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今のブーン系にはエロが足りないようです

631名も無きAAのようです:2015/09/26(土) 01:14:08 ID:7Hhzibug0
(´・_ゝ・`)「それに羨ましいと思っているのは僕だけではないぞ」

( ・∀・)「そうなのか」

(´・_ゝ・`)「あぁそうだとも。 それほどに彼女は飛びきりの美人なのだからな」

御曹司や金持ちの息子の多いこの学校ではメンツや見栄の張り合いが日常茶飯事である。
家の資産や継ぐ事になるのであろう親の企業の規模が基本であるが、従える従者や警護の者の数を見せびらかす者もいる。
その中で一際分かりやすくシンプルなのが従者の容姿だ。美人ばかりを揃えて廊下を闊歩する様は異様である。
僕が従える彼女はどうやら校内でも飛び抜けて美人だと有名になっている、そう友人デミタスに教えられたのは去年の事だ。
嫉妬と羨望が渦巻くこの学校で彼女は図らずとも目立っている。

(´・_ゝ・`)「僕としては彼女が校内で一番なのではと考えている」

( ・∀・)「随分と彼女を買っているじゃないか」

(´・_ゝ・`)「いや、一年生の間でもずば抜けて美人の先輩がいると少し話題になったらしい」

( ・∀・)「ほう」

(´・_ゝ・`)「彼女も君と常に行動している訳ではないだろう。 一人でいると従者とは見分けがつかない」

確かに基本的に彼女は僕と同行しているが、登校から下校まで完全に共にいるというのは不可能だ。
彼女とて従者である以前に普通の人間でありトイレに席を立つ事もある。
その時は一人であるし、彼の言う通り単独で校内を歩けば従者であるか見分けはつくまい。

( ・∀・)「それでは何か、彼女に好意を抱いている者がいると」

(´・_ゝ・`)「可能性の話さ。 決してあり得ぬ話ではないだろう」

当然ながら従者で主人がいる者には恋をしたりしない。
身分が違うからだ。上流家庭の者が身分の低い者と愛を育む事などあり得ないだろう。
それこそ物語にある身分を越えた愛などであれば話は別であるが現実ではまず見られないものだ。

(´・_ゝ・`)「ではまた」

( ・∀・)「あぁ」

廊下へ出ると待機していた彼女が頭を下げる。彼は微笑んで去っていった。

( ・∀・)「待たせたな」

川 ゚ -゚)「いえ」

考えてもみなかった。彼女には僅かながら僕と共にしていない時間があるのだ。
勿論彼女は己の職務を全うしており基本的に僕に連れ添っている。
しかしやはり学校において彼女一人の時間は存在するのだ。
それを僕は知らない。そう考えると不思議な気持ちになる。
彼女の主でありながら彼女の事を隅から隅まで知っている訳ではないのだ。
微かに胸の奥でちらつく炎は、やはり生まれ持った父譲りの征服欲と独占欲の強さの現れであろう。




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