画は別にしても、実行者は変わらないのだから。
       それに、私にとブーンちゃんにとって貴女が貴女を評価しているのとは全く別の人間よ。
       貴女は――」


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