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Last Album

79 ◆xh7i0CWaMo:2014/09/29(月) 00:29:09 ID:NLjW9Fhg0
一ヶ月ほど前から微熱が続き、なかなか収まらなかった。食欲もなく、食べようとしても吐き戻すようになった。
それらの諸症状を、私は当初、息子が死んだショックが今頃になってやってきたのだと勘違いしていたのだ。
無論それが悪性新生物の引き金だとは夢にも思っていなかった。

半月以上経っても回復しないので病院に行くと、精密検査に回された。それが先週のことだ。

そして昨日、電話で呼び出された私は沈痛な面持ちの医師から、自身が肝臓癌に冒されていること、
それは大いなる若さによって活き活きと余所へ転移し、病期で言うところのステージ4に至っていること、
余命が半年程度であることなどを告げられた。

すぐにでも入院をしなければならないという段になり、私は必要な荷物をまとめるためだけに家へ帰された。
しかし私はその足を、自宅ではなく駅に向けた。そして電車に乗った。最果ての街へ、妻に会うために。

(´・ω・`)「最初から、君をどうこうしたいとは思っていなかった。
      ただ、このまま君を見ずに人生を済ませてしまうことがどうしても耐えられなかった。
      それだけだったんだよ」
 
だが、その思いもどこかでとち狂ってしまったらしい。
今の私は妻をどうしても連れて帰りたいと思っていたし、
それが不可能であることを見越して早くも抑鬱に陥っていた。

日常的な時間の、何たる残酷さ……。


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