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(゚、゚トソンムジナのようですミセ*゚ー゚)リ

261名も無きAAのようです:2014/03/29(土) 23:53:10 ID:gpa8a09A0

「流石くん、来たまえ」

 ダイニングの調査を打ち切り、呼ばれたままクールの元へ。
 彼女がいたのは、階段裏の廊下。
 一見して何かがあるようには見えないが、熱心に壁を探っている。

「ここ、恐らく隠し扉になっている」

「本当だ。床板と壁に妙な隙間がありますね」

「開けられるか」

「こういうのは、見つけるのは難しくても仕掛け自体は簡単にしてあるのが定石なんですが」

 壁の下部に、何やら頻繁に擦ったような、すり減った跡がある。
 恐らくこれだろう。問答無用で蹴りつける。
 閂が外れるような重い音がして、壁にまっすぐな線が入った。
 仕掛けが外れたようだ。手をかけて引くと、扉となって地下への入口が現れる。

「流石だな流石くん。君に大泥棒の称号を与えよう」

 相変わらず抑揚も感情も存在しない言葉を口から垂らしながら、クールが階段を下り始めた。
 黴の匂いがする。肌に触れる空気も冷たく、中々吸血鬼の根城らしい空間だ。
 クールの履くヒールが、高質な音を立て、響く。
 深さは地下1.5階相当といったところか。階段を降り切ると、もう一枚扉があった。
 木の板に、鉄製の輪の付いた古風なものだ。


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