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Ammo→Re!!のようです
405
:
名も無きAAのようです
:2016/08/29(月) 21:50:29 ID:7ME1XqpU0
勿論、赤毛の女性、ヒート・オロラ・レッドウィングも強化外骨格と戦う術を持っている。
彼女の背負う棺桶こそが、正にそのための道具だ。
“レオン”という開発名を持つ彼女の棺桶は、コンセプト・シリーズと呼ばれる単一の目的に特化して設計された物で、非常に希少な物だった。
ヒートの使用する棺桶は、対強化外骨格用強化外骨格。
つまり、棺桶を破壊するための棺桶なのだ。
対人でも、対空でもなく、棺桶同士の戦闘でその真価を発揮する。
AからCの記号で大きさを分類する棺桶の中で、レオンは最小・軽量に該当するAクラスの棺桶だが、その力は大きさでは測れない。
巨躯を誇る人間が小さな銃弾で殺されるのと同じように、大きさは単純な力を示しはしない。
デレシアの存在が、それを何よりも雄弁に物語っている。
彼女はその身一つで棺桶相手に大立ち回りを披露し、圧倒する力を持っている。
謎の多いデレシアがどのように生きて来たのか、ヒートは知らない。
デレシアもまた、ヒートがどのように生きて来たのかを知らない。
デレシアの前に座り、タンクに両手を乗せる少年がいた。
過ぎ去る景色に目を細め、喜びを露わにする少年。
その少年もまた、二人と同じローブを着ていた。
違うのは、少年は銃器だけでなく、一切の武器を身につけていない事だった。
幼さの固まりとも言える少年だが、その深海色の瞳の奥には、深い悲しみの色が見え隠れしている。
かつて奴隷として売られ、奴隷として生き、物のように扱われてきた過去を持つ少年は、同年代の子供たちよりも多くの事を経験してきていた。
あらゆる理不尽、暴力、差別を経験した少年の体には沢山の傷が刻まれている。
彼がそのような境遇になったのは、彼の容姿が原因だった。
(∪*´ω`)
ヘルメットの下に隠れている犬の耳と、服の下にある犬の尾。
普通の人間とは明らかに異なる、獣と人間が融合した姿はこの世界では嫌悪と差別の対象だった。
耳付き、と呼ばれる人種である少年は生まれながらにして理不尽な世界で生きざるを得なかった。
だが、その日々は終わりを告げた。
デレシアが彼に救いの手を差し伸べ、共に旅をすることで彼は世界を見知る事となる。
人と出会い、人と別れ、少年は少しずつ成長していった。
少年の名は、ブーン。
名も無き少年にデレシアが与えた、彼の名前だった。
三人を乗せたアイディールの人工知能は、デレシアの運転の癖を学習し、同乗者の体重移動を記憶容量に保存した。
人工知能は三人の名前を記録し、その身長・体重も覚えた。
これで、誰が乗ってもすぐに搭乗者の好みに合わせた走行が出来る。
だがアイディールは己の能力をひけらかすことも、言葉を発することもない。
空を飛ぶ海鳥の鳴き声。
蝉の合唱。
潮の香り。
そして、風を切る音。
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