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Ammo→Re!!のようです
235
:
名も無きAAのようです
:2015/06/27(土) 20:18:42 ID:m/DZJGrM0
すぐに意識を切り替えたアサピーは降りるのに支障のない高さであること、そしてコンテナの周囲に人影がないことを確かめる。
四方を背の高い木々に囲まれている事から、ここがティンカーベルの北西にある廃棄場だと理解した。
山奥だが、街に戻れないほどの距離ではない。
コンテナから身を投じ、着地すると同時に周囲に目を配る。
姿は見えなかったが、着地で生じた比較的大きな跫音に気付いた警備の人間がいるかもしれない。
しばらくそうして身構えていたが何も起きず、風が運んだ雲が月を覆った時、アサピーはようやくティンカーベルに再び戻ってきたことを強く実感することが出来た。
しかし余韻に浸っている暇はない。
これからアサピーが行わなければならないことは命がけのものであり、そして何より、手がかり一つない状況での人探しだ。
大切な情報を伝えるという目的のため、アサピーは重い足取りで廃棄場の出口に向かって歩き出した。
周囲に人の気配はまるでなく、代わりに野生の生物たちが息づく気配を感じられる。
高く積み上げられたコンテナの林が作り出す影は濃く、何かが潜んでいるとしても見つけ出すことは敵わない。
おぼろげな月明りを頼りに歩き、ひび割れたアスファルトの車道に出た。
車道は街に通じる証明だ。
しかし、車道上には身を隠す物が何もない上に、山奥の廃棄場付近には街灯すらない。
万一暴漢にでも出くわしたら事だ。
目が闇に慣れるまで、アサピーは意図的に車道から僅かに外れて歩くことにした。
木の枝を踏み、よく分からない生物を踏み、顔に枝が当たってかすり傷を作りながらも、アサピーは一定の歩調を保ったまま進む。
静かな夜だ。
喧騒もなく、人工の音もない。
聞こえるのは虫の合唱、木々のざわめき、そして己の跫音。
暗闇の中でも不安に感じるどころか、母体にいるような安心感を覚える。
やがて、まっすぐ続いていた車道の先に、新たな道が見えてきた。
少し太めの道路とぶつかったので、アサピーは左に曲がった。
目が慣れてきたので車道の中心を歩き、ティンカーベルの街を目指すことにした。
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