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Ammo→Re!!のようです
462
:
名も無きAAのようです
:2016/10/03(月) 21:22:38 ID:slfccTV.0
背負っていた棺桶と引き換えにキーを受け取り、ヒートはディに跨ってエンジンを始動した。
低く唸り声を上げ、マフラーから白い蒸気が吐き出された。
ノパ⊿゚)「よろしく頼むぞ、ディ」
タンクを撫で、ヒートが一声かける。
エンジンが一瞬だけ、頷くようにアイドリングした。
ヒートの後ろにブーン、そして棺桶を背負ったデレシアが乗る。
しっかりとブーンの両手が腰に回されていることを確かめてからギアを一速に入れ、ヒートはアクセルを捻った。
走り出すと、ディは車高を高く変更させ、素早く路面に対応させた。
ノパ⊿゚)「おぉ、すげぇな!」
乗車した時の車高はかなり低めに設定されていた。
それはデレシアが設定した物ではなく、ディが自ら判断しての事だった。
前夜に三人乗りをしたことを参考に、その中に子供が混じっていることを知ったディは乗りやすいように車高を変えて待機していたのだ。
これが自己学習機能を搭載した人工知能のなせる業だ。
無論、ディがそれを自慢することはない。
ノハ*゚⊿゚)「ひょおおお!!
こりゃあいい! すっごく良い!!」
興奮するヒートは、更にアクセルを捻って速度を上げた。
まだ暗い中、三人を乗せたバイクは林道を下る。
段差のある場所を走れば必然、ライトは上下に揺れる。
だがそれは、このディには当てはまらなかった。
ライトは一点に向けられたままで、その進路をまっすぐに照らし出している。
優れたサスペンションも然ることながら、電子制御されたサスペンションを地形変化に応じて即応させる機能がそれを可能にしていた。
林道から車道に出たヒートは、素早くギアを変え、西回りで街を目指す進路を取った。
すると、ディはその車体を低く変化させてそれに応じた。
右手には海が広がり、空と同じ色をした水面が揺れていた。
街までは二十分もあれば到着できるだろう。
急な左カーブに差し掛かり、ヒートは車体を傾けた。
色彩を徐々に取り戻しつつある世界を、彼女達を乗せたバイクが疾走する。
鎧のようなカウルと楯のようなスクリーンで、彼女達に正面から吹き付ける風は殆ど無力化されている。
黒主体の景色が、次第に、モノクロの姿へと変わる。
白んでいく空。
夜明けの世界。
僅かだが街から伝わる活気を感じ取ったブーンは、ヒートの横から顔を出して下り坂の途中から見える街並みを眺めた。
グレート・ベルの鐘が見えたと思った次の瞬間には、枝葉のトンネルに遮られる。
昼間とは打って変わって、そのトンネルは夜の闇を守るようにして三人を迎え入れた。
影よりも濃い黒。
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