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◆xh7i0CWaMo
:2014/10/09(木) 01:32:38 ID:ft4TltCY0
滑稽さが尾を引いて、その後に読まれた父の弔辞を私はまともに聴けませんでした。
恐らく父は真面目なことを述べていましたし、ボロを出したりもしていなかったでしょう。
しかしそんな心ある言葉に限って私に届かないというのは、
私自身のこれまでの人生を体現しているように思えました。
いずれ、何に対しても真剣ではなかったと言うことなのです。
己の記憶にすら心から向き合えない私にはぴったりの末期であるのでしょう。
弔辞が済むと焼香が始まったようで、厳かな足音が聞こえました。
持てあますほどに暇だったのですがこの時はまだ余計なことを考えずに済み、
馬鹿みたいにひたすら思い出し笑いをしていました。
そして母やN君がこの葬儀に参列しているのか検討しましたが、これはまったく無意味でした。
人間が猫の状態を知れないように、猫もまた外界を覗えないのです。
それが終わると閉式となり、残るは出棺だけとなったようでした。
この時には流石に私も気を引き締めました。
事務手続きとしては既に死んでいる私ですが、本当の意味での死はこの後にやって来ます。
無宗教である私も、火葬場で焼かれて灰となるのです。
生きたまま燃やされること自体には不安を感じなかったのですが、魂の消失には忸怩たる思いがありました。
ですが現世……何をもってそう定義すれば良いのか分かりませんが……
への諦めはついていたので、後は少々の勇気だけで乗り越えられるものと考えていました。
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