したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

(゚、゚トソンムジナのようですミセ*゚ー゚)リ

346名も無きAAのようです:2014/08/08(金) 21:24:52 ID:JUgNWWnY0

 空には、うっすらと雲がかかっている。
 子子子ギコは橋の下で川の流れを眺めていた。
 主要な道路の通る、大きな橋だ。
 舗装された川原はそれなりに広い。
 しかし、暗く湿った空気と、こびり付くような黴の臭いが人を寄せ付けない。
 周囲はそれほどでもないが、昨日から今朝にかけて降った雨の痕跡がまだまだ濃く残っていた。

 ギコは人を待っていた。
 自分から呼び出したのだが、相手がギコの連絡に応じるかどうかは分からない。
 なにせもう三日ほど待っている。
 携帯電話などの連絡先も知らないので仕方のないことだ。
 それに、特別急いで生きている身でもない。
 たった数日の待ち人など、苦にもならなかった。

 頭の上を車が過ぎてゆく。
 そこに、質の違う足音が聞こえた。
 ただ急ぐのとは違う、忍ばせた駆け足。
 ギコは息を吐いて立ち上がる。
 待ち人が来た。もう少し待つかもしれぬと思ったが、案外に早かった。

(,,゚Д゚) 「久しいな。急に呼び出してすまなかった」

 橋から直接飛び降りてきたその男には、黒い服で全身を覆っていた。
 トレーナーに備えられているフードを目深に被っているので、顔をはっきりとは見えない。
 いかにも不審者だ。日陰者の身ではあるが、流石にらしすぎる。

('A`) 「……あんな伝言で、来ると思ったのか」

(,,゚Д゚) 「来なかったらそれまで、だな。こちらから出向いても良い話ではあるし」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板