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◆xh7i0CWaMo
:2014/10/08(水) 22:23:21 ID:cxCxhwjA0
その頃仲の良かった人の中に、N君という男の子がいました。
いつも緊張しているかのようなハスキーな声で喋り、感情表現がやたらに激しく、
勉強がからきし駄目であったN君は、考えてみると軽度の発達障害を抱えていたのかも知れません。
同級生には、彼をからかい虐めていた連中も多くいました。
彼は虐められる度に癇癪を起こして激怒するのですが、それがまたいじめっ子達に快感を与えていたのです。
実際、N君は力比べをして勝てるほどの体格では無く、
癇癪を起こしてもせいぜい校庭の砂を掴んで撒き散らす程度のパフォーマンスしか出来ませんでした。
それはさぞかし、上等な見世物だったのでしょう。
そんなN君と、私は分け隔てなく付き合い、よく二人で遊んでいました。
誤解の無いように申し添えておきますが、それは何も義勇や同情による行動ではありません。
私をして、今と変わらず隅の方で一人遊びをすることに喜悦を覚える性格であり、
学級内をいじめる側といじめられる側に大別すれば常にいじめられる側に属しているような子供でしたから、
友達選びに悩むような身分ではなかったというだけの話です。
しかしN君にしてみれば私は数少ない友達です。きっと私の話を彼は自分の母親にしたのでしょう。
ある日N君の家に遊びに行ったとき、その母親が大げさなまでに私をもてなしてくれたことを憶えています。
差し出された過剰なまでの感謝に、私は大いに戸惑ったものでした。
そこでは一緒にスーパーファミコンで遊びました。そして帰りにN君の母親は私に、
カルピスの原液が入った瓶を一本、持たせてくれました。持ち帰ったそれを母に見せたとき、
彼女は些か怒っていたようでした。
早速N君の家に電話をかけ、数分間お辞儀を繰り返しながら会話の後にお咎め無しとなった私は、
その代わりにこれからもN君と仲良くすることを母と約束したはずです。
それからは、N君の家と、家族ぐるみでの付き合いが始まりました。
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