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◆xh7i0CWaMo
:2014/10/08(水) 21:52:06 ID:cxCxhwjA0
最寄駅までの道のりで、私はどのような思索をしていたでしょう……。
確か、単位のことを考えていました。大学の定期試験が終わったばかりでしたので、
その出来栄えを経験則と照らし合わせていたように思います。
つまり、その時点での私にとっての関心事は父の死よりも単位であったということです。
無論それは母からの無感情な電話、及び確認の取れた問題ではないという、
いかにも現実離れした状況がそうさせたと判断しても構わないでしょう。
しかし自分自身、父の死が直接悲嘆に繋がるものではないと思っていた気がしてなりません。
先にも述べたように、私と父の関係はこの季節ほどには冷え切っておらず、多少の諍いを抱えながらも、
普遍的な親子関係を体現していました。
当然ながら、父の死を体験するのはこれが初めてです。
ですから、死を耳にした途端に全身の力が抜けきって崩れ落ちてしまうだとか、
裏付けを取るために全力を賭けるだとか、
そういうドラマツルギーに則った行動ができないのも仕方がないといえばその通りです。
それなのに、心の奥底に寒々しい何かがありました。
真実父が亡くなっていたとして、私は果たしてその死顔と対面する場面で落涙に至れたでしょうか。
精神的にも金銭的にも、あらゆる面で支えてきてくれた父に、それに見合うだけの感謝や罪悪を想えたでしょうか。
更に踏み込んでしまえば、そもそもこのような常識的な疑問を持つことさえ、
強迫観念めいた感情の取り繕いにしか感じられなくもあるのです。
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