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(゚、゚トソンムジナのようですミセ*゚ー゚)リ

520名も無きAAのようです:2016/04/20(水) 18:46:07 ID:f3BgqBeU0

 吸血鬼の誕生は、想像以上にシビアな条件を揃えなければ起こらない。

 吸血鬼に殺された人間が吸血鬼になる。
 大まかにはそうだ。
 何も考えずに吸血鬼が人間を殺して回ればそのうち吸血鬼は出来るだろう。

 しかし、これは効率的な方法では無い。偶然に縋る博打の行為だ。
 同族を生み出したいと考えるならばきちんとした手順を踏まなければならない。


爪*゚〜゚) 「人間を吸血鬼にするには、吸血鬼の細胞に人の体組織を乗っ取らせなければならないであります
       ですが、吸血鬼の細胞というのは、吸血鬼の体外においては存外弱い存在なのであります。
       生きた人間の体内に侵入しても、体温の差で機能が落ち、免疫に喰われて終わり。
       仮に非常に弱った人間であっても、生きてる限りはそう吸血鬼になることはないであります」



 タムラの血が女の体内に侵入する。
 傷口から、動脈を通り、脳と心臓へ。
 女の血液がほぼ抜けていることもあり、血管の動きでどこまで侵入しているかがわかる。


爪*゚〜゚) 「そうなると、やはり吸血鬼になるのは死者なのでありますね。これは古から変わらないであります。
       ただし、死後時間が経ちすぎていれば、今度は人間の細胞が死滅してしまっていて乗っ取れません。
       つまり、免疫が失われつつも、細胞が完全に死滅する前に、吸血鬼の細胞を送り込まなければならないのであります」


 指先を動かし、精密に体内への侵入を進めながら、タムラは解説を続ける。
 誰に向けてではない。癖なのだ。マニアとしての。
 こうすると気分が乗るのだと、初めて組んだ時に言っていた。
 気色悪いが、実際便利なので放っている。


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