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317 ◆xh7i0CWaMo:2014/10/09(木) 00:57:24 ID:ft4TltCY0
これは悲喜劇か、そうでなければ純粋な喜劇です。
幾ら鬱病を拗らせたからと言って自ら棺に納まろうとする人間がいるものでしょうか。

流石の私もそう考えました。
だから些か魅力的に感じる自分を振り払い、ホールから離脱しようと思い立ったわけです。

ですが、私はもっとよく考えるべきでした。何故この葬儀がお膳立てされ、何故棺が用意されているのか。
冷静に考えれば逃れられない事態なのは明らかだったのです。振り向いた私の背後に男が立っていました。
光が届かず、誰かも分からないその人物は、姿形だけ見ればN君に似ている気がしました。

しかしもしかしたら父か母だったのかも知れない。今更真相に到達できる問題ではありません。
その人物はじっと私を睨んでいました。表情も分からずそう感じたのですから、恐らく錯覚だったのでしょう。
しかしそのせいで私はその場からまるで動けなくなってしまいました。

無言で責め立てられているような気がし、私の頭にかつての罪状が駆け抜けました。
小学生か中学生の頃に、一度だけ校舎の窓ガラスを割ってしまったことがあります。
確か少人数でドッジボールか何かをしていたことによる事故だったのですが、直接の原因は私ではなく友人でした。


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