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4 ◆xh7i0CWaMo:2014/09/28(日) 21:18:09 ID:jDTTQVVk0
記憶よりも遙かに時間のかかった旅路のせいで、目的地に着いた時にはもうすっかり日が暮れていた。
単行車両が滑り込むには贅沢すぎる巨大なプラットホームに降り立ったのは私一人だけで周囲には誰も居ず、
何だかこれから肝試しでもするかのような怖気が走る。

十年以上昔に一度だけこの駅には来たことがあるはずだったが、明確な記憶ではない。
あの時は電車の車両もホームの幅一杯に停まっていたし、
至る所が観光客でごった返していたのだから仕方ないのかもしれないが。

タブロイド誌で得た情報と、そこから膨らませた想像だけを頼りにして来たおかげで、
三十八度線並の警備体制をイメージしていたが、現実は呆気ないものだった。

あまりにも広々とした改札口に守衛らしき若い男が二人立っていたが、
彼らも、私に幾つかの質問を投げかけただけで、存外あっさりと通してくれた。
  _
( ゚∀゚)「乗り過ごしかい」

彼らの質問は、まずそこから始まった。

(´・ω・`)「いや。ちょっと、人を探しに来たんだ」
  _
( ゚∀゚)「人を探しに」


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