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◆xh7i0CWaMo
:2014/09/29(月) 00:41:15 ID:NLjW9Fhg0
外に出ると、既に夜明けが始まっていた。街は来たときと同じような色で静まりかえっている。
沈む世界の突端にあるこの街は、特定の人々以外には見向きもされずに、このまま幕引きを迎えるのだろう。
あまりにも芸術的な話だ。しかし、あまりにも身勝手な話だ。
駅に入り、改札へ向かう途中に、私はぼんやりと立ち尽くす老婆の姿を発見した。
彼女は私に気付くと、口を曲げてあからさまに不機嫌そうな顔をした。
('、`*川「もう帰るのかね」
(´・ω・`)「ええ、早くしないと医者に怒られますので」
('、`*川「別にここに居ても構わんのだぞ」
(´・ω・`)「遠慮しておきます。お言葉に甘えるには、私はあまりにも惨めになりすぎました」
言ってから、私は、自らに残留する矜持に苦笑する。
私がここを去る理由はそんなものではない。私は再び、遁走するだけの話だ。
(´・ω・`)「ねえ、お婆さん」
そのまま私を見送ろうとする老婆に、少し意地の悪い質問をぶつけてみる。
(´・ω・`)「人生って、何だと思いますか」
('、`*川「そんなこと、分からん」
老婆は突っ慳貪な物言いで返してきた。
('、`*川「死んでから考えることにしよう」
(´・ω・`)「なるほど、それは名案ですね」
私たちは、傷をなめ合う者同士の笑いを笑った。そして、別れた。
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