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18 ◆xh7i0CWaMo:2014/09/28(日) 21:40:42 ID:jDTTQVVk0
(-@∀@)「嫁が、ある日突然いなくなったんだ。俺には何の心当たりにも無い。勿論、DVなんてしたこともねえよ。
      前夜までは、そりゃもう仲の良いものだったさ。それが翌朝、突然いなくなってた。
      居間のテーブルに短い書き置きがあって、そこには『分からないために向かいます』とだけ書いてあった。

      もう俺にはさっぱりだよ。家が荒らされた形跡もないし、拉致や誘拐ってわけじゃなさそうだ。
      警察に掛け合っても、まともに取り合っちゃくれない。もうどうしようもなかった。
      自力で探すにしてもまるっきりアテがない。携帯は家に残されたまんまだ。手がかりゼロ。

      取り敢えず警察に捜してもらうよう頼んで、それきりさ。
      もう俺、毎晩泣き明かしたよ。だって俺、愛してたんだぜ、嫁を。
 
      何一つ進まないままに月日が経過した。そして丁度二ヶ月目の真夜中に、俺の携帯が鳴った。
      出てみると嫁の声だ。おい、お前何やってんだ。問い質しても、嫁の答えはどうも要領を得ない。
 
      どこに居るんだって言ったら、例の……『彩色の奇跡』の名前を出した。
      よし、じゃあ今すぐそっちに行くぞ。嫁ははっきりと拒みやがった。
      そして言ったんだ。別れてほしいと。

      そりゃ……ねえ。二ヶ月も行方知れずになった挙句、
      久々の電話で離婚を告げられた日にゃ、俺だって頭にくる。
      
      おい、そりゃ一体どういう了見だ、馬鹿野郎。男が出来たのか。嫁は何とも答えなかった。
      それどころか、淡々と離婚の手続きについて話し始めた。

      巫山戯た話でしょう。しかし、同時にそれが嫁の本心だというのが伝わって……
      なんというか、気後れしちまった。
      嫁は言った。財産分与は放棄する。必要なら、慰謝料も払う。

      そうまで言われちゃ、男として形無しでしょう。
      けど俺だって嫁と別れたくない意地は残ってたから、離婚はしないって言い張ったんだ。
      そしたら嫁はそれでも構わないと。けれど、そちらに戻るつもりもないし、その余裕も無いと。
 
      そして、電話は切れた。それっきりさ。俺はもうどうすりゃいいのか分からんよ。
      無理に踏み込んでも、何も解決しない気がするんだ」


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