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◆xh7i0CWaMo
:2014/10/06(月) 22:11:21 ID:ok723CeU0
嘗て、私の父親が亡くなった時のことを思い出す。
父は若き頃より肺を患っていたため、勤め人でありながらも病床に臥せっていることが多かった。
無論、それでも子どもを厳しく躾けることには違いなかったが。
そんな父は退職後、間もなくして持病を悪化させ、亡くなった。父もまた、認知症に罹る暇などなかったのだ。
それに比して、母の方は割合に長生きをしていた。
晩年にはやや痴呆じみた症状に冒されていたような憶えもある。
けれども私には頼れる兄と姉がいたし、何よりもまず、家族自体の規模が大きかった。
母は様々な親族に取って代わって看取られて、
そして終わりには多くの家族に見守られながら心穏やかに彼方へ逝った。
それは間違いなく、人類史上で見ても上から数えた方が早い幸福な最期であったろう。
私には息子が一人しかいない。
兄も姉も……生前には既に縁遠くなってしまっていたのだが……既に亡くなってしまっている。
今更誰彼を頼りにする権利もなかろうが、頼ろうにも身近な者がいるわけでもない。
そう考えてみれば、私はもう少し将来を見据えた生き方、やり方をするべきだったのかもしれない。
然し、我が人生は常にその時点での指針を慮ることで精一杯だった。
いったいどうして、終の生活にまで頭を巡らせることが出来たろう。
そうだ、今だって脳裏を行き交う逡巡は、所詮心身の退行によって生じた偶発的な思いに過ぎぬ。
生きている間に……『正常』として生きている間に、その思いを形にする術など見当もつかない。
そしてそれは、人間である限り詮方の無い懊悩なのであろう。
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