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Ammo→Re!!のようです

479名も無きAAのようです:2016/10/03(月) 21:47:46 ID:slfccTV.0
心優しい彼女が何故殺し屋にならざるを得なかったのか。
殺し屋とはこの時代ではそこまで珍しい職業ではない。
しかし、それを生業とする人間には必ず問題がある。
人間的な問題を抱えているとは思えないヒートは、現に殺し屋家業から足を洗っている。

つまり、殺し屋は手段としての選択だったのだろう。
殺し屋を何の手段にするか、それは簡単に想像が出来る。
彼女は復讐のために、もしくは、殺さなければならないと心に決めた誰かの命を奪うため、殺し屋と言う立場を利用したのだろう。
ヒートが復讐をするつもりならば、それを邪魔することはしない。

人には人の生き方がある。
彼女が復讐を選ぶのならば、そうすればいい。
復讐の意味を決めるのは本人なのだ。

ζ(゚ー゚*ζ「そろそろね」

木の間隔が広くなると同時に、聳える木の背も高くなる。
正に天然の天井。
ここはグルーバー島のほぼ中心に位置する森で、デイジー紛争の際に砲弾が着弾して生まれた空間だった。
そのため、倒木や不自然に折れた木や穿たれた地面が目立っている。

山から湧き出た水が作った小川の傍を進み、平らな場所を選んでディを停め、降り注ぐ光の柱を仰ぎ見た。
ブーンの視線は相変わらず下を向いたままだった。

ζ(゚ー゚*ζ「ブーンちゃん」

(∪´ω`)「お?」

ζ(゚ー゚*ζ「一緒にお茶でも飲みましょ」

ブーンを抱き上げてディから降ろし、デレシアも降りる。
パニアからバーナーとカップ、そしてスティックタイプのレモンティーを取り出す。
戸惑うブーンの手を引いて、デレシアは適当な木の幹に腰かける。
湯を沸かし、カップに粉と共に注ぐ。

湯気の立ち上るそれをブーンに手渡す。
水面とデレシアとを交互に見るブーンに、デレシアは微笑みを返した。

ζ(゚ー゚*ζ「こっちにいらっしゃい」

自らの膝を叩いて、両手でカップを持つブーンを自らの膝の上に誘う。
言われた通りに近づくブーンを膝に乗せ、デレシアは彼を背後から抱いた。
胸に感じるブーンの重みと体温は心地よく、何よりも愛おしさで胸が痛んだ。

ζ(゚ー゚*ζ「ヒートがいなくて寂しいの?」

(∪´ω`)「……はい」

ζ(゚ー゚*ζ「そう……」


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