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(゚、゚トソンムジナのようですミセ*゚ー゚)リ

335名も無きAAのようです:2014/07/15(火) 22:51:28 ID:UfHVjZBo0

「流石、下がれ。まだ終わりでは無い」

「やあ、久しいな大天福」

 大天福の言葉に答えたのは、俺では無く棺桶死だった。
 繋がっていない上の唇と下の唇が同時に動き、血で溺れる肺から声が聞こえる。

「ますます腕を上げたようだね。ここまで私を壊せるのはお前か百々(どうどう)くらいのものだろう」

 棺桶死の死体が動いた、と思った時には、大天福の体が吹き飛ばされていた。
 背後にいたモララーを巻き込み、扉を叩き開けて資料室から退場させられる。

「いやあすまんね流石。君は賢いので手を出す気は無かったのだが、私にも面目がある」

 落ちていた棺桶死の腕が俺の喉に掴みかかる。
 腕だけの力とは思えない。
 体が浮き上がり資料棚に叩き付けられた。
 暗転する視界に火花が散る。
 落ちてきた資料の高質な角にしこたま体を打たれ、流石に気が滅入った。

「いえ。所詮人と吸血鬼ですし、こうなるのは必然でしょう」

「哀しいな。哀しいが、その諦めの早さは羨ましくもある」

 細切れの肉塊が人に成る様を始めて見た。
 両の腕を残し、目の前で棺桶死オサムが組み上がって行く。
 白い霧を伴うその体は、服まで含めて元のままだ。


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