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(゚、゚トソンムジナのようですミセ*゚ー゚)リ

201名も無きAAのようです:2014/03/15(土) 23:39:23 ID:MIBYgXtM0

 コンビニからさらに10分弱歩いて、川沿いの道に出た。
 朝夕、ランニングに励む人を良く見かける土手の上の道。
 車道とは完全に隔てられていて、煩わしいライトの光に目を潜める必要が無い。
 街燈の類がほとんど無くこの時間はどうしても暗いが、今日は月があるので幾分視野がある。

(゚、゚トソン 「そこのベンチにしましょうか」

 土手から川の方へ下ると、もう一段舗装された川原になっている。
 ベンチがいくつかあり、昼間に生きているのか死んでいるのか分からないお爺さんが良く座っているところだ。
 その内の一つに、私とミセリは腰をかけた。
 川の潺が、耳に優しい。この音の中でなら、遠くから聞こえる車の音も、気にならなかった。
 水の傍のお蔭か空気もひんやりとしている。ここで食べることにして正解だった。
 ミセリにくっついていても、部屋にこもって過ごす初夏の夜は、暑い。

ミセ*゚ー゚)リ 「トソン」

 私が食事を初めて数分経った頃、ミセリが呟く。
 独りごとのようで、自分が話しかけられたのだと気づくのに時間がかかった。
 ちらりと横を見る。体ごと仰け反って、月を見上げていた。
 半開きの口から、続きの言葉が出てくる様子は無い。

(゚、゚トソン 「なんですか」

ミセ*゚ー゚)リ 「……あー、いや、ごめん。なんとなく呼んだだけ」

(゚、゚トソン 「……?」

ミセ*゚ー゚)リ 「月ってのはさー―……いいよな。こう、頭が、静かに、冷たく狂っていく感じがする」


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