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◆xh7i0CWaMo
:2014/10/05(日) 22:40:04 ID:ecWgD/1k0
(-_-)「ミセリのことを憶えているかな。僕の人生が一番人生らしかった時間のことだよ。
彼女は今幸せなんだろうか。それとも相変わらず捻くれてしまっているのかな。
彼女にも……こんな壁があるのかな。
それにしても、僕はどうして今更彼女のことについて喋っているんだろうね。
本当は自分のことなんて、そんなに語れるものじゃないのかもしれない。
いや、怖がっているんだ……誰だって、人間関係の大半を放棄した僕でさえ、
個人的な秘密を口にするのはどうしても躊躇われる……
秘密なんてものが僕にあるのかは分からないけれど。
それでも、怖くて怖くてたまらないんだ。本当に必要で本当に大切なことは、
どうやったって言葉にはなりきれないんだろうか……」
『どうでもいい』
(-_-)「本当に?」
『どうでもいいと思えないなら喜ぶべきだろう!
生きる価値があると思えているんだから! 錯覚! 錯覚! 錯覚? 錯覚!』
再び剃刀を手にしたときも、やはりヒッキーは何も考えていなかった。
そして手首の血管に目がけて傷痕を残し、再び死ねないと悟ったその直後、
ヒッキーは号泣に近いほど声を上げて涙を流した。何かが限界まで膨らんではちきれそうだったのだ。
どれだけ泣き叫んでも彼の私室は無敵だった。誰も訪れなかった。
数時間かけて泣き尽くしたあと、ヒッキーはもう一度剃刀を手に取ったが、
今度は死への恐怖で腕に沿わせることすら出来なかった。
状況も心境も何も変わっていないはずが、行動だけ奇妙に変貌している。
それが喜ぶべき状態なのかヒッキーには判然としなかったが、彼は再び壁との会話を続けることとなった。
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