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315 ◆xh7i0CWaMo:2014/10/09(木) 00:39:03 ID:ft4TltCY0
……可能性は十分に思い当たるでしょう。
例えば、私がN君の母親のものとして参列した葬儀が、自身の母を葬るためのものであったのではないか。
そう考えると、今どこにも母が存在しない理由を十二分に説明できます。

そこから更に発展させると、私は自分の母親とN君の母親を同一視していたことになります。
何故そんなことになったか。要するに、私とN君は血が繋がっている、
つまりN君こそが私の弟なのではないでしょうか。

母が「あんたより一つ年下や」と言っていたのは、自然の摂理として当然の話なのです。
分かっています、分かっています。おかしいことは分かっているんです。
それでもそのまま思考が進みました。

じゃあ、結局その弟を殺したのは、私ということになる……
発達障害気味の弟を鬱陶しいと思い、殺したのは私だったのです。

知っての通り、もう滅茶苦茶です。
私のしていることは、後付された新事実、それも空想の産物に、過去を死に物狂いで適応させる行為でした。
筋立ての都合良さは、むしろ私の方から虚構に接近しているのですから当然であると言えます。

私はその虚構に沿ったものの考え方、ものの見方しか出来なくなってしまったのでしょう。
ありそうもない状況に取り込まれた時、取り込まれた側の人間もまた、
ありそうもない過去を歩んできたような錯覚に陥るらしいのです。

もしもここで私が合理的な解釈と常識を武器に立ち向かっていたとしたら、
多分もう少し早めに発狂していたでしょう。

荒唐無稽への緩やかな同化は防衛機制のようなものであり、
この結果も耐えられる最大限の譲歩と妥協の産物なのです。
どちらが幸せだったかなど計り知れるものではありません。と言うより、幸せなど何処にもなかったのです。


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