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Ammo→Re!!のようです

436名も無きAAのようです:2016/08/30(火) 20:59:27 ID:t6mV4x2M0
憤りを抑え、デレシアはバイクを山に向けて走らせた。
最初の予定通り、キャンプサイトを拠点として使えばいい。
もっとも、そのキャンプ場さえ特定されている可能性の方が高いだろうが。
夕食を摂る時間ぐらいは得たいものだ。

尾行者がいない事を確認しながら、デレシアはアクセルを捻った。
すっかり日の暮れた山道は、当然だが、午前とは違う表情を見せていた。
迷い込む者を歓迎する、夜の口腔。
獣の潜む魔城。

街灯などと言う気の利いた物はなく、月と星だけが頭上から彼女達を照らしていた。
ディはすでに記憶された道を走っていることを理解しており、デレシアの運転と路面に合わせて最適な走行状態を選んでいる。
悪路はただの路として三人の前に広がり、ディは難なくそれを走破した。
宿を出てから三十分後、三人はキャンプサイトに到着した。

タープの下にディを停め――キーは差したまま――、パニアから食材を取り出した。
ヒートはテントからランタンを取り出し、そのスイッチを入れてタープから吊るした。
鐘の音はまだ響き続け、消火活動のために走る消防車のサイレンも合わさった。
山から見下ろすと、やはり、燃えているのはエラルテ記念病院の様だった。

だが森に住む生物たちは何事もなかったかのように、各々の歌を歌い、蠢いている。

ノパ⊿゚)「やっぱり来やがったな」

ζ(゚ー゚*ζ「そうね、でもあれは様子見のための動きね。
      本命は別のタイミングにあるはずよ」

ノパ⊿゚)「様子見だったら、あれはあたし達がどう反応するかっていうのを見るのが目的だったってことか?」

ζ(゚ー゚*ζ「その通り。そしておそらく次は、戦闘方法を盗み見ようとするはずよ。
       それでデータは揃うはずだから」

襲撃の際に知っておきたいのは、相手の行動パターンだ。
攻撃と逃走。
この二種類の行動さえ見ることが出来れば、襲撃方法を考案することが出来る。

ノパ⊿゚)「なら、その前に飯を食わなきゃな。
    ブーン、腹減ったろ?」

(∪´ω`)「……お」

ノパー゚)「遠慮すんなって。
    今からちゃっちゃと作るから、手伝ってくれるんだろ?」

ナイフとアウトドア用のまな板――把手が付いている――を手に、ヒートが緊張や苛立ちを感じさせない優しげな声でブーンに話しかけた。
その笑顔と声に感化されたのか、ブーンは不安そうだった表情を綻ばせた。
早速調理を始め、ブーンは野菜の下ごしらえをすることになった。
デレシアはナイフの使い方をブーンに教え、手本としてゴーヤーを切った。

ζ(゚ー゚*ζ「中の種は綺麗に取ってあげるのよ」


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