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◆xh7i0CWaMo
:2014/09/29(月) 00:35:42 ID:NLjW9Fhg0
私は、吹っ切れた気分を取り繕っていた。それを理性の端から頭へ、表情へ、全ての動作へと滲ませていく。
道化と言うほど完成されてはいまい。しかし、よく知る妻を欺ける程度には化けられたはずだ。
だから、妻の嘆息に似た問いにも、間髪入れずに応じられた。
ζ(゚ー゚*ζ「貴方は、これからどうするの?」
(´・ω・`)「帰るさ。当初の目的は果たしたんだから」
妻はその時、初めて頭を垂れて黙り込んだ。私たちを包むやるせなさは、余りにも重厚だった。
私は、誰にも反論させないほどに妻を愛している。
妻だって、きっと。しかし、それだけ似ている私たちの頭の中身は、今や完全に違う構造を呈してしまっているのだ。
歩み寄れる類いのものではない。土下座して承認されるものでもない。
少し昔、妻がよく言っていた言葉を思い出す。貴方に甲斐性があれば……。
そう、私に甲斐性があれば、今だってきっと。いや、しかし。
ζ(゚ー゚*ζ「……癌と闘って、余命半年を宣告されたのに何年も行き続けている人の話をよく聞くわ。
だから、まだ可能性がないわけじゃないわよ」
(´・ω・`)「そうだとしても、もうすぐみんな死ぬんだろう? 同じ事だよ」
ζ(゚ー゚*ζ「でも、貴方には生きていて欲しいのよ」
(´・ω・`)「僕だって、君には長生きして欲しい」
ζ(゚ー゚*ζ「ねえ、愛してるのよ」
(´・ω・`)「僕だって」
ζ(゚ー゚*ζ「なのに、何故こんなにも違うの?」
分からない……。どうしようもないことを言うならば、妻にイメージなど浮かばなければ良かったのだ。
息子の弔いに艱難辛苦を舐めながら、それでもなお日常へと修正しようとしていく穏やかな生活の中で、
ある日突然死にたかった……。
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