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◆xh7i0CWaMo
:2014/10/09(木) 00:30:58 ID:ft4TltCY0
私は半身を起こし、ちょっと停止してから立ち上がりました。
そして父を踏まぬよう細心の注意を払いながら控室の外に出てしまったのです。
遥か彼方に薄ぼんやりとした電灯が見えました。
足元も覚束ないほどの暗黒には空間的広がりが感じられず、しかし進まなければならないという思いに虐げられ、
私はより醜く顔を歪ませながら一歩一歩前進しました。
シンプルな構造であるはずの斎場が迷宮に見え、もう二度と帰れないのではないかという恐怖が湧きました。
どこまで歩いたかも分からない地点で、「母さん」と自分にしか聞こえない程度の小さな声で暗闇に呼びかけました。
答えが返ってくるはずもありません。その場で何もかもを諦め、
地団太を踏んで泣き叫びたくなるのを何とか抑えて先に先に進みました。
とどのつまり、全部定められた道筋通りだったのでしょう。
普通に考えて、宿泊できる斎場がこうも暗いわけがないのです。
しかし例によってその時は考えも及ばず、ただただ歩き続けたのでした。
そのうち、不意に明るくなりました。
何かに照らし出されたわけではなく、またしても記憶の情景が視界を遮ったのです。
目の前に母の姿がありました。
どこか私に似ているような気がする母……そこで私の脳裏が描いた物語は、最も受け入れ難い世界観でした。
つまり母がとうの昔に死んでいた可能性です。
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