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(゚、゚トソンムジナのようですミセ*゚ー゚)リ

329名も無きAAのようです:2014/07/15(火) 22:35:51 ID:UfHVjZBo0

「どうぞ。安物ですので、お口に合うかは分かりませんが」

「いやいや。元々私は農民の出でね。それほど舌が肥えているわけでないから、気にせんでくれ」

「素直さんもどうぞ」

「流石くんは本当に流石だな」

 コーヒーを淹れ、棺桶死に渡す。
 一応クールの分も注いだので、動けずにいる顔の前に置いた。
 安物とはいえ、香りは悪くない。
 資料室に篭ると決めた時点でコーヒーの準備をしておいて正解だった。

「それで、今日はどういったご用件で」

「ああ、娘のことでね」

 娘。その一言で、俺も背筋を正す。
 吸血鬼は生殖を行わない。
 代りに、吸血行為によって同族を増やす。
 彼の言う娘とはつまり、彼が吸血鬼化させた女ということ。

 俺とクールが追う、「地雷女」のことに相違ない。

「君たちは、私の娘にどこまでたどり着いているのかね」

 クールの目を見ると、視線で白を切れと言う指示を受けた。
 大人しく従い、返答はしない。
 俺の胸中を見透かしたように、棺桶死の口元が笑みを湛えた。


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