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Ammo→Re!!のようです
466
:
名も無きAAのようです
:2016/10/03(月) 21:30:08 ID:slfccTV.0
見ていて気持ちのいい食べっぷりだ。
ノハ;゚⊿゚)
――その胸の痛みは、何の前触れもなしに訪れた。
フラッシュバックしたのは、眩しいばかりのかつての記憶。
ヴィンスで見た、家族の記憶。
幸せで終わることの無かった、家族最後の思い出。
その瞬間に、彼女が今見ている光景は酷似している。
ヒートはこの光景を夢見た。
何度も夢見た。
決して戻らない日々として、その胸に幸せの断片として刻み込んだ。
それが重なって見え、ヒートの胸は痛んだのだろう。
終わった事を今さら振り返る時期は終わったはずなのに。
二度と味わいたくないその痛みが、前触れもなく今再びヒートを襲った。
六年前に嫌と言うほど味わった感覚が全身に広がる。
次に胸を襲うのは、克服したはずの虚無感、無力感。
屈託のないブーンの笑顔が呼び起こしたのだろうか。
寒気にも似た感覚が背筋を撫で、ヒートは周囲を見渡した。
背中の火傷が疼く。
その疼きは、彼女に何か警告をしているようだった。
忘却を許さない、彼女の復讐の証。
確かにこれまでに何度かあの日の事を思い出し、胸を痛めることはあった。
だが、火傷の痕がじくじくと痛むことはなかった。
何かがおかしい。
周囲にいる客層、否。
周囲の環境、否。
自分達の状況、否。
別の何かが、ヒートに警鐘を鳴らしている。
平和そのものの光景のどこかに、ヒートの本能を反応させる何かがある。
悪寒の正体は空気だとすぐに思い至った。
漂う空気にこそ、彼女の記憶を呼び起こす物があった。
平穏な空気の中に混じる、不穏な匂い。
それは悪意、敵意、殺意と呼ばれる類の匂いだった。
何者かが、この空気をこれから破壊しようとしている。
視線を巡らせ、奇妙な物、不自然な物を探す。
注文を取る給仕。
朝市で買ったと思われる魚を運ぶ老人。
コーヒーカップを置いて立ち上がる客。
新たにやって来た客。
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