したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。

Ammo→Re!!のようです

369名も無きAAのようです:2016/08/07(日) 17:27:55 ID:eFiZr2lo0
幸せそうに溜息を吐いた少年の名は、ブーン。
かつて奴隷として生き、今はデレシア、ヒートと共に旅をする少年だった。
少年には獣の耳と尾があったが、同席する二人の人間はそれを気にも留めていなかった。
人間に耳があるのと同じように、少年にも形は違うがそれがある、といった認識だった。

ブーンが朝食を美味しそうに食べる様子を見て、同席者は微笑ましくその光景を見ていた。
同席者の一人、若い女性にも獣の耳と尾があった。
だがそれはブーンの物とは違い、ブーンが犬のそれなら、女性の耳と尾は狼のそれだった。
狼の耳を持つ女性、ロウガ・ウォルフスキンは音一つ立てずにナイフとフォークを操って食事をしている。

彼女の深紅色の瞳は、保護者のようにブーンに向けられていた。
仔犬を見守る様な、静かな視線だった。

リi、゚ー ゚イ`!

イルトリアという街の人間である彼女は、ブーンと同じく、耳付きと呼ばれる人種だった。
しかしながら、イルトリアは世界でも珍しく、耳付きを差別する人間がほとんどいない。
それは耳付きが持つ身体能力の高さと優秀さを知っているからだ。
現に彼女は人間離れした戦闘能力によって職を得て、耳付きでない人間よりも高い給料を得ている。

人間離れした身体能力を持つ人種である彼女は、その力を活かして護衛の仕事を生業としていた。
強力無比な力を持つ彼女は要人を守り、姦計を企てた者を殲滅した。
そしていつしか、彼女を知る人々は“讐狼”と呼んで恐れるようになった。
必ず復讐を果たす彼女の執念は、正に狼のそれだった。

ロウガの視線に気づいたブーンは、自分が何かしたのかと焦るが、彼女は無言のまま人差し指で口の端を指して、そこが汚れていることを教えた。
布のナプキンを使い、ブーンは慌てて口元を拭う。

リi、゚ー ゚イ`!「それでいい」

(∪´ω`)「ありがとうございますお、ししょー」

ロウガはブーンに師匠と呼ばせ、ブーンは彼女の事を師匠と呼んだ。
二人の間には奇妙な師弟関係が出来上がっていたが、更に奇妙な関係がその場にはあった。

( ФωФ)「ブーン、バナナは好きか?」

(∪´ω`)「すきですおー」

( ФωФ)「バナナは体にいいんだ、もっと食うといい。
       ほれ、吾輩の分をやろう」

熟したバナナを受け取り、ブーンは満面の笑みを浮かべた。

(∪*´ω`)「おー」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板