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('A`)は撃鉄のようです
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__ ,、
く_;:::ハ /::ヘ
(_厂 ヒコ
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≪1≫
('A`)「――お前らは、信用出来ない」
(,,゚Д゚)「……じゃあ決まりだ。さっさと失せろ、部外者」
言いながら、ギコはダディクールに視線を送った。
俺の口車に乗れ。ギコの双眸はハッキリとそう語っていた。
|(●), 、(●)、|「……まぁ、どうするかは自由だ。
仲間が必要なのはお互い様だと思っていたが、残念だ」
('A`)「……なんかあったら知らせに来るよ。
関わった手前、それぐらいはさせてほしい」
ドクオは俯いて歩き出し、部屋を後にした。
彼を呼び止めようとする者は、誰も居ない。
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ノパ⊿゚)「……ぬるい奴ら」
ドクオが消えてから最初に喋ったのはヒートだった。
彼女はソファに腰掛けると、暗い雰囲気に対抗するべくテレビを点けた。
録画されていた適当な番組を再生し、音量を上げていく。
|(●), 、(●)、|「……あれが普通の反応だろう。
我々の様子に違和感を覚えて、不信に思うのも仕方ない」
|(●), 、(●)、|「私だって出来れば止めたかった。
しかし、あんな目で訴え掛けられてはなぁ……」
ダディは嫌味たらしい微笑みをギコに向けた。
(#,,゚Д゚)「うるせぇぞ」
ギコがそっぽを向き、悪態をつく。
(,,゚Д゚)「大体な、人死にくらいでビビる奴なら最初っから要らねぇんだ。
ガキが消えて清々したくらいだ。食費も浮くしな」
ノパ⊿゚)「だよなぁ。でなけりゃ、こんな状況で外に追い出したりしねぇよなぁ」
ノパ⊿゚)「訂正するぜ。ひっでえ奴らだ。あんなガキ、いつ殺されてもおかしくねぇわ」
(,,゚Д゚)「……」
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(,,゚Д゚)「……ちょっと行ってくる」
|(●), 、(●)、|「……どこに?」
(#,,゚Д゚)「便所だッ!! 聞くなクソ野郎!」
早足で歩き出し、ギコも部屋を出て行った。
ノパ⊿゚)「……結局追うのかよ。あいつごと殺されるかもな」
|(●), 、(●)、|「……それはないさ」
表情から笑みを消し、ダディは冷たく言い切った。
|(●), 、(●)、|「棺桶死、ヒート、話がある。
ギコにも後で話すが、とりあえず聞いて欲しい」
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【+ 】ゞ゚)「……俺はギコの時でいい。もう少し、休みたい」
部屋の片隅で蹲っていたオサムが、ダディを一瞥して言う。
オサムの顔色はすっかり青ざめており、今にも倒れそうなほど衰弱した様子だった。
|(●), 、(●)、|「……なおるよなら、まだ生きてる」
【+ 】ゞ゚;)「――ッ!?」
そんな彼に対して、ダディは一切の装飾無しで真実を語った。
|(●), 、(●)、|「ギリギリだったが、一命を取り留めた」
ノパ⊿゚)「……お前、やっぱムネオのとこに行きやがったな」
|(●), 、(●)、|「ああ。他に頼る当てが無かった」
【+ 】ゞ゚;)「まっ、待て!」
話に割り込み、オサムは椅子を蹴飛ばして立ち上がった。
【+ 】ゞ゚;)「あいつが生きてるって……」
|(●), 、(●)、|「……そうだ、生きている。あの時だって心臓はまだ動いてた。
お前が第一発見者だが、確認しなかったんだな」
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【+ 】ゞ゚;)「……なおるよは今どこだ」
|(●), 、(●)、|「まず私の質問に答えろ」
ダディは語気を強めて言った。
|(●), 、(●)、|「あの状況で、どうして彼が死んだと思った?」
【+ 】ゞ゚;)「……見て明らかだった」
|(●), 、(●)、|「お前はそんな思い込みで喋る奴じゃない。
何か、彼が死んだと確信するようなものを見てしまったんだろう」
|(●), 、(●)、|「例えば、自分より強い誰か、とか」
【+ 】ゞ゚;)「……」
ノパ⊿゚)「……じゃあコイツ、なおるよをやった犯人を見てるのか?」
|(●), 、(●)、|「……私はそう思っているし、もう犯人の見当もついている」
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|(●), 、(●)、|「棺桶死オサム。
お前はミルナを探しに行って、なおるよを見つけたな」
【+ 】ゞ゚;)「……」
|(●), 、(●)、|「そこで一つ聞きたい。
もしかして、ミルナとなおるよは一緒に居たんじゃないのか?」
|(●), 、(●)、|「だからミルナを探す過程でなおるよを見つけられた。
そうであるなら、犯人は殆ど決まったようなものだろう」
【+ 】ゞ゚;)「……」
畳み掛けるような追求に、オサムは口ごもって言葉を返せなかった。
オサムは隠すことをやめ、ダディの言葉に頷いた。
【+ 】ゞ-;)「……やった所は見てないが、『俺がやった』と奴は言った」
|(●), 、(●)、|「……ミルナは、他に何か言ってなかったか」
【+ 】ゞ゚;)「……俺を殺したら他の奴には手を出さない、と言っていた。
恐らくミルナは、あの姿を見た奴は全員殺す気でいる」
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ノパ⊿゚)「……おい、お前の能力って確かスゲー強かったよな。
当然、勝ったんだよな?」
ノパ⊿゚)「勝ったからお前はここに居て、ミルナは居ないんだよな?」
まさか――と思いながら、ヒートはオサムに問い掛ける。
【+ 】ゞ゚)「……いや、負けた。俺はミルナに殺された」
【+ 】ゞ゚)「死んだふりをして――というか、俺は実際しばらく死んでいた。
ミルナはその間に消えた。俺が今生きてる理由は……」
ノハ;-⊿-)「……不可能を可能にする能力。てめぇも大概だな」
【+ 】ゞ゚)「……ああ。心臓は今も再生中だ。三日もあれば、何とかなる」
オサムは自身の胸に手を当てた。
【+ 】ゞ゚)「……だが、どおりでなおるよを蘇生出来なかった訳だ。
まだ生きていたとは、思ってもみなかった……」
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|(●), 、(●)、|「ミルナが今どこに居るか、分かるか?」
【+ 】ゞ゚)「……時間をくれ。感知する」
目を閉じ、オサムは右目の眼帯に集中した。
ノハ;゚⊿゚)「……まさか今からヤりにいくのか?」
|(●), 、(●)、|「当然。敵は誰であれ早々に消す」
【+ 】ゞ-;)「……居た。商店街の外れだ。誰かと戦ってる」
|(●), 、(●)、|「相手は誰だ?」
【+ 】ゞ-;)「……駄目だ、分からない。俺よりは善戦しているが……」
ノハ;゚⊿゚)「――おいダディ! あっち方角だ!」
その時だった。
ヒートが窓を開けて外に身を乗り出し、遠くの空を指差した。
呼ばれて見に行くと、雨雲の一部が黄金色に輝いているのが目に入った。
そして、光り輝く空の中には黒い影があった。
影は何かの追跡を振り切ろうとしているのか、凄まじい速さで空中を飛び回っている。
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「――勝手に、失礼するよ」
誰もが外に目を向けていた、その時。
声は、唐突に彼らの背後に現れた。
|;(●), 、(●)、|「――――ッ!」
ダディは振り返りながら超能力を発動し、視界に入った人影に向けて火炎を打ち出した。
しかし炎は容易くよけられ、空中で四枚の紙切れに変化する。
¥・∀・¥「……四万か。はした金だが、まぁ頂いておこう」
タキシード姿の男は床に落ちた紙切れを拾ってから、ダディ達に面と向かった。
¥・∀・¥「……全員ザコだな。話にならん」
ノパ⊿゚)「……あぁ?」
¥・∀・¥「フン」
ヒートの威嚇に対し、男は生意気に鼻を鳴らした。
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ふと、男が指をパチンと鳴らした。
すると空中に黒い渦のようなものが生まれ、その中から二つの物体が落ちてきた。
\(;^o^)/「――またかよッ!」 ドテッ
(;,,゚Д゚)「おおおッ!?」 ドテッ
床に落ちた二人を見て、ダディ達は揃って目を丸くした。
¥・∀・¥「こいつ、お前らの仲間だろう。
ドクオとやらを追って戦いに行こうとしていたから、止めてやった」
男は拾った紙切れで顔を扇ぎ、得意気に言った。
|;(●), 、(●)、|「……片方は知らんが、片方は確かにそうだ。
だが、お前は一体何者だ……?」
すると正体不明の二人組は一度顔を見合わせ、
¥・∀・¥「瀕死の金持ち」
\(;^o^)/「死にまくってる貧乏人……」
とだけ答えた。
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('A`)は撃鉄のようです
第三部 荒野の果てに
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――雨は止み、雨雲も消え去り、夜が間近に迫っていた。
夕日が、少しずつ地の底へと落ちていく。
( ゚д゚ )「…………」
( A )
意識を取り戻したミルナが最初に見たのは、血だらけで気絶したドクオの姿だった。
ミルナは周囲を一望し、壊滅した街の光景を見て理解した。
tanasinnを制御出来ず、求めた以上の破壊をしてしまった事実が目の前に広がっている。
しかし、ミルナの心に後悔はなかった。
( ゚д゚ )(……間違ってても突き通したいものがあるなら、やるしかない。
そうする事でしか自分を救えないなら、悪と呼ばれる覚悟をして前へ……)
( ゚д゚ )(……この力を選んだ俺も、この考えすらも、間違っているかもしれない。
だが、もうそれでいい。俺は決めた)
ドクオに背を向け、一歩、夕闇に向かって踏み出す。
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( ゚д゚ )(俺はこの間違いを貫く)
( ゚д゚ )(正しさの為に立ち止まるくらいなら、俺はもう、間違ってでも生きていく)
己の正義に殉じた自分。
理想の為に、己の生き方すら忘れた自分。
それらを全て捨て、ミルナは果てしない荒野を一から歩き始める。
身体一つとまっさらな信念を持って、いつか辿り着くその場所へと――
( ゚д゚ )(この道の向こうにしか俺の居場所は無い。
どれだけこの手が汚れていようと、俺はもう一度だけ手を伸ばす……)
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プロローグ 「Another Heaven」
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