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( ^ω^)百物語のようです2014( ω )
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( ^ω^)おいすー。今年も百物語の季節がやってきたおね。
( ^ω^)ここは百物語専用スレだお。開催日まではルール確認や質問等、自由に使って欲しいお。
・開催日は八月八日(金)から八月十七日(日)まで
※ただし投下できるのは八日〜十日と十五日〜十七日の金土日のみ。投下期間以外の本スレは作品の感想などご自由に使用してください
・作品はホラーでなくても幽霊、妖怪、人外などが出るならギャグでもなんでも可。
・レス制限は一作品30レスまで。それ以上は個別スレ建てをお願いします。
・ながらはNG。個別スレを建ててそこでやるのは可。もちろんVIPに建てるのもOK。
※個別スレ参加の場合
レス制限無し。
スレ立て
↓
百物語スレにて投下開始報告、URLを貼る
↓
投下終了後、百物語スレにて投下終了報告(その際、前の人の数字を引き継いで話数宣言)
・1人何話でも投下可!
※連続投下→次に投下する人がいないか確認を取り、無ければOK
※作品の投下間隔についてはルールはありませんが少し間を開けることを推奨します
・イラストでの参加も可!一話としてカウントします。
※ただし作品への支援絵は作品としてカウントしない
・開催時間は18時から翌朝7時まで
・話が終わったら本スレ(自分でスレを立てた人はそのスレでも可)で蝋燭のAAを貼る
過去の百物語のまとめ
( ^ω^) ブーン系図書館主催・百物語のようです ( ω )
http://iroirotunpeni.blog11.fc2.com/blog-entry-521.html
( ^ω^)百物語のようです2012 in創作板( ω )
http://boonbunmaru.web.fc2.com/collaboration/dreadful_story/dreadful_story.htm
( ^ω^)百物語のようです2013( ω )
http://mzkzboon.blog.fc2.com/blog-entry-755.html
( ω )なお、こちらは何があっても責任は負いませんので、自己責任での投下、閲覧をお願いいたしますお
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足音の動きが妙に早い。部屋をちらりとのぞく程度の速さで家中を動き回っている。
それに、廊下でなければそんなに大きな音は出ないはずだ。
動き回る足音は私の右下から手前へ通り抜け、家の裏手、風呂場の方に大回りする。
どたどたどた。
そこは、
そこは家の外だ。
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背中がざくざくと粟立った。
友達はあれに気付いていないのだろうか。いや、そもそも友達が下にいるのかどうかもわからない。
祖母はまだ帰ってこない。
どたどたどた、どたどたどたどた
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足音は今や家中を止まることなく動き続けている。
音の調子が早い。叩きつける様な大きな足音。
私を探している。
⊂( 、 ;トソン
私はとうとう耐え切れなくなり、せめて開けたままの扉を閉めようと手を伸ばした。
扉に腕が触れる。
その時。
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どがどがどがどがどがどがっ!!
ものすごい勢いで階段をのぼってくる音。全身が凍りつく。
足音はそのまま突き進み私のいる部屋へ――
ばぁん!!!
強烈な破裂音が響き、真っ暗になった。
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母の部屋で縮こまっていた私を見つけたのは、友達ではなく祖母だった。
从;'ー'从 「とそちゃん全然見つかんないから、お外いっちゃったのかとおもったよ〜」
外で私を探そうとしたところで祖母が帰ってきて、二階を見てみることになったらしい。
祖母には、見つからないようにずるをして二階に行き、そのまま寝てしまったと嘘をついた。
心配させてと叱られたが、むくれる気にはなれなかった。
どたどたという音が、床板のおそろしいほどの振動が、しばらく体に残っていた。
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後で聞いたところ、友達は二階にも探しに行っていたらしい。
しかも、部屋の扉は閉まっていて、どこにも私はいなかったという。
最初は物置の奥の方に隠れていて、後から母の部屋に移ったのだと説明した。
友達は少々いぶかしんだものの納得してくれた。
私は結局、足音のことを誰にも話さなかった。
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それからも私は祖母の家に行った。
怖くはあったが、同時に、何かを期待する気持ちもあったと思う。
しかし、何度行ってもあの日のようなことは起こらなかった。
もっとも、かくれんぼはできず二階にも行けなかったのだが。
ほどなくして両親が祖母を家に呼び、同居することとなった。
古い家は祖母の意向で貸に出され、玄関のガラス戸には鍵がかけられた。
それきり私はあの家に足を踏み入れていない。
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そして、祖母が亡くなってから数年後、住宅地拡充のため、その家は取り壊された。
あの日からちょうど十年、私が十九歳の夏のことだった。
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(
)
i フッ
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乙
本怖的な後味だな
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乙、結局何だろうな、こえーよ
投下させていただきます
-
夏のその日その夜中、内藤という男は夜の山にいた。
滑るように軽快に車を走らせ、或いは取り急いでいるようにも見えるが、
とにかく法定速度を無視した速さで駆けていた。
( ;゚ω゚)
そのハンドルを握る手と足は震えて、
流れる汗は車内を充分冷やしている冷房と関係なく沸き上がる。
どこまでも真っ直ぐに伸びる道路に、内藤は早く終れと願い、
出来れば突然にカーブなどが来ないことを祈った。
本当はそんなことを思っている場合では無いことは分かっている。
分かっているが正面の景色に集中する他無い。
というか、正面以外を見たくない。
何かが、迫って来ている。
それも尋常でない程の気配を放ちながら。
.,、
(i,)
|_|
( ^ω^)道路はつづくよ何処までものようです
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ここで話は少し戻る。
内藤が車で軽快に山道を上がっていた時だ。
( ^ω^)「道路はつづくーよー、どーこまでもー♪」
内藤は鬱田という友人が倒れたらしいという話を聞き、急ぎ病院に向かうところだった。
不安がる顔をしては友人にも不安が移ると思い、
心配していた気持ちを片隅に押しやり、歌を歌ってごまかそうとした。
ちょうど山を上りきり、先には直線の平坦な道が見えたので、
内藤は『線路はつづくよどこまでも』の歌詞を文字って、頭だけ歌った。
それから本当に道路が上ることなく下ることなく続いてると察したのは、
一分ほどハンドルを切る事を止めた頃だ。
(;^ω^)「……この山、こんなに平坦な道があったかお?」
内藤は山向こうにある大学に行き、そこで一人暮らしをしているが、
何度か実家や鬱田の家に行くため車で戻ることがある。
だが、ここまで長い直線の道があっただろうか。
不思議に思い、一度路肩に停めて外に出てみようか、
と、スピードを少し緩めようとした。
-
( ;゚ω゚)「っ!?」
.
-
( ;゚ω゚)
……が、スピードは落ちない。
逆にアクセルを踏む足をゆっくりと沈め、どんどん加速させる。
そして最初の時にもどるのだ。
何かの気配は突然襲ってきた。
そしてそれを確認するより前に、脳が逃げろ!スピードを緩めるな!
と警報を鳴らしたので、それに従う他無かった。
実際、内藤の判断は正しかった。
スピードを上げた時から後ろでごうごうと風の音が響き、
その音が唸りをあげ始めたのだ。
いくつもの風の音が混ざり、唸る。
しかも車の後方限定で。
それを必死に引き離そうと内藤はアクセルを踏み倒し続けるが、
音は距離を保ち、追ってくる。直線も未だに変化がない。
それに加えて、対向車の影すらも見えない。
夜中であれど、車の通りはそこそこ多いはずなのに!
と内藤は焦る頭で考える。
-
もうかれこれ五分はアクセルを踏みっぱなしにし、
切らないハンドルを握りっぱなしにしているのに、
そんな状況などなって無いような程になだらかで何処までも真っ直ぐな道路。
ふと、内藤は後ろが気になった。
焦ってはいる。いるが、長いこと同じ状態が続いていたからか、
内藤の心に多少の余裕が出来ていた。
相変わらず脳ミソは警報のオンパレードだが、それにも慣れ、嫌気が差したからかもしれない。
一瞬、正面から目を反らし、バックミラーを覗き見る。
すると、
.
-
顔とも呼べぬいくつもの何かが、
内藤に向けて必死に手を伸ばしあっていた。
.
-
( ;゚ω゚)「うわああああああああああああああああああああああ!!!」
バックミラーの光景から目がはなせなくなり、ハンドルを握る手がぶれる。
車体は大きく揺れ、対向車線に飛び出た事で内藤は意識と視線をとり戻し、
大きく蛇行しつつも、何とかぶつけることなく体制を立て直す。
その後はいやだ、死にたくない、と何度も連呼して、
もう正面から目を反らす様子は無い。
それもそうだ。
内藤が見たものは普段絶対見ないもの。
半透明の血の気が全く無い顔ばかりだったからだ。
目玉が無いもの、皮膚が剥がれているもの、顔がくり抜かれたもの。
それらが口を大きく開け、中には口が裂け、
文字通り口を大きく開けて何かを叫び、
爪や、指や、皮膚が無いその手を我先にと伸ばす事など、
現実ではあっても空想やゲームの中ぐらいだろう。
とにかく内藤はその視線を変えず、ただ前を見ることに集中する。
内藤は内心で前に『何か』が居ないことを本当に感謝していた。
車から、がり、と音が聞こえるまでは。
.
-
( ゚ω゚)「!!」
音が聞こえたのは車の運転席側、側面後方。
少し時間を置いてから、がり、と再び音がする。先ほどより、近い。
がり、と音がする。
音は、運転席の側まで来ている。
今度は、ぎっ、という引っ掻いた音。
内藤の耳元で鳴る。内藤はただ前を見る。
ずり、という音と、嫌がおうにも視界に入ってきた『何か』に、視線が向く。
『何か』は裂けた顔で笑い
その手を内藤の首に向けて、伸ばした
.
-
その時、何処からか吼えるように唸りを上げるエンジンの音が響いた。
音につられ内藤は正面を見ると、大型のバイクが対向車線に現れた。
引き剥がすように煌々と照りつけたライトと一瞬のうちに交差し、その姿を視線で追う。
窓にいた『何か』が居なくなり、気配も消えた事に気づいたのは、
視線を戻した先に見えた、左に曲がる緩やかなカーブを越えた後だった。
( ;゚ω゚)「おわああああああああああああ!!?」
内藤は先ほどの叫びより半ば腑抜けた声で叫びつつ、
アクセルを離し、ブレーキを小刻みに使って、
しばらく対向車線に出たままそのカーブを曲がりきる。
もし対向車線に車が来ていたら即死だった。
内藤はまずそのことにほっとした後、『何か』を振り切ったことに安堵する。
平坦だった道のりは終わりを告げ、緩やかに曲がるカーブと町が見える下りを迎えていた。
.
-
内藤が後で聞いた話によると、あの山では平坦な道が続くと異界へ招かれる、
という都市伝説があるらしい。
そんなことを知ってるのはごく一部の人間だけだが、
内藤は晴れて都市伝説を体験したごく一部になったわけだ。
とにかく、内藤は急ぎ病院に向かうと、鬱田は帰らぬ人となっていた。
鬱田の両親はおいおいと泣き、内藤には申し訳ない旨を伝えるが、
逆に内藤は鬱田の両親に感謝を述べる。
( ^ω^)「鬱田がいなければ、僕もここにはいませんでしたお」
内藤は思った。
鬱田はバイクをよくイジるのが趣味だったことを。
そして、後からではあるが鬱田の家に訪れた際に、
車庫に見えたバイクで確信した。
あのすれ違った大型バイクは、間違いなく鬱田のものだったことを。
そして内藤は、バイクとのすれ違いざまに、
こちらに向けて手を上げていたのを見逃さなかった。
顔はフルフェイスのヘルメットで覆われて見えなかったが、
あれは間違いなく鬱田であると、内藤は思い、涙をこぼした。
-
それから葬儀の準備や何やらでしばらく町に残り、
落ち着いた頃に内藤は大学のある山向こうに戻ることになった。
帰りもまた夜中になり、また車で山を上ることに不安を感じる。
がりがりと音のした運転席側の車の塗装が、何ヵ所か傷が付いていたことも不安の中にあった。
だが、それも杞憂に終わり、少し平坦な道を走るとすぐ下り始める。
あいつは、と内藤は思う。
たしか鬱田は、このバイクでいつまでも走り続けたいなどと昔に言っていた。
ならば、きっと今頃あいつはあの平坦な道を独り占めにして、
異界のやつらにバイクの素晴らしさを語り、飽きるまで走っているだろう。
と、山を越えたあと、内藤はぼんやりと考えた。
('A`)「道路はつづくーよー、どーこまでもー……♪」
(
)
i フッ
|_|
十七本目
( ^ω^)道路はつづくよ何処までものようです
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申し訳ない、
個人的な都合でもう一本いただいて去ります
十八本目
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勇気を出して初参加
投下します
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おっとすいません、やっぱ明日にします
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>>465
すいませんお先にどうぞ
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>>468
ありがとうございます、では……
男はただただ不満だった。
残業漬けの毎日、終わらない部下のミス、取引先に頭を下げる日々。
(#`・ω・´)「それでいて、手取りが20万しか無いんだぞ!」
シャキンと言う男は、顔を真っ赤にして酒をがぶ飲みしながら、
横にいるキャバ嬢に不満をぶつける。
ζ(^ー^*ζ「わぁ、シャキンさん可愛そう、シャキンさん、頑張ってるのにね」
(#`・ω・´)「頑張ってる?……そうだ、俺は死ぬほど頑張ってるのにだ!」
キャバ嬢の作ったような笑顔も、当たり障りの無い返事も、
独り身のシャキンとしては、そんな受け答えでも人を必要としていた。
(#`・ω・´)「今日も部下のミスで金が飛んだ!俺の財布からだ!部下はへーこら頭を下げるだけで済むというのに!」
(#`・ω・´)「金、かね、カネ!世の中金が大正義だ!」
(#`・ω・´)「カネさえあれば、俺は会社を辞めて悠々自適に暮らせるのに!」
シャキンは次のボトルに手を出しながら、半ば怒鳴るようにキャバ嬢に語る。
そうして何杯か飲んでいると、やがてシャキンはキャバ嬢がこちらをずっと見つめていることに気づいた。
ζ(゚ー゚*ζ
(`・ω・´)「……なんだ、今日俺が金を持ってきて無いとでも思ったか?大丈夫……」
ζ(゚ー゚*ζ「いいえシャキンさん、私は貴方の願いを叶えようと思ったの」
.,、
(i,)
|_|
十八本目
(`・ω・´)金に愛されるようです
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(;`・ω・´)「……は?」
シャキンは一気に酔いが覚めたような気持ちになり、キャバ嬢を見つめる。
キャバ嬢は一度にこりと微笑むと、ポッキーをつまみながら語り始める。
ζ(゚ー゚*ζ「実は私、悪魔なの。ねえ様方が人間の誰かの願いを叶えなきゃ私を追い出すって煩くて」
(;`・ω・´)「……な、何を言い出すんだ急に、悪魔?あれか、小悪魔系女子とかいうやつか?」
ζ(^ー^*ζ「あはは、古いよシャキンさん。私は本当の悪魔なんだよ?」
それからデレは悪魔が至るところにいること、
願いを叶えないと人間にされて早死にすることを噛み砕いて説明する。
シャキンは妙に説得力のある説明に、半信半疑といったところまで心情が傾いた。
(`・ω・´)「……とにかく、君に願えば金が手に入る訳だな?」
ζ(゚ー゚*ζ「うん、すっごい手に入るよ?」
(;`・ω・´)「……嘘じゃないな!?」
ζ(゚、゚*ζ「そこは信じて貰わないと、私も困るかな」
シャキンは目を下に向けて何度か泳がせた後、
やはり半信半疑ではあったがキャバ嬢に向かって、小さく首を縦にふった。
-
キャバ嬢はその仕草を受けると、シャキンの手に自分の手を添えた。
ζ(゚ー゚*ζ「……オッケー!シャキンさんはここを出たら、お金がすっごい手に入るようになるよ!」
(`・ω・´)「へ?もう終わりなのか?」
ζ(゚ー゚*ζ「うん!その代わり、死んだときは私が責任もつから宜しくね!」
(;`・ω・´)「し、死ぬのか!?私はまだ死ぬ訳には……」
ζ(゚、゚*ζ「いつ死ぬかはシャキンさん次第だけど、多分、すぐ死ぬわけじゃないよ」
ζ(゚ー゚*ζ「ただ、死んだ時には魂をいただきに来るよってだけだから!」
シャキンはその話を聞き、不安になりながらもキャバ嬢のいる店を出て、家に帰った。
-
翌日、シャキンは出勤する電車の中で百円を見つけた。
(`・ω・´)(……なんだ、金が手に入ると言われたが、こんなものか)
不安だった反面、期待もそれなりに大きくなっていたシャキンはがっかりしながらも、
その百円を拾いあげる。
(;`・ω・´)「……あっ」
と、その百円は手が滑り、空中でくるくると回転して遠くに飛んでしまった。
すると、うつらうつらとしていた坊主頭の若者の頭に百円がぶつかり、
こつ、と小気味良い音が鳴る。
シャキンは顔が青ざめるなか、若者は逆に顔を赤く染め上げ、シャキンを睨む。
(#'A`)「……いてぇなあー、オッサン、いてぇんだけどなぁー!」
若者は抱えたバッグを捨てるように置くと、シャキンへ一直線に向かってきてその胸ぐらを掴む。
(;`・ω・´)「あ、いや、事故だ」
(#'A`)「事故ぉ!?お前、優先席でよろしく眠りこけた俺が気にくわなかったんだろ!?あぁ!?」
(;`・ω・´)「そういう訳じゃ」
(#'A`)「じゃあ言ってみろよオメー!」
すっかり激情した若者は懐からナイフを取りだしちらつかせる。
シャキンのいる辺りが騒然としだした。
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「な、何をしてるんだ!」
「キャー!誰か、誰かぁー!」
(#'A`)「うるせぇクソ共!黙ってろ!おいオッサン!どういう訳だったんだ!」
(;`・ω・´)「わ、私は」
シャキンは答えに渋るなか、頭では全く別のことを考えていた。
(;`・ω・´)(何が金が手に入るだ!他の運がだだ下がりじゃないか!)
( ・∀・)「おい、お前」
(#'A`)「んだよテメー!今こっちは取り込んで」
( ・∀・)「強盗犯の、ドクオだな」
(;'A`)「……っ!」
突然現れた青年が、若者に名を確認したかと思うと、
瞬時に若者の顔へ拳をめり込ませ、次いで腕を固める。
若者もシャキンも、訳が分からぬ内に事が済み、
ちょうどよく電車の扉が開かれる。
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( ・∀・)「ちょうど良い、話は署で聞くぞ」
(#ノA`)「いてぇー!離せ、離せクソがーっ!」
ズルズルと引きずられて外に出る若者と、それを引きずる青年。
気味悪がってぞろぞろと客が他の車両に消え、外に出た頃には、
シャキンの周りには誰も居らず、代わりに若者の持っていたバッグが残っていた。
(;`・ω・´)(……まさかな)
シャキンは若者の持っていたバッグをそっと開けたかと思うと、
ひっ、と情けない声を上げてしまう。
何故ならその中には、札束がごっそりと入っていたからだ。
.
-
(`・ω・´)「は、ははは……」
シャキンはそのバッグを持つと、何度か周りに注意を払いつつ、
会社の一歩手前の駅で降り、それを抱えて走り出す。
警察に届けることは、もう頭に無かった。
キャバ嬢に言われた事だけが、今のシャキンを動かしている。
(*`・ω・´)(ははは、あのキャバ嬢の言う通り!俺は大金を手に入れた!)
(*`・ω・´)(もう今日限りで会社は辞めだ!好きな場所に行き、好きな酒を飲む!)
(*`・ω・´)「そうだ、ギャンブルに行っても良い!何せ大金を手にする力がある!」
(*`・ω・´)「やはり世の中は金だ!金が全てだ!ははは……」
シャキンは駅を出て、タクシー乗り場へと走り出す。
たくさんの夢を描きながら。
-
そんなシャキンの夢は、
突如空から落ちてきたアタッシュケースにより、
頭と共に粉砕された。
.
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(`゚;:.. .:;;..。 ....,,
ζ(゚ー゚*ζ「自家用ヘリでお偉いさんが純金を運んでいたときに襲われて」
ζ(゚ー゚*ζ「ポロっと純金の入ったアタッシュケースが落ちた先が、シャキンさんの頭なんて」
ζ(^ー^*ζ「運が良いのか、悪いのか……でもね?すっごいお金が手に入ったでしょ?」
ζ(゚ー゚*ζ「抱えたバッグを駅の警察署に届けてたら老衰するまでお金に恵まれたのに、本当に馬鹿な人!」
キャバ嬢はシャキンだった塊の側を通り、新鮮な魂を手に取ると、
嬉々として人混みの中へと消えていった。
(
)
i フッ
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(`・ω・´)金に愛されるようです
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終わりです、譲ってくれた方
ありがとうございました!
ではまた明日に
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二連発乙
かたや救いの神、かたや死神か
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割り込み申し訳ありませんでした
投下します
.,、
(i,)
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十九本目
( ゚д゚ )こっちを見ているようです
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河内ミルナは親の元を離れ、独り暮らしだ。
バイトをしながらの生活でお世辞にも裕福な生活ではない。
貧乏なミルナは今、格安のアパートに住んでいる。曰く付きだろうがなんだろうが安くて寝床と風呂があればそれでよかった。
( ゚д゚ )「疲れたな……」
近所付き合いが無く、寂しくて、職場で叱られ嫌な思いをしてもミルナは幸せだった。生きているだけで幸せだった。
( ゚д゚ )「今日はもう寝るか…」
風呂に入り、飯を食べ、電気を消し、布団に潜る。暖かい布団は疲れきったミルナの身体を癒すには充分だった。
眠れない。目が冴えているのだろうか。しかし身体は疲れきっているし瞼は重たい。
何か違和感を感じる。何だ?
視線…?…誰かが、こっちを見ている?
寒気を感じミルナは天井に目をやった。
( ∵)
天井に浮かぶ大きな顔のようなシミがこっちを見ている。
-
とたんにミルナは可笑しくなった。
( ゚д゚ )「なんだ、ただのシミじゃないか!はははは!」
こんな物を怖がっていたのか。つくづく自分の臆病さには呆れてしまう。
明かりをつけて、まじまじとそのシミを見て、そして安心したミルナはもう一度、布団に潜った。
-
今日も店で働くミルナ。
( ゚д゚ )「ありがとうございましたー!」
バイトも1年は経っただろう。愛想笑いも板についてきた。
( ゚д゚ )
ふと、ミルナは違和感を感じた。昨日の夜感じたような違和感だ。
( ∵)
こっちを見ている。昨日のシミにそっくりな顔をした人が、こっちを見ている。
( うд⊂)
気の迷いだ。疲れてるんだ。そう自分を納得させると、目の前でぽつんと立っていたシミのような顔をした男は消えていた。
( ゚д゚ )「…ただいま…って、誰もいない、と」
ミルナは今日も疲れていた。あのシミのような顔をした人の事で頭がいっぱいだったからだ。
風呂に入り、飯を食べ、いつものように布団に潜る。
( ∵)
やはりこっちを見ている。
ミルナは枕に顔を埋めて眠った。
-
ミルナはバイト仲間の長岡と出掛けていた。
( ゚∀゚)「ミルナさん、腹減ったっすね」
( ゚д゚ )「そうだね」
( ゚∀゚)「昼どうします?」
( ゚д゚ )「…ファミレスとかでいいんじゃない?」
( ゚∀゚)「カレー食いに行きましょ、カレー!」
( ゚д゚ )「じゃあ、そうしようか」
シミの事など忘れていた。
はずだった。
( ∵)「ご注文は?」
( ゚∀゚)「あ、俺ハンバーグカレーで」
( ∵)「ハンバーグカレーがお一つ」
そいつは長岡の言葉に答えている。しかし、視線はこちらをじっと見つめている。
( ゚д゚ )「…お、俺帰る」
( ゚∀゚)「へ?」
( ゚д゚ )「ちょっと…気分悪くなっちゃった」
( ゚∀゚)「そりゃないっすよ!今日はミルナさんのおごりで…」
( ゚д゚ )「金は置いとく!」
ミルナは5000円札をテーブルに置き、店から逃げるように走った。
( ゚∀゚)「ちょw何なんだよww」
川 ゚ -゚)「ご注文を繰り返します、ハンバーグカレーがお一つ、以上でよろしいですね?」
( ゚∀゚)「あ、はい」
-
何で、何で、何で。
ミルナの頭にはその言葉しか無かった。
家に帰った。そして枕に顔を埋めた。
ピンポーン
チャイムが鳴る。
ミルナは恐る恐るドアを開けた。
( ∵)「あ、どうも…お届けものです」
あいつだ。
( ∵)「印鑑お願いします」
まただ。
ミルナは足早に印鑑を押して、すぐにドアを閉め、布団に潜った。
いつの間にか寝てしまっていたようだ。空が暗い。
ミルナは布団からもぞもぞと出て、時計を見た。
夜2時。
ミルナは視線を感じた。
( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)( ∵)
一つではない。たくさんの目がこちらを見ている。
ミルナは怯え、泣きながらもう一度布団に潜った。
-
ミルナは今日も仕事に行く。何があろうと決して休まない。それはミルナが子供の頃から続けていた事だ。
( ゚д゚ )「おはようございます……」
( ∵)「あっ、ミルナさんおはようっす!昨日のカレー美味しかったっすよwwwwwミルナさんも帰らなきゃ良かったのにww」
( ∵)「河内さん…少し、やつれてませんか?」
( ゚д゚ )「うわぁぁぁぁぁぁ!!」
ミルナは店から抜け出した。怯え、恐れ、半泣きで雨の中を走った。
( ∵)
ここにも。
( ∵)
そこかしこに。
( ∵)
あちこちに。
そいつはいた。
( ゚д゚ )「あ…ははは…あはははは…」
ミルナは狂ったように笑い出した。
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( ゚д゚ )「あ…ははは…あはははは…あはははははは」
ミルナはもう笑うしか無かった。
そして、恐怖から逃れようと
目を、潰した。
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内藤ホライゾンは親の元を離れ、独り暮らしだ。
バイトをしながらの生活でお世辞にも裕福な生活ではない。
貧乏な内藤は今、格安のアパートに住んでいる。曰く付きだろうがなんだろうが安くて寝床と風呂があればそれでよかった。
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( ^ω^)「疲れたお…」
近所付き合いが無く、寂しくて、職場で叱られ嫌な思いをして、内藤は疲れきっていた。
( ^ω^)「今日はもう寝るかお…」
風呂に入り、飯を食べ、電気を消し、布団に潜る。暖かい布団は疲れきった内藤の身体を癒すには充分だった。
眠れない。目が冴えているのだろうか。しかし身体は疲れきっているし瞼は重たい。
何か違和感を感じる。何だ?
視線…?…誰かが、こっちを見ている?
内藤は天井に目をやった。
( ゚д゚ )
天井に浮かぶ大きな顔のようなシミが、こっちを見ていた。
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(
)
i フッ
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( ゚д゚ )こっちを見ているようです
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おつ
画面をネガ反転して読むとそれっぽい雰囲気出ていいな
-
あーこういうの弱い、つーか怖い
乙!
-
最後やめてーって思った…乙でした
投下いけますかね、怒濤のホラー連続に勢いを感じますが
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というわけで二十本目頂きます
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張り忘れた…
.,、
(i,)
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二十本目
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ーー 君たちは御存知か?
世の中、目には見えないものが最も恐ろしい
仮面を被った化け物達が
あちらを向けば微笑んで
こちらを向けば牙を出す
: : : : : : : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
_i___ : : : :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
l _l__l_,_|_ __i____l_
ニ*ニl i |_ | | l ̄ ̄ ̄ ̄lニl| _| |◆◆○○重工| ____
|.:.:.:::::::| _|三三|::::::l___l| | |LLLLLLLLL| | | ̄ ̄= ̄ ̄ ̄= ̄||=|i□iニll
|.:.::::: l-i*鼹*i===i*、 *鼹顗*| | ̄| _,|LLLLLLLLL| | ii|ココココココココココココl|l ̄ ̄ ̄l|
|.: :: | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ll ̄ ̄ l| |_| _|_lコニニl_ LLL|三ll]| ii|ココココココココココココl|ロロロロロロ|
|::: : |ココココココココココlil-*鼹*l| |/ |LLLLLLLLL|l*鼹鼹顚* | ii|ココココココココココココl|ロロロロロロ|
| |ココココココココココlil_-**l| |lニl |LLLLLLL_iニニニニllllii|ココココココココココココl|ロロロロロロ|
__ |コココココl,___ _,-−| |三 |LLLLLLl______ \ lココココココココココl|ロロロロロロ|
|=| |=|_ / __/l ̄ /| | _|__ LLl| = = |lニニllニニlコココl|ロロロロロロ|
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そう、奴等は堂々と潜んでいるんだ
気を付け ーー
.
-
ガツン!
<_プー゚)フ 「イテッ!」
ξ#゚⊿゚)ξつ|「うるっさいわね、いま何時だと思ってんのよ!」
<_プー゚;)フ 「あ…ドーモスミマセン…」
|そ 「まったくぅ!」ピシャッ
<_プー゚)フ 「……。 おっかねえ」
俺は頭上三階から降ってきたハーモニカに何故かささやかな物理ダメージを受けながら、
ラジオに備えられた録音モードを解除する。
あのくそアマ。
マンションの中庭でこんな歯痒い思いをしてる自分に嫌気がさす…
こんなんじゃなかった、こんなはずじゃ…
-
( ^ω^)つ| ガラッ
今度は頭上二階のベランダ窓が開いた。
しまった、俺の怨念じみた声が漏れていたか。
<_プー゚)フ 「…すすすみません、うるさかったですか?」
(;^ω^)「いや…固い音がしたから大丈夫かなって」
ちょうどさっきの女の真下に住むコイツは俺を気遣ってくれる良い奴だ。
入居した時からそう思っていた。
<_プー゚)フ 「はい、ダイジョーブス、スンマセンッした」
(;^ω^)「そうかお。 …なら」
(;^ω^)「………えーと、あのー」
(;^ω^)「次うるさくしたら塩まいて庭にすらいられなくしてやるお」
|そ ピシャッ
<_プー゚)フ 「……優しすぎるぜ子豚ちゃん」
奴の場合はぎりぎりルールに基づいて言ってるだけってのが分かる。 だから気にしない。
ちくしょう、
そもそも俺がまいた種ってのが悔やまれる……
-
俺が計画し建てたマンションがやっとのことで完成した時、
あたまいー俺はこの建物に住む住人にルールを課すことにした。
ごみの捨て方、設備不良対応、夜間騒音禁止…
そして、一番力をいれたのは
<_プー゚)フ 「このピラミッド型いいなー!
よし、一番上に住む奴から順に偉いってことにするぜ、だっはっはー!」
ーー そう、ヒエラルキーの構築。
オーナー兼管理人の俺はマンション最上階のフロアに暮らすことになってたからな。
DQNやモンクレ共が入居しようもんなら
さっさと追い出す作戦とか…
とにかく色々考えてそれを考案したんだ。
そしたらその日、
まさかの俺は車に轢かれて死んだ。
よもや道路向かいのコンビニに行くまでに死ぬとは思わなかった。
玄関開けたら二秒で死亡!
ーー って、…居るか? 他にそんなやつ。
ちょっと長めの屁が出てるくらいの時間で大切な人が目の前で死ぬ想像、貴方にできますか?
<_プー゚)フ
っても独身だし、その結果がいまの俺だし。
まあいいよ、前向きにいこうぜ。
ーー そんな風に思いながら、俺は自分の言葉を蔑ろにするように上を向く。
いま前向いたって壁しか無えからな。
-
俺の生きた証となってしまったマンションは三階建て。
以前、ここにあった平屋アパートを取り壊して一から建て直した新品だ。
それぞれ2LDKほどの広さがあるからけっこう大きいと思う。
一階に5部屋、
二階に3部屋、
三階には1部屋しかない。
な? ピラミッド型だろう。
そしてその最上階こそが、
死してなお君臨する俺の城なのだ。
<_プー゚)フ 「ぶっちゃけ羨ましいだろが。 そんな生活」
えっ…さっきの女は三階に居なかったかって?
ノンノーン、あれは三階じゃないってば。
"頭上三階" 。
<_プー゚)フ 「わかんない?
まってな。 いま図にするから…」
-
中庭に敷いてある砂利から大きめの石を見繕う。
この石→■一つ一つが部屋だと思って見てくれたまえ。
これが俺のハンサムマンションだ!
~~~~~~~~~~
空
■■■■■
\■■■/
〝 ̄■ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 地上
<_プー゚)フ
<_プー゚)フ 「いや、別に書き間違えじゃないからね」
-
これには海より深い理由がある。
当然のことながら元々は普通のマンションだった。
とある日、住人がテレビを見て大爆笑した。
よくいない?
笑うと猿の玩具みたく手ぇバンバン叩き出すやつ。
…そのうちそれがちゃぶ台を叩き出し
ついには床を叩き始めた。
抱腹絶倒だよ。
いや、いいんだ、それはさ。
俺だって生前よくなったよ恥ずかしながら。
……問題はマンション住人の全員が一斉にそれをやったことだ。
マンションちゃんも驚いただろうな〜
胃袋のなかで一斉に物が弾けたようなもんだし。
その衝撃に驚いたマンションちゃんはひっくり返った!
…それ以来、俺の部屋は最上階から最下階になってしまった。
俺のヒエラルキーも一変してパシリ扱いさ。
.
-
\
川 ゚ -゚) □ <シッテル? コウツウジコハ…
/
川 ゚ -゚) 「おーい、エクスト」
<_プー゚)フ 「はーい」シュイン
川 ゚ -゚) 「テレビを面白くしてくれ」
<_プー゚)フ 「…はい?」
川 ゚ -゚) 「二度は言わん。 やらないのか?」
<_プー゚)フ 「は、はいヤリマス」
シュルルー □<エクスト電子侵入〜!!
\
川 ゚ -゚) □ <ソーノーチーノーサーダーメー♪
/
\
川 ゚ -゚) □ <ジョー! ジョー!
/
\
川 ゚ -゚) □ <テレーレレー♪ テレーレレー♪
/
\
川# ゚ -゚) □ <オシッコモレター オシッコモレター♪ テテーン!!
/
…とり憑いたテレビごと窓から放られたり
-
(´゚ω゚`) 「エクストぉー!」
<_プー゚)フ 「はい」シュイン
(´゚ω゚`) 「我慢の限界だぁ!」
<_プー゚)フ 「…えっ」
(´゚ω゚`) 「俺は垂れ眉なんかじゃないよねぇ?!」
<_プー゚)フ 「……ソウッスネ」
<それはどっちのソウッスネだー?!?!
<スンマセン肯定ッス! ゼッゼ垂れ眉ジャナッス!!
…追い出せなくなった薬中ヤンキーにボコられたり
-
( ´_ゝ`) |(´<_` )「ふーむ」
( ´_ゝ`) |(´<_` )「ガラスに映るとまるで兄者を思い出すな」
(σ´_ゝ`)|(´<_`a) ポリポリ
ソトカベ フキフキ
<_プー゚)フ
( ´_ゝ`)|(´<_` )「…少し窓が汚れてるのかな」
ソトマド フキフキ
<_プー゚)フ|(´<_` )
( ‘_⊃`) |(´<_` )「……」
<_プー゚)フ
ソトカベ フキフキ
( ‘_⊃`) |(´<_` )「……」
(б ‘_⊃`)|(´<_`a) ポリポリ
<ちゃんと拭け余計に滲んでんだろがー!!
<ッセン!! ヤリッス! アッシタ!
…管理人として仕事してただけなのに
理不尽に怒られたり…
-
ノパ⊿゚) っ≡つ シュッシュッ
ノパ⊿゚) 「うーん、もしかして」
ノパ⊿゚) 「エクストぉぉ!」
<_プー゚)フ 「なんですか」シュイン
ノパ⊿゚) 「今度ボクシングの試合があるんだ、スパーリングしてくれないか?」
ノパ⊿゚) 「エクストなら物理的に強くはダメージ通らないから怪我しないし、いいだろー?」
<_プー゚)フ 「あ、なるほど、おーけーです。
そーゆーのなら当方いつでもウェルカムです」
ノハ*゚⊿゚) 「サンキュー!」
<喰らえっ!新技バーンナッコゥ!
<コノママデハオワランゾーッ
…そのまま殴ってくれたらいいのに属性帯びてくるし…しかも古いし…
-
こないだなんてエントランスを箒掃除してたら…
<_プー゚)フ ザッザッ
(^ω^ ))) 「あ、どうもー」
<_プー゚)フ 「あ、おはようございます」
<_プー゚)フ 「暑いッスねえ」ザッザッ
(^ω^ )「ええ、参りますお…ではいってきますお」
<_プー゚)フ 「いってらっしゃ〜い」
ω^ )))
)))
<_プー゚)フ ザッザッ
<_プー゚)フ 「……」
<_プー゚)フ 「なにこの胸の虚無感?」
…何もされない事に安心より不安を覚えるとか
-
<_プー゚)フ 「これ洗脳されてるでしょ、間違いなく!
犯罪者がよく使う手だよ!」
<_プー゚)フ 「だからね、俺はまた復権したいんだよ!
頼む、マンションをもう一度ひっくり返してくれ!!」
気が付けば俺は土下座していた。
もう今の暮らしを長く続ける自信が無くなって…
誰かに、誰かに…
助けてもらいたかったんだ。
(,,゚Д゚) 「ニャア〜…」
ミ,,゚Д゚彡 「ミャー?」
<_プー゚)フ 「マンションができる前からこの辺を牛耳ってるお前達野良猫なら、何か良い手を知ってるだろ?!
頼むなんとかしてくれ!」
(,,゚Д゚) 「ニャ」
ミ,,゚Д゚彡 「ミィ?」
(,,゚Д゚) 「ニャニャー、ウニャア」
ミ,,^Д^彡 「ミャ!」
(,,^Д^) 「ニャッハッハ」ミ^Д^,,彡
<_フ;ー;)フ 「ちくしょう全然言ってることわからねええぇーー!!」
\ / \ /
ドッ ヨッ ナカムラヤッ
ξ#゚⊿゚)ξつ|「毎夜毎夜うるせえってんだろがーー!!」 ガラッ
-
<_プー゚)フ 「くそ〜…おちおち作戦会議もできやしない」
文句は言えど、管理人としての職務を放棄したりはしない。
俺は今日もエントランスの箒掃除から一日をはじめる。
ホウキだけに…ぷぷ。つまんね〜()笑
( ・∀・) 「ああ、オーナーさん。
お世話になってます」
<_プー゚)フ キリッ 「これはモラハウジングサポートのモララーさん。
こちらこそどうも」
( ・∀・) 「ちょうどいい、本日は新規入居希望者を案内しにきまして」
('A`)「…ど、どうも」ペコリ
賃貸情報のチラシを持った気弱そうな男だ。
いつもなら収入増の喜ぶべきシーン。
だが、いまの俺には ーー
<_プー゚)フ 「新規って…」
( ・∀・) 「ええ、まだ空いてる二階の部屋を見てみたいとの事で」
<_プー゚)フ 「え、大丈夫? ヒエラルキーは二番目になるけど…」
('A`)「は、は、はい。 チラシにも書いてあるから確認してます」
-
本来一階に住んでいた最下層の奴等が
マンションひっくり返り事件によって三階にランクアップしたせいで
日に日に悪化する治安…
こんなひ弱そうな男がいじめられないか、心配ですよ俺は。
( ・∀・) 「なんせ築浅1年ですからね、人気があるんですよ」
<_プー゚)フ 「それならもっと早く全室埋まるだろjk…
ちょっとそのチラシ見せてもらえます?」
('A`)「あ、はい」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
建物名:プラズマンションext
二階:門部屋(三階建) エレベータ:無
築:1年 家賃:8万円 共益費:0円
▼ヒエラルキー制度導入による
新感覚ネイチャー人生RPG爆誕!!
【総ての過去を無かったことにする】
管理人が24時間巡回で単身女性も可
陽当たり良好な安心オートロック!
※オーナー、成仏寸前ですww
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<_プー゚)フ 「おいこら」
( ・∀・) 「色々書き直したらソッコーで内見希望者が殺到しまして」
<_プー゚)フ 「だろうね、家賃8万とか
俺そんなん聞いてないし」
('A`)「突っ込むところそこなんですね」
-
<_プー゚)フ 「まあいいや、死んでから飯とか食わないから俺にかかる食費光熱費0だし」
( ・∀・) 「さすがオーナー。ご立派」
<_プー゚)フ 「ところで中見るのはいいけど…
君は学生さん?」
('A`)「は、は、はい。 父さんが土木建築関係で、それを継ぐための学校が近いんです」
ーー 俺はピーンときた。
Mr.ピーン。 足もピーンよ。 俺もう足無ぇけど。
<_プー゚)フ 「家賃8万でもいいけどさ…
かわりに相談させてほしい。
このマンション実は "逆" なんだよ、
こういうの落とせるもんかな?」
俺は口頭で説明しながら両手を広げ指さし、
二、三階の両脇部屋を大地へと降ろす。
このデカブツをまたひっくり返すのは無理でも
フロアの部屋数さえ元に戻れば、理由をつけて住人を割り振り直せるはずだと考えた。
(;'A`)「? ぎゃ…えっ?!
えっと、はあ…
物理的に可能ならできると、思いますけど…」
<_プー゚)フ 「よし! ではお父上をご紹介してくれ早漏!」
('A`)「!! なぜそれを!」
( ・∀・) 「オーナー、慌て過ぎて言葉遣いがおかしくなってますよ。
ドクオさんも候違いで語尾に強く反応しないように。
…いやあとにかく良かった、では契約書作ってくるのでドクオさんはまた後で」
-
<_プー゚)フ 「ささ、どーぞ内見してやって下さいな」
('A`)「…本当に築浅なんですね、ピカピカだ」
<_プー゚)フ 「そりゃあもう。
なんせ建ててすぐ俺が死にましたから」
(;'A`)「完全に事故物件じゃないですか
…しかも珍しいタイプの。
あ、過去を無かったことにするってそういう…」
<_プー゚)フ 「ねえねえ、ところでさ」
('A`)「は、はい」
<_プー゚)フ 「あのチラシってどこで見たの?
お店で渡されて?」
('A`)「家にポスティングされてましたけど」
<_プー゚)フ 「風評被害届出してもバチあたんねぇなこれ」
('A`)「心中御察しします」
<_プー゚)フ 「いや釣られてここに来た時点で、君もある意味同罪だから。
…まあいいや、今夜同じ二階の人と顔合わせするかい? その人は好い人だよ」
-
m9゚ー゚)フ 「ーー と、いうわけで夜です」
( ^ω^)「誰に向かって…?」
('A`)「な、なんだかすみません、おお、お呼ばれしてしまって」
( ^ω^)「いいんだお、独り身だし人とご飯するのもたまには楽しいから」
<_プー゚)フ 「はい、ではマンションひっくり返して復権しちゃおう会議〜!」
ドンドンパフ♪
('A`)「オーナーさんていつもこうなんですか?」
(;^ω^)「普段はぎゅうぎゅうにおさえ付けられてるから…」
<_プー゚)フ 「何を仰るブーンさん!
貴方も二階住人として本来なら俺の次のヒエラルキー位に立ってるはずなんですよ!」
(;'A`)「…お、横暴さが透けてる!」
(;^ω^)「うーん…ストレスだおきっと」
<_プー゚)フ 「ところで、早速ですが提案です。
ご飯を食べながら楽にして聞いてもらいましょう」
生前の俺は煌めく頭脳を遺憾なく発揮し、
若くして不動産を所有した経歴の持ち主。
そう、一連の作戦はすでに頭に浮かんでいるのだ。
-
----------
ピンポーン
ξ゚⊿゚)ξつ|「はーい」ガチャ
( ^ω^)「こんにちは、二階の内藤ですが…」
ξ゚⊿゚)ξつ|「え、なあに?」
<_プー゚)フ 『一番手強いのは頭上三階のツンさんだ。
まずはブーンさんが奴を手籠めにして ーー』
(;^ω^)『ちょっ、もっとオブラートに!』
<_プー゚)フ 『とにかく奴はムードに弱い(予感)!
同じ部屋に居てくれればあとは俺がなんとかするのでメロメロにしてやってください!』
( ^ω^)「えっと…こないだ旅行に行った時のお土産があるんですけど、いかがですかお?」
ξ゚⊿゚)ξつ|「あら、そうなの。
せっかくだから戴こうかしら…あ、お持たせだけど貴方も食べる?」
( ^ω^)「いいんですか? ではお邪魔しますお」
<_プー゚)フ (ナイスだ!
今のうちにベランダから奴の部屋のテレビに電子侵入して……) スゥー
-
ξ゚⊿゚)ξ「あまり綺麗なリビングでなくて悪いけど…はいお茶」
( ^ω^)「いえいえ!とんでもない」
\
ξ゚⊿゚)ξ □ < ツカモウゼ! ドラゴンボール♪
/
( )^ω^)「おー、再放送」
ムシャムシャ
ξ )゚⊿゚)ξ「ね。 懐かしいなーって思って」
ムシャムシャ
\
ξ )゚⊿゚)ξ □ < サガソウゼ!! ドラゴンボール♪
ムシャムシャ /
( )^ω^)(…テレビってムード作りにくいんだよなあ…)
ξ )゚⊿゚)ξ \
ムシャムシャ □ < セカイデイットー! ユカイナキセキ〜♪
( )^ω^) /
ξ )゚⊿゚)ξ \
ムシャムシャ □ < コノヨーハー デッカイ
( )^ω^) /
ξ゚д゚)ξ \
□ < マOコ ミタイナモンッ♪
( ゚ω゚) /
.
-
ξ#゚⊿゚)ξo彡 「エクストてめこらぁ!!」
ボコスカ <_フ;゚д゚)フ 「いていてて!!
やめてえ!ベジータ並みの連続エネルギー弾らめえ! 」
( ^ω^)(これはだめだ……)
ξ#゚⊿゚)ξ「あんたらグルだったのね」
(;^ω^)「あ、実はもう一つあって…」
その時、ブーンが取り出したのは
俺の頭にぶつけられた ーー
ξ゚⊿゚)ξ「あ、これ…あたしのハーモニカ」
( ^ω^)「こないだ中庭に落ちてたお。
エクストさんから、ツンさんの物だって聞いたから」
ξ゚⊿゚)ξ「そっか、ありがと…
あなたのこと誤解してたみたいね」
( ^ω^)「おっおっ」
ふざけんなしね ーー じゃなくて、
さすが俺の見込んでいた男だ。
まさか二段構えの策を練っていたとは。
俺の失態があるから輝く副策…
そうだろう?
……だから俺を見捨てないでくれ。
-
<_プー゚)フ 「次は住人を一時的に退去させる」
( ^ω^)「そんなことできるのかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「ちょっと。その間どこにいろって言うのよ」
('A`)「家具とか荷物とか色々ありますしね」
<_プー゚)フ 「これは簡単だ、要は損を超える得があれば我慢できるんじゃろ?」
( ^ω^)(阿笠博士…?)
ξ゚⊿゚)ξ「まあね…なに、ホテルのスイートルームでも取ってくれるの?」
<_プー゚)フ 「それもやる。
加えて向こう三ヶ月の家賃も免除するし、退去中の物品紛失や焼失といった保険じみたサービスもやったるぜ」
ξ*゚⊿゚)ξ「まじ? うれしーわ、皆にも伝えてくる」タッタッタ…
(^ω^;)「…いいのかお?あんな約束して」
<_プー゚)フ 「これも俺の城とヒエラルキーを護るためと思えば!
ドクオ君、父上の準備はいつ頃できそうかね?」
(;'A`)「…そのヒエラルキーってどうしても要ります?
父さんは連絡したらすぐにでも来れるって言ってました」
<_プー゚)フ 「えっ仕事早いなあ。
君の父さんデキる男って感じ?
頼もしいわあ」
-
303号室:ツン
ξ゚⊿゚)ξ「みんな呼んできたわよ。
概ね同意してくれたみたい」
301号室:クー
川 ゚ -゚) 「ホテルで北島サブちゃんのディナーショーをやるらしいな」
<_プー゚)フ 「楽勝だ!
歌唱中の鼻フックもおーけー!」
302号室:ヒート
ノパ⊿゚) 「世界ヘビー級タイトルマッチを組んでくれるって聞いたぞー!」
<_プー゚)フ 「もちろん!マイクタイソンからデビルアナコンダまでなんでも魅せてやる」
304号室:ショボン
(´゚ω゚`) 「スーハースーハー!! 脱法ハ○ブを合法にするんだって!? 我慢できねー!」
<_プー゚)フ 「いいよいいよ、どんどんやれ!
お前の頭のなかだけでな!」
305号室:弟者
(´<_` )「うちの一族全員呼んでいいのか?」
<_プー゚)フ 「バッチこいだーーー!」
-
201号室:ドクオ
白('A`)「うん、来ていいって、はーい」
('A`)「父さんももう向かってるそうです」
<_プー゚)フ 「素敵! 抱いて!」
202号室:ブーン
(;^ω^)「…思えばあの時マンションのひっくり返った日は凄かったお」
<_プー゚)フ 「俺には悪夢の始まりだった…でも、もうすぐ、もとに戻るんだ!」
203号室:アサピー
(-@∀@) 「おやおやこれは楽しそうだ」
<_プー゚)フ 「まて、誰だお前は」
ドクオの父:モナー
( ´∀`)「いやーお待たせしました。
お話は聞いてるモナ、今日はよろしく」
<_プー゚)フ 「お父上! 本日はお頼みもうす!」
( ´∀`)「もうやっていいモナ?
スイッチ押すだけだからね」
<_プー゚)フ 「すげー文明ってすげー。
押しちゃってください、くるりんっ」
( ´∀`)σ 「では、ぽちり」ポチッ
-
※実際のマンションより背が高いのは気のせいです
,,-''ヽ、
、-// ,, -''" \
\イ _,-'" \
.' /\ \
__ //\\ \
_/ /|[]::::::|_ / \/\\ /
゙ ./| ̄ ̄ ̄ ̄ //\ \/ \ // 三階_
| |:::「「「「「「 / \/\ /\\ /:::/ ./| |__
_..| |:::LLLLL//\ \/ \/\\/::::::/ / | ロ .|lllllllllllll
/ llllll| |:::「「「「 / \/\ /\ .\/ ./::::::::/ / ./ .| |lllllllllllll
__ llllll| |:::LLL.//\ \/ \/\ /::::::::/ | / .| ロ .|lllllllllllll
llllll| |:::「「「/ \/\ /\ \/ /::::::::/ | ||/ ..| |lllllllllllll
llllll| |:::LL//\ \/ \/\ ./::::::::/ .| ||/ ..|
| |:::「./ .\/\ /\ \/ /::::::::/⌒ヽ、 .| ||/ ..|
| |:::l//\ \/ \/\_, -** 、 ''"⌒ヽ,_
(⌒ヽ、_,ノ⌒Y" Y .....⌒)
-
<_プー゚)フ
('A`)「おおー、盛大だあ」
( ´∀`)「モナモナ。 前に使った爆薬が残ってたから楽なものだったよ」
<_プー゚)フ
('A`)「さっすが、とうさん」
( ´∀`)「また何かあればいつでも頼りなさい、ドクオや。
ではエクストさん、私はこれで」スタスタ
<_プー゚)フ
<_プー゚)フ 「えっ、なんで?」
('A`)「…え?」
<_プー゚)フ 「いやいや」
<_プー゚)フ 「いやいやいやいやいや」
( ^ω^)「YAH-YAH-YAH?」
(´゚ω゚`) 「呼んだ?wwwww」
<_フ#゚ー゚)フ 「呼んでねーよ!」
-
<_プー゚)フ 「意味わからん!意味わかんないんやけど意味わかんないんやけど!!」
(´<_`白)「あ、もしもし兄者? いま目の前でブラクラが発生しそうなんだけど…撮る?送れ?はーい」ピッ
<_プー゚)フ 「なんで爆破するんだよ!?」
(´゚ω゚`) 「いまからーそいつおー♪」
('A`)「え、あ、だってエクストさんが…」
<_プー゚)フ" 『 ーー このマンション実は "ギャグ" なんだよ、こういうの "オトせる" もんかな? 』クイックイッ
('A`)「…って言ったからてっきりドリフ風のコントなのかと ーー 」
ξ゚⊿゚)ξ「AAのンゴゴ感はそれっぽいわね」
(´゚ω゚`) 「なーぐりぃなにィー逝こうかあー!!」
<_プー゚)フ 「君ってやつは社会経験があるのかないのかわからんな!!」
川 ゚ -゚)つ 「せっかくだしドリフのオチ作業用BGMバージョンで流しとくか」カチッ
□ <テッテケテーレー テッテケテーレー テッテケテーレー テッテッテ♪
ノパ⊿゚) 「なあエクストー、…この残骸どうするんだ?」
(´゚ω゚`) 「やーやーやーーーやーやーやーやーーー♪」
□ <テッテケテーレー テッテケテーレー テッテケテーレー テッテッテ♪
<_プー゚)フ 「どうしようもないだろ…
すでに作り直しを検討中だよ」
□ <テッテレッテテッテー ファファーファファーファ♪
ノパ⊿゚) 「そっか、手伝ってあげるよ!」
⊂(´<_`;)「! みんな伏せろ、カメラの邪魔だ!」
□ <テッテレッテテッテー ファファーファファーファ♪
-
28
< パゥワゲィザーー!!
ラメェ!>
/ ,,-",-''i|  ̄|i''-、 ヾ {
(" ./ i {;;;;;;;i| .|i;;;;;;) ,ノ ii
,, ( l, `'-i| |i;;-' ,,-'" _,,-"
"'-,, `-,,,,-'--''::: ̄:::::::''ニ;;-==,_____ '" _,,--''"
 ̄"''-- _-'':::::" ̄::::::::::::::::;;;;----;;;;;;;;::::`::"''::---,,_ __,,-''"
._,,-'ニ-''ニ--''" ̄.i| ̄ |i-----,, ̄`"''-;;::''-`-,,
,,-''::::二-''" .--i| .|i "- ;;:::`、
._,-"::::/  ̄"''--- i| |i ヽ::::i
.(:::::{:(i(____ i| .|i _,,-':/:::}
`''-,_ヽ:::::''- ,,__,,,, _______i| .|i--__,,----..--'''":::::ノ,,-'
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エクスト オモシロイコト デキタナ >
< ガマンデキネー!
-
----------
そのあとの事は僕から代わりにお話しするお…
( ^ω^)「エクストさんは、ショックが続いて成仏してしまったんだお」
( ^ω^)「…天に召されるときの彼の顔はとても穏やかで…」
<_プー゚)フ 『これ昇ったらお前らよりヒエラルキー高くね俺?
ヨッシャア!! あーばよーゥ』
( ^ω^)「彼は ーー きっと知らないんだお」
( ^ω^)「あの世…天使が住む天国には、もっとガチガチなヒエラルキーが存在する事を」
( ^ω^)「目に見えない差別や区別、それを作ったのは他でもない、神様や天使なのかもしれないおね」
( ^ω)「…どれも見たことはないけれど」
( )「……」
.
-
〜 天界 〜
(-@∀@) 「……」
<アサエル様、以上が彼の人生でした。
(@∀@-) 「はーい」
<_フ;゚ー゚)フ 「…迂闊だったぜ、まさか俺のマンションに天使様が住んでたなんてな」
<_フ;゚ー゚)フ 「なあ、俺ってここだとヒエラルキー何位なんですか?
なりてえんだ、一番に」
(-@∀@) 「…そうですねえ〜」
(-@∀@)つ□ スッ
(-@∀@) 「そのアンチモンを、あの垂れ眉に塗ったくってきなさい」
<_プー゚)フ 「…あんちもん?」
※天使アサエルが伝えたとされる物質
顔料として利用されたが人体に毒性がある
(-@∀@) 「ひたすらこの天界で徳を積むと善いでしょう」
<_プー゚)フ 「おーけー! いってきます」 シュルン!
(-@∀@) 「……」
(#-@∀@) 「あの薬中、マンションがひっくり返った途端に真下に住む私をこき使ってくれましたからね…」
なめんなヒエラルキー!<_プー゚)フ
のようです
(了)
(
)
i フッ
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オチワロタww
乙wwwww
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乙
ギャグホラーはビビりにとって癒し
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乙!
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いい清涼剤でした
乙!
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一切こわい要素の無い清々しいまでのギャグだなww
乙
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取りかかりが遅すぎたせいで間に合うか微妙だな……
ここまでの書き手さん全員乙です。
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IDが川 ゚ -゚)クーのうちに投下します
.,、
(i,)
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二十一本目
( ゚д゚ )こっちを見るな!のようです
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昨日まで一緒に過ごしてた兄が死んだ。唐突な話だ。
泣かなかったし、なんとも思わなかった。
まあどうせ俺には関係ないし。仕事の帰りに酔っ払ったのか知らんが前を見ず歩いてトラックに轢かれたそうだ。間抜けめ。
火葬する前に一度顔を見てみたよ。死んだくせに、轢かれたくせに、何か安心したように目を閉じてやがる。ふざけた奴だ。まだまだやりたい事もあったろうに。つか母さん父さん残してお前が先に死ぬんじゃねえ。早すぎるわ。親泣かせて安らかな顔してんじゃねえ。阿呆が。
いろいろ考えながら眠った。
次の日の夜。
バカ兄貴が窓からこっち覗いてやんの。
∩( ゚д゚ )∩
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( ゚д゚ )
昔兄貴は信じられない事や驚いた事があるとこんな間抜け面で黙るんだ。
それを俺がこっちみんなwwwって笑う。俺達の鉄板ネタだった。母さんも父さんも笑ってた。
しかし今覗いてるバカ兄貴の表情はあの時の間抜け面じゃない。なんとも表現しがたい顔でこっちを覗いてる。
あまり気持ちの良いもんじゃない。正直に言ってビビる。最初は悲鳴をあげた。
んで、またアホ臭いのが直接的な何かをしてくるわけじゃないんだ。
何だよ、幽霊なら祟るなりなんなりしろよな。何でお前こっち見るだけなんだよ。迷惑だ。する事ないならさっさと成仏しやがれ。それで、不幸にも俺は眠れなかった訳だ。ひでぇ。いろんな意味で。弟を睡眠不足に追い込む事が幽霊になってする事かよ。小さすぎるわ。
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( ゚д゚ )
次の夜にも兄貴はいた。今度は堂々と椅子に座り本読んでやがる。そこ俺の机だ、失せろ。何で人の卒アル読んでんだよ。
試しに話かけてみた。あのなんとも言い難い変な顔するだけ。
( ゚д゚ )
…こっちみんな。
次の日の夜もその次の日の夜も、兄貴はいた。
一晩中ぽつんと立ってたり色々してた。
こいつは何がしたいんだ。
( ゚д゚ )
…こっち見るんじゃねえ!
大声あげてもそいつはこっち見たまま。だめだこりゃ。
( ゚д゚ )
だからこっち見るなって!!
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兄貴が死んで俺の部屋に居座るようになってから、7日経ったある日、机の上に本が置かれていた。
んで表紙に何か書いてある訳。
「泣いてなくて安心した」
馬鹿野郎が。油性ペンじゃねえか。消えねえぞ。
人の私物に堂々と落書きしやがって、お前のせいで泣きそうだよ。
それからの事、あまり悪い事も無く、危ない目に遭っても無事。何かあいつが見てくれてる気がした。
でも俺、兄貴がいなくてもやってけるし、兄貴がいなくても家族支えていけるよ。親でもねえ癖に過保護なんだよ。
だから…
( ゚д゚ )
…こっちみんな。
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(
)
i フッ
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( ゚д゚ )こっちを見るな!のようです
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油性とかたちわりぃw
乙
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ミルナも役目が違うとまたいい味出すなあ
乙
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ミルナが好きです
他の書き手さんも乙してくれた皆様もこれから書く皆様も乙
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>>540
ミルナ愛がすごい伝わるよ
乙です!
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油性は止めてあげてwwww
乙!
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