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360 ◆xh7i0CWaMo:2014/10/10(金) 21:56:14 ID:bKltLt3M0
その時突然男の耳を、ガラスを粉砕したかのようなけたたましい破裂音が劈いた。
何故か、脳味噌の一部分がひび割れてしまったかのような印象を覚えた。

声もなく驚いて振り返った男の視線の先に老婆はおらず、
代わりに、どこか見覚えのある背高の老爺が笑みを浮かべて立っていた。
 
男はその姿を爪先から頭の天辺まで舐めるように見渡し、それから、安堵の表情で一つ首肯した。

( ・∀・)「何だ……。ずっと、傍にいたんですね」
 
その老爺……忙殺人鬼ブーンは笑みを崩さず、いつの間にか右手に持っていた小さなナイフをクルリと回した。
そのナイフは刃渡りがひどく短くまるで頼りにならない代物だった。

( ^ω^)「これじゃあ人を殺すことはできない……勿論、自殺するにも足りませんお。
      けれども、これこそが貴方の、全身全霊をかけて磨きあげた自慢の凶器だった……というわけですお。
      
      私は貴方をずっと見てきた。その特異な行動には多少なりとも興味を持っていました……
      然しながら、やはり貴方は私の仕事の範疇ではないようですお」

( ・∀・)「ハハハ……随分と、随分と時間を無駄にしてしまいましたね」

( ^ω^)「とんでもない。私は普遍の存在ですお、何時でも、何処からでも世界を眺望できるものですから。
      それにね、貴方がた人の目に映る私などは、所詮姿見を覗き込んでいるだけに過ぎないんですお」


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