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Ammo→Re!!のようです

364名も無きAAのようです:2016/08/07(日) 17:02:44 ID:eFiZr2lo0
では父はどうだ。
知る限り、父はそこまで才能に恵まれていなかったはずだ。
それでも父はオアシズを統治し、皆に惜しまれながら死んだ。
祖父と父にあって、マニーにない物。

それは、驚くほど簡単なものだった。
優れた才能でもなく、能力でもない。
捨て去る力だった。
無意味な矜持を捨て、自分にはない力を持つ人間を頼り、その人間の力を正しく行使する力だ。

頼るという才能。
頼るという努力。
頼るという力。
己の無力を受け入れ、それを他力で補うという選択。

今のマニーには、優秀な部下と友人がいる。
彼らの力を借り、この街を再興するのだ。

¥・∀・¥「……よし」

今度はマニーの番が己の力を用い、この街を取り戻す順番だった。
彼が失った中で最も価値が高いのは人員だった。
経験値を積み、信頼を築いてきた人間を補充するのは容易ではない。
これまでの雇用形態を見直すことも視野に入れつつ求人し、大切に育てるしか方法はなかった。

そして次に信頼だった。
金で買える信頼は希薄な物であり、実質的には意味がない物だ。
信頼は時間と対応でのみ回復が出来る。
焦ったところで、こればかりはどうしようもない。

家宝の一つとしてリッチー家に受け継がれてきた強化外骨格を失ったことは、特に気にしなくてもよかった。
あんなものは、それこそ金で解決できるものなのだから。
ノックの音が、マニーの意識を現実に戻した。

(-゚ぺ-)「お待たせしました、お食事をお持ちいたしました」

¥・∀・¥「あぁ、ご苦労。
      君も後で朝食を摂るといい、今日は忙しくなるぞ」

(-゚ぺ-)「はい、そうさせていただきます」

一礼して秘書は部屋を出て行った。
彼との付き合いも長い物で、何年になるのか忘れてしまうほどだ。
いつか、彼の努力に報いる何かをしなければと思い、何年が過ぎただろうか。

¥・∀・¥「……すまないな」


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