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66 ◆xh7i0CWaMo:2014/09/28(日) 23:59:14 ID:jDTTQVVk0
(´・ω・`)「少しよろしいですか、ええと……」

/ ,' 3「何と呼んで貰っても構わないよ。そして、もっと砕けた口調で話してもらって構わない」

(´・ω・`)「ええ、では失礼ですが……貴方のような人間を、世間一般ではこう呼ぶと思うのです。ぼけ老人と」
 
妻は私たちを無表情に見つめていた。
私は少し挫けそうになったが、何とか持ち直して老人を真っ直ぐに見据えた。この勝負に敗れるはずもない。
今までに養ってきた経験や常識が、私に味方してくれているのだから。

/ ,' 3「君に一つ、尋ねたいことがある」

と、老人は言った。

/ ,' 3「あらゆる人にとって、その人が見ている世界はその人のために作られていると思うかね」

(´・ω・`)「そりゃあまあ……そうでしょう。少なくとも、その人にとっては」

/ ,' 3「では、どうだろう。今まさに……発展途上国で、栄養失調の妊婦のお腹から赤ん坊が生まれた。
    彼は物心もつかぬうちに、五十パーセントの確率で餓死することになる。
    彼の人生に意味はあっただろうか。そして彼の世界は、彼なりに形成されていただろうか」

(´・ω・`)「それは極端なたとえですよ」

/ ,' 3「そう思えるのは、私たちが裕福な環境で育つことが出来たからだ。
    巨視的に見れば、私たちはこの国に生まれただけで、ずいぶんな幸福を享受しているのだよ」

(´・ω・`)「貴方などはまさにそうなのでしょうね。何せ、世界一の大富豪だったのだから」

私は、再び訪れた『大きな問題』に頭痛を覚えながらそう言った。

(´・ω・`)「しかし、それは傲慢というものです」


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