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Ammo→Re!!のようです

315名も無きAAのようです:2015/07/19(日) 21:07:10 ID:6KurIn5.0
やがて、トラギコは一つの梯子の前で立ち止まった。
地図が正しければ、この上にあるのはエラルテ記念病院の裏にあるマンホールに通じている。
マンホールから出た後はトイレあたりに身を隠し、時間まで安全に過ごす。
贅沢を言えば今すぐにでもシャワーを浴びて匂いをどうにかしたいが、そのような幸運に恵まれることはないだろう。

病院から逃げ出し、警察にまで追われているトラギコを匿ってくれる人間など、少なくとも入院患者の中には一人もいない。
せいぜい誰かに見つからないよう、気を付けるしかない。
再びブリッツを両腕に装着し、梯子を上ってマンホールをゆっくりとずらす。
地上の光の眩しさに目を細めながら近くに誰もいないことを確認し、アタッシュケース型のコンテナを先に出してから自分自身も這い出た。

静かにマンホールの蓋を元の位置に戻し、アタッシュケースを拾い上げる。
背の高い植え込みの傍に出たこと、そして病院の裏手に出たことを確かめ、ゆっくりと立ち上がった。
後は病院内に入り込み、時間まで待機すれば――

瓜//-゚)「……おや、これは予想外ですね」

――今まさに病院の影から現れたヅーさえいなければ、万事問題はなかった。
理由は知らないが顔の半分に包帯を巻き、体のどこかを庇うようにして立っている。
痛々しい姿だが、その鶯色の瞳が放つ眼光の鋭さは夏だというのに氷を思わせるほど冷やかである。
生かして遊ばされていた上に行方をくらませたことに文句があるのは間違いないが、今はその小言に付き合うつもりはなかった。

(=゚д゚)「お互いに病院嫌いみたいラギね」

普通の秘書であれば、進んで争いごとの場に残ろうとは思わない。
まして、大怪我を負わされたのであればその場から離れ、安全な場所で指揮を執るのが通常だ。
タフな性格は見かけ倒しではないという事が分かり、彼女に対して抱いていたイメージが少し変わった。

瓜//-゚)「貴方ほどではありませんが、入院などしている場合ではありませんから。
     ここにいるという事は、何か情報を掴んだのですか?」


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