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(゚、゚トソンムジナのようですミセ*゚ー゚)リ

191名も無きAAのようです:2014/03/15(土) 23:22:27 ID:MIBYgXtM0

(゚、゚トソン 「……ただいま」

 扉に備えられたナンバーロックを外し、扉を開ける。
 私たちの巣穴。慣れた臭いが鼻をくすぐる。
 私の持ち込んだ化粧品の類の甘い匂いの中に、別の臭いが混じっている。
 ミセリの匂いだ。花のような、甘さの中にほろ苦い渋みがある。

(゚、゚トソン 「ミセリ、いないんですか?」

 いつもなら眠っていても起きて返事をしてくる。
 靴を脱いだ。ミセリの靴は全部ある。
 だけど一組、朝出た時とはつま先の向きが変わっている靴があった。
 恐らくどこかに出かけていたのだろう。
 好んで履くパンプスやサンダルで無くスニーカーであったことが気になった。

(゚、゚トソン 「……寝ている」

 ベッドの上にミセリはいた。
 丸まり膝を抱いて、それでいて足は伸びている。
 柔らかい。猫みたいだ。

 鞄を置いてシャツを壁のフックにかける。
 それなりに物音を立てたはずだけれど、起きる気配が無い。
 ある程度息を吐ける恰好に着替え、私は床に座り込んだ。
 ベッドに凭れ、ミセリの顔を覗き込む。
 少女のようだ。
 本人曰く数世紀は生きているらしいが、この寝顔からはそんな年季を感じられない。


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