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◆xh7i0CWaMo
:2014/10/01(水) 22:20:34 ID:h2WvNwoE0
(*゚ー゚)「待ってください」
わたくしは、もう殆ど叫んでおりました。
(*゚ー゚)「せめてこの手紙を出させてください。これは、大切な手紙なのです。
これを出さないことには、わたくしは心積もりを固めることが出来ません……」
探偵はジッとわたくしのことを見下ろしておりました。そしてアハハと笑い、それから突然、
私の手から封筒を奪い取りました。
(*゚ー゚)「何を……」
取り戻そうと手を伸ばすわたくしの前で、探偵は笑みを浮かべたまま、その封筒を中身ごと縦横に引き裂きました。
( ・∀・)「ご冗談を」
ハラハラと落ちてゆく紙片の向こう側で、探偵は声を潜めました。
( ・∀・)「こんな手紙に意味などありますまい……殊に、宛てる住所の分からぬ手紙というものにはね」
(*゚ー゚)「え……」
( ・∀・)「何を驚いてらっしゃるんです?
だったら貴女には、その『兄さま』とやらの住処がお分かりなのですか? ……ほら、分かる筈も無い。
だって、貴女と貴女のご兄弟は、両親によって無理矢理別れさせられたのですからネ……
もしや、そのこともお忘れに? 貴女が幾ら望もうとも、この手紙は『兄さま』には届かず、
ましてや再会など果たせる筈もないのですよ……。
ええ、けれども貴女は誰を恨むべきでもありませんよ……
だって、両親は善かれと思って二人の仲を取り計らったのですから。
ただし、それがために貴女の記憶に混濁が生まれた可能性もなきにしもあらず……。
ええ、知っております。全部知っておりますとも。わたくしは貴女がたご兄弟の関係も、
何もかも調べきっておりますとも……」
そして探偵は、伸ばしたまま硬直していたわたくしの手を握って無理矢理に立ち上がらせ、
ふと真顔で呟いたのです。
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