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(゚、゚トソンムジナのようですミセ*゚ー゚)リ

437名も無きAAのようです:2015/01/03(土) 14:43:01 ID:tDoD0cvc0
 
【+  】ゞ゚) 「吸血鬼の生涯に、孤独はつきものだ」

 その男は、屋上の縁に立ち月を見上げていた。
 背に負った棺桶が黒いシルエットを歪にし、一目では人の姿とは分からない。

【+  】ゞ゚) 「元は人であるから人を愛してしまうが、人にとって吸血鬼は恐れ忌むべき捕食者に過ぎない」

【+  】ゞ゚) 「稀に受け入れる者が現れても、やはり長くは続かない」

 大きく、輪郭のはっきりとした満月。
 雲のない夜空にその光を遮るものはなく、街は夜とは思えぬほどに明るい。
 いつもは眩しいネオンライトも、今日はどこか控え目だ。

【+  】ゞ゚) 「故に、吸血鬼は愛されることに飢える。野良の吸血鬼が同族を生み出してしまう大きな理由はここにあるだろうね」

 男、棺桶死オサムはくるりと振り返った。
 月の逆光で表情は見えないが、恐らくいつも通りの腹立つ笑みを浮かべているのだろう。

【+  】ゞ゚) 「悲しいことに、同意の下で吸血鬼化させたとしてもそう言った関係は割合すぐに破たんすると相場が決まっていてね」

【+  】ゞ゚) 「有限の時間だからこそ尊く愛した相手でも、永遠に共にあるとなれば別であるから、必然ともいえるのだが」

 棺桶死は、少し高く作られたそこから屋上の側へと降りる。
 巨大な箱を背負っているにも関わらず、足音一つない。
 黒い影に塗りつぶされたシルエットの中、その双眸だけが紅く怪しく輝いている。

【+  】ゞ゚) 「これは、吸血鬼に与えられた罰なのだろう。人でありながら、人を喰らう、その業に対する、ね」


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