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(゚、゚トソンムジナのようですミセ*゚ー゚)リ

312名も無きAAのようです:2014/05/11(日) 22:01:48 ID:D90ZIRLo0

 無礼を承知でまじまじと顔を見る。
 後ろに撫でつけたグレーの髪と、同色の瞳。
 目じりは優しげに垂れ、年齢を思わせる深い皺が刻まれている。

 服装は、礼服にコート。
 どちらも高級そうだ。夏場にも関わらず暑苦しい印象を覚えないのは彼の表情の涼しさゆえだろうか。

 老紳士。形容するにあたって最もしっくりとする。
 ただ、そこらにいる老人とは異なる、強い精力のようなものを感じた。
 眼力であったり、穏やかながら覇気のある声であったりから、ひしひしと伝わってくる。

【+  】ゞ゚) 「ああ、吸血鬼における親子というのは、人間のそれとは異なる」

【+  】ゞ゚) 「我々は生殖の能力は持たないからね。あくまで、私が彼女を吸血鬼にした、という意味だ」
 
 それは、ミセリから聞いて知っている。
 吸血鬼は人間の名残で生殖器は持っているが、それを繁殖のためには使わない。
 代わりに、吸血し殺すことで(正確にはいくつかの条件をクリアして)、人間を同族に変えるのだ。

 彼が、ミセリの父。吸血鬼としての祖。
 私が知らない、ミセリの過去を知る人物。

【+  】ゞ゚) 「先に言っておこう。私は君にこれ以上何かをするつもりはない。
         元々娘に会って、あわよくばいくらか言葉を交わせればよいと思ってきただけだからね。
        なにより、君に下手なことをすれば、私の頭がこの子に吹き飛ばされかねない」

 カラカラと笑う、棺桶死オサム。ミセリとは別のベクトルで、食えない人格だ。
 本心を語っているようで、全くそうでは無く、かといって裏の真意が透けて見えるようなことも無い。
 敵対したくないけれど、心から信用することはできない、そんな感じだ。


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