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Ammo→Re!!のようです

241名も無きAAのようです:2015/06/27(土) 20:53:35 ID:m/DZJGrM0
ティンカーベルに到着してから優に一時間半以上が経過した頃、目の前にそれまでよりも急な斜面が現れ、速度が落ちた。
流石に運動不足のアサピーにとって、山道を歩き続けるのは難しいことだった。
何より、彼は前半で車道ではなく林を歩いた。
それは足首への負担を減らしてくれたが、着実に体力を奪っていた。

そこから更に三十分をかけて峠に到着し、足を止めて小休憩をする。
遠くの眼下に見える街の明かりに胸を撫で下ろしつつも、地上の星明りを両断する陰に注意を払う。
ティンカーベルを“鐘の音街”の名で有名にした街の名物、グレート・ベル。
アサピーの見立てでは、そこに狙撃手が潜んでいるのだ。

自分を二度も狙撃した人間とは、何者なのだろうか。
今もまだあの場所から誰かを狙っているのだろうかと考えると、恐怖に身が固まる。
発砲炎を目視してから避けられるのか、そもそもそこにいるのか、など考えが溢れ出して止まらない。
休憩を終え、アサピーは車道を下り始めた。

下り坂という事もあって、割と早いペースで歩くことが出来た。
その足を止めたのは、不思議な光景を目にしたからだ。
一部分だけ消え去ったガードレール。
地面に残された根元はその先端が引き千切られた様になっており、アスファルトから僅かに浮き上がっている。

強引に力が加わり、ガードレールが失われたのだろう。
交通事故か何かだと考えるが、ガードレールは千切れない。
どれだけ高速で車両が突っ込んできても、決して千切れはしない。
それが千切れるという事は、不自然という事なのだ。

よくよく観察してみると弾痕の様にも見える。
かなりの大口径の銃で撃ち抜かなければこうはいかない。
ガードレールがあった場所から見下ろすと崖のような急な斜面が森まで続いており、タイヤで削り取ったような跡が残されている。
堅気でない者同士の争いがあったのだろうと推測し、一先ず写真を撮った。


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