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(゚、゚トソンムジナのようですミセ*゚ー゚)リ

490名も無きAAのようです:2016/02/21(日) 02:39:13 ID:K0Dfv0VQ0

 吸血鬼になってからずっと、なる前からも。
 夜明けは一人でいることが普通だった。

 どれだけ人を騙して連れ帰っても。
 ホテルの一室で、男女問わずに床を共にしても。
 夜が明ければ独りだった。
 光が全てを明かしてしまえば、何もかもが終わりだった。

 時には、吸血鬼と知ってなお離れていかない者もいた。
 しかし捕食者と肉という関係性は、人の精神を容易く疲弊させる。
 結局、それまでのようにはいかずに、ほどなくして破綻した。

 いつも一人だった。
 心の凍えに、ぬるま湯をかけて温めてやるけれど、すぐに冷めて余計に寒くなる。


  「……あんたにとっちゃ朝でしょ。もう少し寝な、私も寝るし」

  「実を言うと」

  「ん?」

  「あなたに触られていたら、なんだか、その……」

  「……」

  「したく、なってしまいまして」


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