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Ammo→Re!!のようです
418
:
名も無きAAのようです
:2016/08/30(火) 20:32:20 ID:t6mV4x2M0
小さなブーンの体には無数の傷がついており、その全てが彼を痛めつけるためだけに付いた物であることは、簡単に推測が出来る。
彼は耳付き。
奴隷として売買された人間は、道具以下の存在でしかない。
道具に八つ当たりをしようとも、誰も咎めないし、良心も痛まないのだ。
傷だらけの背中を、ヒートはタオルで擦る前にそっと触れた。
酷い物だった。
彼の背中は、誰かを守るために傷ついたのではなく、ましてや、自分を守るために付いたのでもない。
ある種の欲望を一方的に吐き出され続けた結果の傷だった。
この歳の子供が背負うべき傷ではない。
獣の耳と尾が何だというのだ。
そんなものは、人間の本質を隔てる要素には成り得ない。
心の奥にしまい込んでいた古傷から、憤りが染み出してきたことに気づき、ヒートはそれを紛らわせるためにブーンの背中を洗った。
ζ(゚ー゚*ζ「……」
その様子を、デレシアは微笑ましく見守っていた。
ヒートが過去を押し隠し、ブーンに接しているのは初めて会った時から分かっていた。
彼女がブーンを見る目は、姉が弟を見る慈愛に満ちた目であり、深い悲しみを癒すために何かに縋る者の目をしている。
理由はどうあれ、彼女がブーンの味方である事実に変わりはない。
それでいい。
それで十分だ。
ブーンには手本となる味方が必要なのだ。
体を洗い終えた三人は、湯気の立つ温泉に静かに身を沈めた。
爪先から伝わる湯の温度は四十度弱と、他の温泉と比べると低めだ。
肩まで浸かり、たまらず溜息が漏れ出た。
ζ(゚ー゚*ζ「ふぅ……」
ノハ*゚⊿゚)=3「ほっ……」
(∪*´ω`)=3「おー……」
涼しい風が吹く中で熱い湯に身を浸す感覚に、三人は揃って目を細めた。
表現し難い気持ちよさが爪先から頭に走り、体の緊張が一気に解けだす。
並んで空を見上げ、ゆったりとする。
(∪*´ω`)「きもちいいですおー」
ノパー゚)「あぁ、いいなぁ……」
ζ(゚ー゚*ζ「夏の温泉もいいものよね。
こういうのをね、風流っていうのよ」
(∪*´ω`)「ふーりゅー?」
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