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【祝福祭り】ブーン系創作板クリスマス・短編投稿祭

1 ◆6jiCjk8pbE:2013/12/10(火) 22:27:15 ID:a.TRkVsQ0
クリスマスを創作板で過ごすあなたに、祝福を


クリスマスシーズンの短編祭を開催します。
鬱祭なんて忘れろ!今年は祝福だ!

【祭テーマ】
祝福

【特設サイト】
ビッグ・ホール(https://sites.google.com/site/bigguhoru/home)

【タイムテーブル】
『宣伝』 予告期間(〜12/22 12:00)
『本祭』 作品投稿期間(12/22 19:00〜12/25 23:00)
『後夜祭』 感想投稿期間(12/26 0:00〜12/27 23:00)

企画詳細に関しては特設サイトをご参照ください。
不明な点がありましたら主催者までメールでご連絡ください。アドレスはサイトに掲載しております。



※12月10日より主催様から◆6jiCjk8pbEへ祭り進行及びサイト管理が譲渡されました。
お間違いないの無いように周知お願いします。

一応の前スレ(削除依頼済)
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/13029/1384173121/

151名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 21:01:21 ID:W4HgW3rA0


ξ*゚⊿゚)ξ「私の家にいなさいよ!」

(;゚∀゚)「はあ!?」

ξ*゚⊿゚)ξ「ほら、私元々一人暮らしだし、これから彼氏もいないしさ。寂しいじゃない」

(;゚∀゚)「知らねえよ! 何言ってんだいきなり!」

ξ*゚⊿゚)ξ「いいじゃないいいじゃない、聖夜の出会い。ロマンチックじゃない!」

(;゚∀゚)「話聞けアホ!」


変なスイッチが入ったのか、女は鼻歌まで歌いだした。
音程のずれたジングルベルを聞いて、俺はこの女が音痴だということを知った。物凄くどうでもいい情報だ。

.

152名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 21:02:14 ID:W4HgW3rA0


ξ゚⊿゚)ξ「せっかくのクリスマスに家にこもるっていうのは不健全ね。
     そうだ、イルミネーション見に行きましょうか。二人でカップル共を蹴散らしてやりましょう」

( ゚∀゚)「本当にやったら警察沙汰だな。というか俺がここに住むのは決定なのか」


まさかこんなことになるなんて、数時間前の俺に予想できただろうか。

初対面の女の家に連れ込まれ、手当てされ、泣かれ、慰め、ほぼ強引だが住処が決まった。

一番驚きなのが、あんな荒くれた生活をしていた俺が
「この女と暮らすのも悪くないかもしれない」と思っていることだ。

本当に、なんてこった。

.

153名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 21:03:48 ID:W4HgW3rA0


ξ゚⊿゚)ξ「それじゃ行くわよ! えーっと……ジョルジュ!」

( ゚∀゚)「なんだそれ」

ξ゚⊿゚)ξ「あんたの名前よ。私からのクリスマスプレゼント、ありがたく受け取りなさい」

( ゚∀゚)「……まあ、嫌いじゃねえな」

ξ゚ー゚)ξ「うっし! じゃあカップル共を血祭りにあげるわよ!」




女の腕に抱かれた黒猫は、少し恥ずかしげに「にゃあ」と鳴いた。



おしまい

.

154名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 21:04:54 ID:W4HgW3rA0
投下終了です。
皆様に祝福あれ。

155名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 21:08:36 ID:VwM.k4rM0
祝福乙です
最後の最後で意表をつかれたわ、また読み直してほっこりした

156名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 21:10:49 ID:wNZE8Bfg0
祝福乙
ところで黒猫どこから現れたんだ……?
なんにせよツンもジョルジュも末永く爆発しろ

157名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 21:14:50 ID:FJVHTGoU0
祝福乙ー
ジョルジュはいったん病院連れてって病気持ってないか確認してこないとな

158名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 21:29:22 ID:fWilX0bEO
投下します

159名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 21:31:23 ID:fWilX0bEO


ξ*゚⊿゚)ξ「私ね、ブーンと付き合うことになったの!」

川 ゚ -゚)「ん……?」

目の前で頬を染めている巻き髪の女は津田ツン、私のクラスメイトである。
高校に入学して最初の席が隣だったことからぎこちない会話をしたのが、彼女との最初の思い出だ。

ちなみに初対面の彼女に対する印象といえば何だこの巻きグソ女というものだったが、
それを本人に言ったことはないしこれからも言う気はない。
だって、言ったらたぶん私の命はないだろうから。

ツンとはなんだかんだで気が合った。
そんなわけで一年と八ヶ月ちょっと、つるんでいるわけである。
今では親友ともいえる間柄だろう。

ツンは面倒な女だ。
しかし親しくなるにつれてそれは照れ隠しのきつい態度なのだと知れたし、そこも魅力のうちなのだと思う。
今のツンは私に対してはわりといい女だ。

160名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 21:32:55 ID:fWilX0bEO

ところでツンが名前を出したのが本名内藤ホライゾンなのにあだ名はブーンというおかしな男である。
入学して最初の席で彼は私の斜め後ろ、ツンの真後ろの席であった。
素直、津田、内藤、私達は二年の最初の席でも同じ位置関係からスタートした。

今のブーンの席はというと窓際の一番後ろという特等席である。
彼はそれを存分に満喫し、よくその時々の担当教師に叱られている。
実に羨ましい。

そんな彼はそんな生活に見合った相応の成績であるし、本人もそれを笑いの種にしている。
ブーンの魅力はひとえに彼の朗らかな人柄なのだ。

で、目の前のツンは頬を染めながら何と言ったのだろうか。

川 ゚ -゚)「……ワンモアプリーズ」

ξ*゚⊿゚)ξ「し、しょうがないわね! 特別なんだからね」

そう前置きをして、ツンは言った。

「私、ブーンと付き合うことになったの」と。



川 ゚ -゚)始まっていないし、終わらないようです


.

161名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 21:33:57 ID:fWilX0bEO


川 ゚ -゚)「……というわけでな、どうやらねーちゃんは失恋したようだ。慰めろ」

ノパ⊿゚)「いきなりそんなこといわれてもどうしたらいいんだ……」

川 ゚ -゚)「手始めに私の大好物のチョコミントアイスをおごってくれ」

ノハ;゚⊿゚)「中学生の妹にたかるなよ!?」

ツンからの告白は帰路で行われた。
私は自転車、彼女は電車を使っての通学で、学校から駅までの僅かな距離の中で私は爆弾を投げ付けられたのだ。

帰宅してすぐ、私は着替えもせずにリビングに出したばかりのこたつに陣取った。
そして、先に帰宅していたジャージ姿というなんともいけてない格好の妹にお使いを頼んだのだった。

川 ゚ -゚)「いいだろ、ヒート。私は今傷心中なんだよ……」

ノパ⊿゚)「……ねーちゃん、そのツンって人のことそんなに好きだったの?」

川#゚ -゚)「私が好きだったっぽいのはブーンだ! なぜかよくレズに間違われるんだが、まさか妹にやられるとは思わなかった!!」

ノハ;゚⊿゚)「ご、ごめん……。というか『っぽい』って何?」

川 ゚ -゚)「自分でも確信がないんだ」

162名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 21:35:22 ID:fWilX0bEO

そう、私は自分のブーンへの気持ちが恋愛感情なのだと言い切ることができない。
というのも、これが私の(おそらく)初恋だからである。

振り返ってみれば男友達はそれなりにいた。
中学まで一緒だった仲良しの幼なじみも男だ。
しかし、彼らは私にとって女友達と変わらない存在だった。

ブーンも最初はそうだった。
しかしいつからか、私は彼に特別を感じていた。

ブーンは絵に描いたような善良な男なのだ。
普段は友人らと悪ふざけもする。
だけど本当の頑張りどころで輝く。

川 ゚ -゚)「いいやつなんだ。誰にでも平等で、嫌味もなくて。他人のために命を懸けられる人間というものを、私は初めて見たんだ」

ノパ⊿゚)「命を、懸ける……?」

川 ゚ -゚)「ああ」

今年の夏休みあけすぐの出来事だった。
私の通う学校の近くには小学校もあるから、朝は狭い歩道が人で埋まるというのも見慣れた光景だ。
暑い、とても暑い日だった。

その日も私はいつも通りに登校した。
人が多く、いつものようにサドルからは降りて、押して歩いていた。
だらだらと流れる汗を拭っていた私は、誰かの叫び声がするまで気付かなかった。

163名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 21:36:29 ID:fWilX0bEO

キキーッ、という甲高い音。
何かが思い切りぶつかったような大きな音。
そして一瞬、すべての音が消えたのだ。

私は生まれて初めて交通事故の現場に遭遇した。
はっとして音のした方に目を向けた。
私は驚いた。
それはもう、声も出ない程に。

私の視線の先には、電柱に激突した乗用車があった。

ノハ;゚⊿゚)「そーいや、ねーちゃん言ってたなぁ。二学期早々やなもん見ちゃったって」

川 ゚ -゚)「そう、それだ。本当に怖かったんだぞ」

ノパ⊿゚)「私は見たくないなぁ……」

ヒートはしみじみと言った。

事故現場は悲惨だった。
車の前の方は電柱に激突した衝撃でぐちゃぐちゃだった。
ガラスの破片が大量に散っていたのをよく覚えている。

その近くには人が転がっていた。
そこはちょうど横断歩道の上だった。
次の瞬間には私は走りだしていた。

164名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 21:37:32 ID:fWilX0bEO

ブーン!
そう叫びながら私は駆け寄った。

川 ゚ -゚)「知ってるやつが倒れてたんだ。私は自転車の存在なんて忘れていた」

ノパ⊿゚)「あ、だから自転車のフレーム歪んでたんだ…」

川 ゚ -゚)「手を話したときに思い切りガードレールと電柱に叩きつけてしまったらしい。
     あの時後ろを歩いてた友達が後から報告してくれたよ」

ノハ;゚⊿゚)「そりゃあ、あんなひどい状態だったら私だってねーちゃんに報告するぞ……」

自転車の修理にはそれなりの費用がかかった。
本来なら事故を起こした迷惑な運転手に請求してやりたかったが、それはさすがに無理だった。
とにかく、私はそれほど必死だったのだろう。

ブーンに一目散に駆け寄った私は、まず彼の怪我を確認した。
目に見える傷は大きくないように見えた。

川 ゚ -゚)「しかし、誰かが呼んだ救急車で病院についていったらな、脚を骨折してた」

それ以降、私はブーンの登下校の世話をやくようになった。
彼の家は学校の近くだから、私は朝早く彼の家まで迎えに行って荷物を自転車にのせてやった。
ブーンが松葉杖を使わなくなるまでの間だったが、その間に私は彼のいろんなことを知った。

趣味は料理で意外と家庭的であることとか。
休日は近所のファストフードでアルバイトをしているとか。
もっともっと、たくさん知った。
学校で話すよりもいろんなことを知った。

165名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 21:38:40 ID:fWilX0bEO

ノパ⊿゚)「そういや事故の方はどうだったの? ブーンさん以外の話とかさ」

川 ゚ -゚)「ああ、ブーンがかばった小学生は擦り傷だけだったよ。
     車の方はスクラップだが、運転手もぶつかった衝撃で気絶したくらいでたいした怪我もなかったらしい」

ノハ;゚⊿゚)「ってことは、一番の重傷が……」

川 ゚ -゚)「無関係のブーンだったわけだな。本当に悪運の強いやつだ」

私はヒートが文句をいいながらも持ってきてくれたアイスを食べる。
冷たくておいしかった。

ノパ⊿゚)「結局、ねーちゃんは二人のことどう思ってるの?
     私は好きな人できたら突っ走るタイプだから、ねーちゃんの考えてることがわかんないんだよ」

川 ゚ -゚)「私はブーンとツンを……」

ブーンには、うまい表現はできないものの特別な感情を抱いている。
これは否定しようのない事実である。

しかしツンは私の大切な友人だ。
彼女の幸せそうな顔を見ていたら私の気持ちも温かくなったのも事実なのだ。

川 ゚ -゚)「なあ、ヒート、大切な親友と好きな人が恋人になった時、人は必ずしも祝福できないものなのだろうか」

ノパ⊿゚)「へ?」

166名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 21:39:59 ID:fWilX0bEO

川 ゚ -゚)「私はな、思うんだ。
     この世界の全ての恋が、少女漫画や恋愛小説のような激しいものばかりではないんじゃないかって」

好きな人を取られたことが殺意に繋がることは実際あるのかもしれない。
しかし実際、この国で起きる殺人事件のほとんどは身内によるものだ。
つまりフィクションの世界では普通のことも、現実ではそう起こりえないことなのだろう。

そもそも私の気持ちは、ついさっき気付いた程度の淡いものだ。
私にとってはきっと、天秤にかける余地もない。

ノパ⊿゚)「あのー……ねーちゃん?」

川 ゚ -゚)「なんだ、ヒート」

ノハ;゚⊿゚)「ねーちゃんってさ、すごく偏った恋愛ものばっか見てきたんじゃない?」

ヒートは気まずそうに言った。

ノパ⊿゚)「少女漫画だってさ、中には親友のために好きな人を諦める女の子はいるよ。
     みんながみんな恋愛しか考えてないわけじゃないし……」

川 ゚ -゚)「そうなのか……?」

ノハ;゚⊿゚)「そうだよ! 初恋だって甘酸っぱい思い出に変わるんだよ!?」

ここで私は、改めて自分の嗜好を振り返ってみた。
私は実はわりて高齢の女性向けの「嫁姑、血なまぐさい女のバトル!」みたいな漫画が好きである
ついでに正真正銘の恋愛小説は読んだことがない。
恋愛要素のあるサスペンスが好きなのだ。

川 ゚ -゚)「そうか……どうやら私の認識は間違っていたようだ……」

ノパ⊿゚)「ねーちゃんの恋愛観こえーよ」

とにもかくにも、こうして私は自分の思いを整理し区切りをつけることができたのだった。
ヒートにはただ感謝するばかりである。
今度彼女の大好物のハンバーグを作ってやるとしよう。

167名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 21:41:15 ID:fWilX0bEO


数日後、私とツンはいつものように帰り道を歩いていた。

ξ゚⊿゚)ξ「でね、クリスマスだし家で集まってケーキでも、って思ってるんだけど」

川 ゚ -゚)「私はいいが……ブーンと過ごさなくていいのか? 付き合い初めて初めてのクリスマスだろう」

ξ゚⊿゚)ξ「ほら、あいつ、お人好しだから……。クリスマスは人手不足だからってバイトのシフト入れられちゃったんだって」

その場面はすぐに頭の中に思い浮べられた。
ツンというものがありながら要領の悪い男だ。

川 ゚ -゚)「なら、せっかくだからツンのお祝いにしよう。しぃたちも呼ぶんだったら丁度いいだろ」

ξ;*゚⊿゚)ξ「な、そういうのいいから! 恥ずかしいし!!」

川 ゚ー゚)「照れるなって。私たちが気合い入れて二人の仲を祝福してやる」

ξ;*゚⊿゚)ξ「いらない! ホントにいらないから!」

口では反対しながらも顔には嬉しさを隠し切れていない。
ブーンとの仲は二人の友人には知れ渡っている。
今さら茶化す者もいないだろう。

なんとなく、私は二人はこれからもずっと続いていくんじゃないかと予感している。
女の勘というやつだろうか。
あいにく、今までそんなもの働いたことはないが。

168名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 21:42:01 ID:fWilX0bEO

ともかく、私が言いたいことはひとつ、とてもシンプルだ。

川 ゚ー゚)「おめでとう、ツン」

友人らのこれからを、心の底から祝福しよう。

だって、私の恋は始まりさえしなかったし、友情はずっと終わらないのだから。

.

169名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 21:44:18 ID:fWilX0bEO
以上です
イブにこれを読んでるそこのあなたにも祝福あれ!

170名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 21:45:45 ID:a84s10Uk0

なんだか暖かくなれたよ

171名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 22:00:13 ID:3S8cCBs60

クーの趣味www

172名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 23:06:33 ID:a3pYs.kIO
乙!

よし、私も投下させて頂こう

173名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 23:07:38 ID:a3pYs.kIO
ミセ*゚ー゚)リ「……結局、トソンちゃんはクリスマスパーティ来なかったなあ」

ミセ*゚ー゚)リ「用事でもあったのかな。残念だけど仕方ないよね、そろそろ寝よっと」


「おやすみー」ミセ*-ー-)リ(゚、゚トソン「おやすみなさい」


ミセ;゚ー゚)リ「ひぎにゃあああああああぁぁぁ!?」

(゚、゚トソン「どうしたのですか、こんな夜更けにうるさいですよ。クリスマスとはいえ、はしゃぎ過ぎです」

ミセ;>ー<)リ「ト、トソンちゃん!? なんで私のベッドの中で、裸で縛られてるの!? 事件なの!?」

(゚、゚トソン「落ち着いてください。これは『私がプレゼント』というネタをやったら、リボンが絡まってしまった女の成れの果てです」

ミセ;゚ー゚)リ「友人のそんな成れの果ては見たくなかったな、私は! 大丈夫なのそれ?」

(゚、゚トソン「大丈夫か大丈夫じゃないかで言えば、そろそろ腕の感触がなくなってきました」

ミセ;゚ー゚)リ「早くほどかないと!」

(゚、゚トソン「待ってください!」

ミセ*゚ー゚)リ「どうしたの、こんなときに」

(゚、゚トソン「私を辱しめたり、撮影したりするなら今がチャンスですよ!」

ミセ;゚ー゚)リ「そんなチャンスはいらないっ!」

174名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 23:08:15 ID:a3pYs.kIO



(゚、゚トソンケーキより甘い友情に祝福をのようです


.

175名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 23:09:11 ID:a3pYs.kIO
ミセ*゚ー゚)リ「えっと、こっちを引っ張るとここがほどけて」

(////トソン「ぃやん、そこ違っ……! あっ、やめないで、続けてください」

ミセ;-ー-)リ「なんで私クリスマスにこんなことしてるんだろ……」

(゚、゚トソン「ふう、助かりました。しかしミセリも私にエロいことができてWin-Winでしたね」

ミセ*゚ー゚)リ「今年最大のLose-Winだったよ」

(゚、゚トソン「隣りの部屋から楽しげな声が聞こえてきて、一人で三時間もなにをやっているんだろうと三回ほど泣きましたが、結果オーライです」

ミセ;゚ー゚)リ「Lose-Loseだった!」

(゚、゚トソン「しかし、Win-Winってカタカナでウィンウィンって書くと動作音みたいですよね」

ミセ*゚ー゚)リ「なんの動作音かは絶対に聞かないからね」

176名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 23:10:07 ID:a3pYs.kIO
(゚、゚トソン「後れ馳せながら、メリークリスマスです、ミセリ」

ミセ*゚ー゚)リ「うん、その前に服を着ようよ、トソンちゃん」

(゚、゚トソン「私は裸族ですのでお構いなく」

ミセ;゚ー゚)リ「お構うよ! 自分の家で友人が全裸だったらお構うよ! 裸族のポリシーはせめてトソンちゃんの家でだけ貫いてよ!」

(゚、゚トソン「他人の家でのみ裸族ですので」

ミセ;>ー<)リ「それはただの変質者だよ!」

(゚、゚トソン「間違えました。ミセリの家でのみ裸族です」

ミセ;゚ー゚)リ「変質性には一部の変化もないから!」

(゚、゚トソン「ミセリ以外には肌をさらすつもりはないってことですよ。言わせないでください、恥ずかしい」

ミセ*-ー-)リ「……なんで友人の私に、いつも好感度メーター振り切れてるのか甚だ疑問なんだけど」

177名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 23:11:21 ID:a3pYs.kIO
(゚、゚トソン「それでですね」

ミセ*>ー<)リ「あの、トソンちゃん。さっきから胸が私の腕に当たってるんだけど」

(゚、゚トソン「当ててるんですよ」

ミセ*゚ー゚)リ「…………」

(゚、゚トソン「それで一時間半ほど前に、隣りで連想ゲームとやらが盛り上がっていたじゃないですか」

ミセ*^ー^)リ「うん、デレちゃんが提案したんだよ」

(-、-トソン「……チッ、あの泥棒猫め」

ミセ;゚ー゚)リ「聞こえないように言おうね、そういうのは」

(゚、゚トソン「それで私も、そのなんちゃらゲームとやらに興味を持ちまして」

ミセ;゚ー゚)リ「連想の部分なくなったらゲームしか残らなかったね! 確実にあんまり興味ないよね!」

(゚、゚トソン「やってみたいと思うわけですよ。例えばクリスマスといえば、ミセリはなにを連想しますか?」

ミセ*゚ー゚)リ「まあいいけど強引に話を進めたね、まあいいけど。私はクリスマスといえばサンタさん!」

(゚、゚トソン「では二文字隠してクリ○○スと言えばなにを連想しますか」

ミセ;゚ー゚)リ「そういうゲームじゃないからこれ! 次に連想するのサンタさんからだからっ!」

(゚、゚トソン「正解はクリト――」

ミセ;゚ー゚)リ「聞きたくないし言わせないよ!? しかも正解ってなに!?」

178名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 23:13:23 ID:a3pYs.kIO
ミセ*^ー^)リ「トソンちゃん、はいこれ。クリスマスプレゼント」

(゚、゚トソン「これは」

ミセ*^ー^)リ「前に小説の『吸血鬼カーミラ』が欲しいって言ってたよね。だから、ね」

(゚、゚トソン「これはプロポーズと受け取っても?」

ミセ*゚ー゚)リ「そういう意図は一ミリグラムも含まれておりません」

(゚、゚トソン「ともあれ、ありがとうございます。今ので私の好感度が上昇し、恋人の関係になりました」

ミセ*゚ー゚)リ「なってないなってない」

(゚、゚トソン「本当は嬉しいくせに、ミセリは照れ屋ですね。しかし、困りました」

ミセ*゚ー゚)リ「どうしたの?」

(゚、゚トソン「クリスマスプレゼント用のラッピングを外した今、私がプレゼントというわけにはいかないじゃないですか」

ミセ*゚ー゚)リ「ラッピングしててもそういうわけにはいかないと思うよ」

(-、-トソン「ミセリの友情に応えるには、後は処女を捧げるぐらいしか」

ミセ;゚ー゚)リ「友情が重いよ、トソンちゃん! 私がプレゼントとなにが違うのかわからないよ!」

(゚、゚トソン「では、二人きりで過ごせるこの一夜こそが、私からのプレゼントということで」

ミセ*゚ー゚)リ「……もしかして、泊まっていくつもりだったりする?」

(゚、゚*トソン「あー! たった今、終電が発車してしまいました! 残念、これは残念ながら泊まっていくしかなさそうです! ではちょっとエッチぃネグリジェに着替えますね!」

ミセ;゚ー゚)リ「全然残念じゃなさそうだよ! 顔が輝いてるよ!」

(゚、゚*トソン「ベッドは一つしかありませんし、残念ながらこれは一緒に寝るしかありませんね!」


この後、ミセリの貞操をかけた白熱の攻防が繰り広げられたのだが、それはまた別の話。

179名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 23:14:34 ID:a3pYs.kIO
投下終了です

トソンちゃんもなぜかよくレズに間違われるそうです

180名も無きAAのようです:2013/12/24(火) 23:26:41 ID:3S8cCBs60
祝福乙
この二人は可愛いなあ

間違わ…れる…?

181名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 00:06:23 ID:hoUaDYb60
祝福乙
楽しいやりとりだった
でもトソンって間違いなく…

182名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 00:14:18 ID:p8J1fFIE0
トソンかわいいです


艦これサーバークソ重いしクリスマス始まったし投下します

183名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 00:17:43 ID:p8J1fFIE0
誰もがクリスマスを待ち望んでいるわけではない
コインに表裏があるように、幸福の裏には必ず、不幸や嫉妬などの負の感情があるのだ


その感情は、まるで水蒸気のように人々から立ち昇り
まるで雷雲のように、形を成して
今宵、最も望まれている存在に、襲い掛かってくる


そう、子供たちに夢と幸せを運ぶ、『サンタクロース』に


グリーンランド国際サンタクロース協会は、その負の塊を『SHIT』と名付け、対策を取る事にした
人員を増強し、配達サンタ一人につき『護衛サンタ』を六名配置
SHITからの妨害を阻止する役割を果たす

護衛サンタには、負のエネルギーを打ち消す『祝福の加護』を施した武器を支給
状況に応じて、多種多様な戦いが出来るように一年かけて訓練を積む
全ては、幸せな聖夜を守るために


そして今夜も


命がけのプレゼント配達が始まるのであった




『弾丸に祝福をのようです』



.

184名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 00:18:56 ID:p8J1fFIE0
( ´∀`)「…今年もこの場所にやってきたモナ」


日本で最もSHITの襲来が激しい街『VIP』
華やかなイルミネーションの輝きを、上空から見下ろす彼らにしか見えないおびただしい数の『黒い影』が遮っていた


( ゚∀゚)「ひえー、おっかねえなぁ。タマが冷えるぜ」

( ´_ゝ`)「それはお前がしっかり防寒していないからだ」


トナカイが引くソリに乗る白髭のサンタを中心に
スノーボードやスケートで空を飛ぶ若い六人のサンタが空に浮いていた


川 ゚ -゚)「噛み千切られんように気をつけるんだな。毎年この場所だけは格が違う」

(;'A`)「やめてくれよ姐さん。股間が竦みあがっちまうぜ」

(´^ω^`)「信じて送り出した護衛サンタがSHITに堕とされて帰ってきた…薄い本が厚くなるな!!」

( ^ω^)「やだこの子サンタの癖に穢れきってるわ…」


配達サンタの不安も余所に、護衛サンタは軽口を叩く
いつしか、プレゼント配達は命がけの仕事になってしまった
彼を護衛していたサンタの殆どは、この街で再起不能になってしまう
今宵もそんな惨劇を目にしなければならないのか。彼の気はとても重かった


( ´∀`)「…行くモナよ」


しかし、クリスマスにサンタの身など二の次だ
彼らには、子供たちに幸せを運ぶという使命があるのだ
トナカイに鞭を走らせ、黒い影に向かって降下を始めた

185名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 00:20:26 ID:p8J1fFIE0
しかし、今年ばかりは事情が違った


( ゚∀゚)「そんじゃ、露払いはこの俺が」

(;´∀`)そ「モナッ!?」


今までは『護る』スタイルを推し進めてきたが
彼らは『攻める』姿勢を見せた


( ゚∀゚)「一番手、ジョルジュ!!推して参るぜ!!」


彼が背負った袋から取り出したのは、『火炎放射器』

      shit
( ゚∀゚)「『汚物』は…」

( ゚∀゚)「消毒だァァァーッ!!」


星屑が混ざった灼熱の炎が、目の前の影をなぎ払う
灼かれた影は悲鳴のような音を立て、蒸発する
夥しい数の影に、ぽっかりと穴が開いた


( ゚∀゚)「ハハッ!!さぁ突っ込むぜ爺さんよぉ!!」

(;´∀`)「ハァッ!!」


その穴に向かって、トナカイを全力で走らせる
影は穴を埋めようと迫るが、一寸遅かった


(;´∀`)「ぬ、抜けた!!」


影の層を抜け、街へと突入
しかし、上空と地上、そして左右と
四方から影が迫ってきていた

186名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 00:20:33 ID:NN5WuG560
vsサンタか 面白そう

187名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 00:22:11 ID:p8J1fFIE0
( ゚∀゚)「さぁさぁ、おいでなすったぜ野郎共!!」

川 ゚ -゚)「見れば分かる」

('A`)「やれやれだぜ」

( ^ω^)「素敵なパーティしましょ!!」


ジョルジュは背後に火炎放射器を向ける
前方からの影に対しては


川 ゚ -゚)「莫迦共が、『糞』の分際で…」

川 ゚ -゚)「このクールの前を遮るんじゃあないッ!!」


FN ミニミを構えたクールが対応する
女性が扱うには余りにも大きな機関銃だが、手馴れたようにコックレバーを引き
トリガーを引き絞り、掃射する

銃口から火を纏い発射された5.56x45mm NATO弾が着弾と同時に弾け飛ぶ
油にに洗剤を落とすかのように、影はその姿を霧中に消していった


('A`)「ドクオくんも参りますよっと」


連射式散弾銃MPS AA-12を取り出し、右翼から襲い来る影に向かって連続して発砲
錐のような形状で襲い掛かってきた影が、数百発の散弾で粉々に飛び散った
もちろん一撃では終わらず、着弾する度に影はその姿形を失っていく


( ^ω^)「ブーン、イクのぉ!!」


無数のM136 AT-4ロケットランチャーを自分の周りに滞空させ、次々と放つ
左翼の影は亜音速で迫る対戦車弾に切り裂かれ、爆発で木っ端微塵に砕け散った
バラバラに引き裂かれた影の塊にも容赦なく放っていく

188名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 00:24:45 ID:p8J1fFIE0
( ´_ゝ`)「っとぉ、この兄者さん、見逃しませんよぉ」


死角であるソリの下から忍び寄ってきた影を、兄者は見逃さなかった
S&W M29の銃口を向け、44マグナム弾を浴びせる
四方に比べて量は少なかったので、直ぐに消し去ることが出来た


( ´_ゝ`)「ん…?」


そして気付いた


|∴∵∴∵∴∵∴(・)∴∴.(・)∴∵∴∵∴∵|


一際大きな影の存在を

189名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 00:26:28 ID:p8J1fFIE0
( ´_ゝ`)「あらー…デカいっすなー…」

(;´∀`)「なんっ…あれ…」


巨人の姿をしているSHITは、空中を大股で歩き迫ってくる
今までの有象無象とは違い、アレに襲われたらひとたまりも無いだろう


(´^ω^`)「そこでこのショボン様の出番ってわけさーーーーーーーーーーーー!!!!!」


ショボンの袋が金色に輝き、体を包み込む
質量は増幅し、その材質は金属へと、形状は『巨人』へと変化していく


|::━◎┥「ウオオン!!決戦兵器『ジングル・ベル』!!」


変身が完全に完了すると、ショボンは両の拳を突き合わせた
鐘の音が高らかに鳴り響き、辺りを振るわせる


|∴∵∴∵∴∵∴(・)∴∴.(・)∴∵∴∵∴∵|「tanasinn」


|::━◎┥「メリー・クリスマス!!!死ね!!!!!!!」


不幸が生み出した巨人と、祝福で出来た巨人
対極する二つの巨人が、聖夜の空で激突した―――――

190名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 00:28:16 ID:p8J1fFIE0
―――――
―――



(;´∀`)「終わった…モナ…」


朝日が昇り始めるころ、プレゼント配達は終了し
影の姿も、文字通り『見る影も無く』消え去っていた


川 ゚ -゚)「お疲れ様でした」

(;´∀`)「いや、君達こそ」


護衛サンタも、誰一人失うことなく帰路につく
その顔には『やりきった』という満足感が浮かんでいた


(;´∀`)「それにしても君達…恐ろしく強いモナね」

川 ゚ -゚)「いえ、それほどでも。祝福あってのSHIT退治ですし」

川 ゚ー゚)「それに、これほど『楽しい』ことは他に無いですからね」

(;´∀`)「…ハハ」


そう言って微笑んだ彼女に、乾いた声で笑い返した
不覚にも、来年も襲い来るであろうSHIT達が哀れだと思いながら




おしまい

191名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 00:31:41 ID:ZZmWwzcI0
祝福乙
みんなかっこよかったぞ

192名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 00:34:45 ID:p8J1fFIE0
あとがき


本当は嘘予告で済ますはずだったんだけど手が止まらなかった
今は反省している

FN ミニミとM136 AT-4ロケットランチャーはほむほむが使用した銃器です
ミニミのコックレバー引く動作がかっこよすぎます

MPS AA-12はエクスペンダブルズのシーザーが良く使う連射式ショットガン
つい先日3のティザー映像が流れて脳汁だだ漏れまくりです

S&W M29はご存知『ダーティー・ハリー』から
1はマグナムの魅力がたっぷりのシリーズ最高傑作と言っても過言ではないでしょう

193名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 00:35:03 ID:tCUfUVa60
祝福乙
姉妹と百合が豊作で色んなところがワッフルワッフル

194名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:05:06 ID:6xQDs2460
祝福乙。
今さっき書き上がったので投下します

195名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:06:24 ID:6xQDs2460
( ´∀`)「……ですから、これらはあなたが持っていて然るべき品物モナ。お気持ちは分かりますが、それでもあなたは彼の唯一の肉親モナ。それに」

( ><)「受け取りません。あなたには私の気持ちなんか分かんないんです。一切合財あなたに差し上げますから、捨てるなり売るなりどこかに展示するなり、好きにすればいいんです」

( ´∀`)「…………分かりましたモナ。これだけ言ってもお受け取りにならないのであれば、もう何を言っても仕方ないモナね。でも、せめてこれだけは受け取って欲しいモナ。モナが思うには、あなたにはこれを読む義務がありますモナ」

( ><)「いや、いいんです。これも持っていっ( ´∀`) 「それでは、失礼しますモナ」

( ><)「ちょっ……」

196名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:07:23 ID:6xQDs2460

------後の世に『神の手を持つ男』と称されし彫刻家《オーギュスト=ワカッテマス=ローラン》




戦乱の最中に失われ、平和と共に姿を現したとされる彫像




彼の稀代の傑作『天使』に纏わる、知られざる『物語』------





原作:Sound Horizon『Roman』より『天使の彫像』


( <●><●>)天使の彫像のようです

197名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:08:16 ID:6xQDs2460
( ><)「まったく……折角の誕生日なのに嫌になるんです」

物心ついたときには父も母もいなかった。母が病死し、それを受けた父が僕を孤児院に預けたと告げたのは、その孤児院の院長だった。院には当然ながら似たようなやつが沢山いて、彼らのと暮らしの中、会ったこともない母への仄かな悲しみと、父への確かな憎しみは日を増すごとに膨らんでいった。

( ><)「なんでこんな奴の手記なんか……どうせろくなこと書いてないんです」

そうなのだ。僕を捨て、母を殺したような男のことなど知ったことか。後に僕を産ませた男が有名な彫刻家と知ったが、どうせ奴は母に余計な心労をかけたに違いない。だから彼女は病を患うことになってしまったのだ。世間でどれだけ持て囃されようと、そういう男なのだ。僕にとっての奴は。

( ><)「でも……モナーさんのことだからきっと感想か何かを求めて来る気がするんです。それはそれで面倒だし、適当にさわりだけ読んどいて乗り切るんです」

本当は暖炉にでもくべて、モナーさんには紛失したとでも言っておけば良いのだろうが、何故だかそんな気にもなれず、その薄汚れたノートを開いた。

198名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:09:28 ID:6xQDs2460

------

( <●><●>)「………」

世間では、『物言わぬ冷たい石に生命を灯す』などと持て囃されているようですが、それは驕りというものです。ただ、あるものを有るように受け止め、その思いを象っているだけなのですから。目の前の石の塊も、本当は何を語りかけているのか分かっています。あとはそれを如何にして形作るのか……


(*‘ω‘ *)「さっさと部屋から出てくるっぽ!このモヤシ!」

( <●><●>)「……なんですか騒がしい。まだスケッチが終わっていないんですから、静かにしていて欲しいと何度言えば分か(*‘ω‘ *)「んなこと言ってもう何日経ってると思ってるっぽ!ただでさえモヤシなんだからいい加減なんか腹に入れるっぽ!」

( <●><●>)「……分かりました。ではあと30分程したらそちらに行きますよ」

(*‘ω‘ *)「そう言って3日も出てこなかったのはどこのどいつだっぽ!くたばる前にとっととアトリエから出るっぽ!」


作品の構想を練るため自宅を兼ねているアトリエに篭っていると、妻の嵐のような声が飛んできます。この行程を終わらせないにせよ、ある程度切りのいいところまで作業していたいのですが、そうするときっと彼女はアトリエにまで押しかけてくるでしょう。それだけはなんとしても避けたいところですし、今回は折れるとしましょう。

199名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:10:24 ID:6xQDs2460
( <●><●>)「「いただきます」」(*‘ω‘ *)

( <●><●>)「……もう1年になりますか。あなたが押しかけて来てから。いい加減、愛想が尽きてもいい頃合じゃないですか?」

(*‘ω‘ *)「あんふぁがふぉうふぁ( <●><●>)「口の中を空にしてから喋りなさい」

(*‘ω‘ *)「……あんたが創作をやめたら出てってやるっぽ。無愛想だしろくに飯も睡眠もとらないし。あたしはあんたの作品と、それを創ってるときのあんたが好きだから、こうしてできる限りのサポートをしてやりたいだけだっぽ。それにしてもここまで実生活が破綻してたとは思わなかったけど」

彼女の意匠を返すならば、私もまさかここまで強引な女性だとは思いませんでした。もっとも、なんの前触れも無く自宅に押しかけ、私の私生活のサポートをしたいと申し出てきたときに察しておくべきだったのでしょうが。

200名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:11:18 ID:6xQDs2460
(*‘ω‘ *)「で、あんたは寝る間も惜しんで何を創ってるっぽ?」

( <●><●>)「まだ言えませんよ。実を言うと、まだ構想がはっきりかたまっていないんです。そのかわり、出来上がったら真っ先にあなたにお見せしますから、期待していてください。」

(*‘ω‘ *)「ふん。打ち込んでくれるのは嬉しいけど、せめて体には気を使えっぽ。ここでぶっ倒れられたらそりゃあたしだってちったあ悲しいっぽ」

半ば押し切られる形で夫婦という関係になりましたが、今となっては彼女がいないことには食事もままならなくなってしまいましたし、共に暮らしていくうちに、いつしか彼女に対して少なからぬ情愛を抱いている自分がいました。白いキャンパスに、石膏に、彫り出す石に対してすら、彼女の姿が浮かぶ程に。

201名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:12:29 ID:6xQDs2460

------

彼女と共に暮らして、どれだけの時が経ったでしょう。いつものように呼ばれて着いた夕食の席で、彼女から思いもよらない言葉が出てきました。思えば、これが私達の運命の転機だったのでしょう。

(*‘ω‘ *)「……子供が出来たっぽ」

( <●><●>)「……えっ」

(*‘ω‘ *)「だから、子供が出来たっぽ。あんたとあたしの。男の子だっぽよ」

( <●><●>)「ちょ、いや、えっ……えー……」

(*‘ω‘ *)「なんだその反応は。嬉しくないのかっぽ?あんたとあたしとの、愛の結晶だっぽよー?」

( <●><●>)「いや、あなたそんなこと言う人間じゃないでしょう。嬉しいですよそれは。嬉しいんですが、あまりに唐突すぎてどうやって反応すべきか分かりかねてるだけですって」

(*‘ω‘ *)「名前詐欺かっぽ。……まあ、それこそあんたも喜んではしゃぎまわるようなキャラじゃないし、嬉しいならそれでよしとしてやるっぽ。……医者の話では、予定日は概ね12月の終わり頃になるそうだっぽ。今の作品に随分手間取ってるようだけど、愛する妻の出産には立ち会えるようにするっぽよ」

( <●><●>)「もちろんですとも。では、食べ終わったらもう少しアトリエに向かいます。あなたもあまり無理をしないように、私に気にせず休めるときに休んでいてください。あなた一人の体ではないんですから」

(*‘ω‘ *)「お互い様だっぽ。ああ、それで、名前だけど、あんたが考えるっぽ。折角だから芸術家先生にハイセンスな名前を付けてもらうっぽ」

( <●><●>)「名前……ですか……では、ワカッテマスの息子ということで、ワカン(*‘ω‘ *)「ざけんなっぽ。DQNネームかっぽ」

( <●><●>)「ふむ……では、ビロードというのは?特に意味は無いのですが……」

(*‘ω‘ *)「意味まで考えてから物を言って欲しいっぽ。まあでも、ビロードね……いい名前だっぽ。こいつの名前はビロードだっぽ!じゃ、さっさと食器を片付けるっぽか。」

( <●><●>)「無理しないでくださいよ……本当に」

202名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:13:34 ID:6xQDs2460

その後も何度も体を休めるように言いましたが、彼女は頑なに私のために働いてくれることを辞めませんでした。

( <●><●>)「ちんぽっぽさんもそろそろ辛い時期でしょう。今夜の食事は私が作りますから待っていて下さい」

(*‘ω‘ *)「どけっぽ。どうせあんたどこに何があるか分かりゃしないんだから初めからあたしがやった方が手っ取り早いっぽ。あんたはいいから働けっぽ!」


( <●><●>)「ああ!危なっかしいですね。私がやっておきますから横になっていなさい」

(*‘ω‘ *)「ちょっとふらっとしただけで大袈裟だっぽ。いきなりんなこと言われるのもキモいしあんたはいつもどおりアトリエにこもってるっぽ」


( <●><●>)「……良いですか。何度も言いますが、あなたのお腹にはビロードがいるんです。少しでも無理をしたらビロードもあなたも参ってしまうでしょう。良いから休んでいなさい」

(*‘ω‘ *)「あーもううるせえっぽ。あたしがくるまでほとんど生活できてなかったあんたに何ができるっぽ。あたしはこの程度じゃくたばらないからさっさと作業にもd」

それどころか、彼女達のために急ピッチで作業を進める私に着いてきてくれた、着いてきてくれてしまったせいで、ただでさえ身重の彼女の体は、ついに限界を迎えてしまいました。

( ;<●><●>)「だから言ったでしょう!あなたに倒れられては元も子もないんです!私のことは何も気にしなくて良いから、あなたは寝ていなさい!」

(*‘ω‘ *)「……んなこと言ったって……あたしがいなきゃあんた食事も睡眠もろくに取らないんだから……」

( ;<●><●>)「つべこべ言わない!街の大きな病院に手配しておきましたから、お産まではそこにいなさい!全部済ませたら私もそっちに行きますから!」

不満気な彼女をむりやり説き伏せ、どうにか病院に入れさせました。

その後、私達にどういう運命が待っているかも知らずに----

203名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:14:31 ID:6xQDs2460
祝福されるべき聖夜。窓の外の吹雪。待ちかねた報せ。受け取るが早いか、ろくに戸締まりを確認せず私は家を飛び出しました。

( ;<●><●>)「ちんぽっぽさん!!」

(*‘ω‘ *)「来たっぽか……随分早いっぽね……仕事はどうしたっぽ……?」

( ;<●><●>)「あなたのお産の方が余程大事ですよ!大丈夫なんですか!?」

(*‘ω‘ *)「大丈夫だと思うなら今すぐ代われっぽ……陣痛で……死にそう……」

可能な限り速く病院まで駆けつけましたが、彼女と語らう時間も無く、最後の言葉を聞き取りきることも出来ないまま、分娩室へと運ばれて行きました。思えば、この時点で彼女はもう、自分の運命に気づいていたのでしょう。

(*‘ω‘ *)「…………あんた……もし……ビロードが生まれたら……どんなことがあってもそれを祝福して欲しいっぽ……この子は……あたしたちのビロードは……確かに望まれて生まれてきたんだっぽ……だから……この言葉だけは……必ず……」

204名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:15:29 ID:6xQDs2460








(*‘ω‘ *)「しあわせに……おなりなさ0102……」

205名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:17:16 ID:6xQDs2460
------

1時間、待ちました。出て来る気配はありませんでした。

2時間、待ちました。扉は冷たく閉ざされたままでした。

3時間、待ちました。心なしか扉の向こうの空気が変わったように思いました。きっとすぐ出てくるでしょう。

4時間、待ちました。出てくる気配は未だありません。

5時間、待ちました……


(-@∀@)「お子様は無事に生まれました。しかし……」

目の前の白衣の男が、よく分からないことを喋っています。

( <●><●>)「いや、そんなことはどうでもいいから早く妻に会わせてくださいよ。そこをどいてください!」

男を押しのけて分娩室へと入りました。愛する妻が横たわっていました。出産は無事に終わったようです。これほどまでに長い時間、ずっと頑張ってきたので、声をかけなければいけません。

( <●><●>)「よく……頑張りましたね……全部、終わりましたよ……」

妻は何も答えてくれません。きっと眠っているのでしょう。温もりが静かに引いていく彼女の体を抱きしめると、何故だか涙が流れてきました。いくら止めようとしても、体が言うことを聞きません。




( <○><○>)「ああ……あああ……ああああああああああああ!!!」




小さく、また私にとって最も愛しい焔は、既に消えていました。

206名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:18:29 ID:6xQDs2460
いったいどこで間違えたのだろうか。彼女を私のところから離したことか。彼女と愛し合ったのが駄目だったのか。私が彼女に世話をさせなければ……それとも、彼女と出会わなければこんなことにはならなかったのだろうか……冷たくなった妻の傍らで、どれだけ自問自答しても答えは出てきません。雑音のように耳をつんざく何かの泣く声が、ただでさえ滅茶苦茶になった私の思考をかき乱します。


泣く声----産声----子供----


そうだ。奴だ。奴がいなければ彼女が死ぬことはなかった。奴が彼女の焔を奪ったのだ。

( <○><○>)「奴さえいなければ……」

憎悪は留まることを知らず、私の心を黒く塗り潰していきます。

( <○><○>)「あれを殺さなければ……あれを殺して取られたものを取り返さなければ」

うわ言のように繰り返し殺意を口にしながら、ふらふらと子供の下へ足を進めます。

( <○><○>)「今、ここでこの両手で……」

207名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:19:12 ID:6xQDs2460
私の手が首に触れたまさにその瞬間、何かを察した子供が激しく泣き出しました。その声は、さきほど愚かな考えを胸に抱くきっかけになったように、私の心からどす黒い感情を吹き飛ばしました。

( <●><●>)「----!!」

( <●><●>)「私は……私はなんということをしてしまったんだ……!」

彼女の生きた証がこの世に小さな輝きを身に宿してから一番最初に受け取ったのは、誕生を祝う『祝福』の言葉ではなく、『憎悪と怨嗟』に塗れた両手でした。それも、よりによって実の父親からの。


きっと愛する前に憎んでしまった愚かな私には、あの子を育てる資格など無いのでしょう。孤児院の前に、私からの唯一のプレゼントであるビロードという名前と共に置き、逃げるようにその場を立ち去りました。

208名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:20:00 ID:6xQDs2460
( <●><●>)「母親の灯を奪ってこの世に灯った小さな焔……その輝きを憎んでしまった愚かな私の、これが最後の悪足掻きです……」

あれ以来、一度も立ち入らなかったせいですっかり埃を被ってしまったアトリエに足を踏み入れ、脳裏にちらつく、彼女ともう生涯会うことの無いであろうビロードの姿を重ね合わせ、形造っていきます。

( <●><●>)「皮肉なものですね。あれほど停滞していたのにどんどん手が進んでいきますよ……あなたが生きていれば、今の私を見て何を言うでしょうね。それでも、これが私の償いなんです……」

黙したまま、何も語らなかった冷たい石は、やがて人のそれに変貌していきます。そして、私の天使が形造られていくにつれ、過労からか私の体にも少しずつ限界が訪れていきました。

209名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:20:45 ID:6xQDs2460
( <●><●>)「まだだ……まだ終わる訳にはいかないんだ……もうすぐで……私の……」

かん。私の体が悲鳴を上げます。

かん。目の前の色が一瞬だけ消えました。

かん。口の中が不自然に濡れています。

かん。タオルで拭ってみると、赤黒い何かが目につきました。

かん。もはや、目で石を見ることも叶いません。

かん。……それでも何故か、誤ったところを彫るといったことは全くありませんでした。

( <●><●>)「いや……これが必然なんだろう……この石には……彼女達が…………」

もはや私を動かしているのは気力だけでした。一挙手一投足に付随する痛みと、今にも遠くなりそうな意識を必死で堪え、目の前の彫刻に私の焔を刻み込みます。そうしなければ私は、あの子、ビロードを祝福することなど出来ないのだから。

------

どれだけの時間が経ったのでしょうか。どこまで彫り進めたのかすら曖昧な程に朦朧とする意識の中、突然に眼前に天使が舞い降りて来ました。その顔は、まるで----

210名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:22:06 ID:6xQDs2460








( <●><●>)「ああ、もう思い残すことはない……やっと……笑っ……て……」

211名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:22:49 ID:6xQDs2460
------

僕を捨て、母を殺したような男のことなど知ったことか。僕を産ませた男は有名な彫刻家だったが、どうせ奴は母に余計な心労をかけたに違いない。だから彼女は病を患うことになってしまったのだ。世間でどれだけ持て囃されようと、そういう男なのだ。だから僕は奴を父と認める気も無いし、許すつもりも無い。これまでも、もちろんこれからも。

しかし、彼も彼なりに苦悩懺悔し、贖罪をした。一度は憎んだこの僕を、それでも祝福してくれた。だから……今だけは……1年で一番祝福されるべき日、そして僕の生まれてきた日である今日だけは……

( ><)「もう良いんです……パパ……」

212名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:24:18 ID:6xQDs2460
------後の世に『神の手を持つ男』と称されし彫刻家《オーギュスト=ワカッテマス=ローラン》



戦乱の最中に失われ、平和と共に姿を現したとされる彫像



彼の稀代の傑作『天使』に纏わる、知られざる『物語』------



( <●><●>)天使の彫像のようです



213名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:26:25 ID:qgsu34qw0
乙!

214名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:28:40 ID:vEyNhbLM0
祝福乙
新着レス何度もクリックしまくったよw
>>210が表示されたとき、丁度広告が天使の絵になってちょっと泣いたw

215名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:29:32 ID:x6Qxak4U0
あとがき

本当はこれ祭になんの関係もなくずーっと温めてたんですが、祝福の要素が無い訳でもないなー、と思い立ち、折角の機会なので書ききって見ました。その結果がこの有り様です。すいませんでした。

216名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 01:31:37 ID:MqwmnJ5Q0
祝福乙!

217名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 04:46:20 ID:AVI3ql.M0
祝福祭!いい響きですね!!

投下します!!!!

218僕とシューちゃんの結婚披露宴へようこそ!!のようです:2013/12/25(水) 04:47:45 ID:AVI3ql.M0
( ^ω^) 「皆様、大変長らくお待たせいたしました。まもなく新郎新婦が入場してまいります。
   ∞   どうか盛大な拍手をもってお迎えくださいませ。」

( ^ω^) 「カメラをお持ちの方はどうぞお二人の幸せな姿を写真に収めて差し上げてください。
   ∞   祭壇横の通路などがベストポジションとなっております。」

( ^ω^) 「……ただ一点、バージンロード内には入らないようにご注意くださいませ。
   ∞   馬に蹴られてお怪我をなさっても我々、責任を取りかねますので。」

   \ドッ!!/   \HAHAHAHAHA!!/    \うまい!/

うーん、会場の中は盛り上がってるなぁ、なんだか緊張してきたぞ……!
僕はあんまり人前に立つのって得意じゃないからね^^;
でもシューちゃんに恥をかかせないために頑張るよ!シューちゃん!
今日は良い結婚式にしようね、シューちゃん!

lw´‐ _‐ノv 「……米。」

んもうシューちゃん!照れちゃって可愛いなぁ!
じゃあいこっか!会場のみんながシューちゃんのドレス姿を待ちわびているんだよ!

lw´‐ _‐ノv 「……」

あれ?どうしたのシューちゃん?
もしかして僕何かマズいこと言っちゃった!!??うわぁぁぁぁごめんねシューちゃん!!!!

lw´‐ _‐ノv 「ドレス姿じゃなくて、花嫁姿。重要。」

!!!!!!!!!!!!!!!!!
そうだね!!!!そうだよね!!!!!!やっぱりシューちゃんはかわいいなぁ!!!!!!!!!

219僕とシューちゃんの結婚披露宴へようこそ!!のようです:2013/12/25(水) 04:48:26 ID:AVI3ql.M0
\アイラービューフォエーバーあーなーたーだーけーのことー♪/
                          _
( ^ω^)ξ゚⊿゚)ξ('A`)川 ゚ -゚)ζ(゚ー゚*ζ( ゚∀゚)o彡゜ノパ⊿゚)(´・ω・`)(`・ω・´)
( ´∀`)( ・∀・)(,,゚Д゚)(*゚ー゚)(*゚∀゚)(#゚;;-゚)/ ,' 3ミ,,゚Д゚彡( ´_ゝ`)(´<_` )
(*‘ω‘ *)( ><)( <●><●>)<ヽ`∀´>( ,,^Д^)( ^Д^)*(‘‘)*川д川  @@@
(・∀ ・)(-_-)( ´ー`)(=゚ω゚)ノ( ゚д゚ )从'ー'从('、`*川从 ゚∀从( ФωФ)@#_、_@ _、_
|゚ノ ^∀^)( ∵)( ゚∋゚)lw´‐ _‐ノvJ( 'ー`)し\(^o^)/|  ^o^ || ^o^ |/^o^\(  ノ`)( ,_ノ` )y━・~
∬´_ゝ`)l从・∀・ノ!リ人o川*゚ー゚)o/ ゚、。 /|;;;;| ,'っノVi ,ココつ彡⌒ミ(-@∀@)( ,'3 )
ミセ*゚ー゚)(゚、゚トソン(´・_ゝ・`)( ^^)( ・3・) 「結婚おめでとう!」 ( ´_ゝ`)(゜3゜)<_プー゚)フ,(・)(・),
( ∴)( `ハ´)(‘_L’)( ・□・)ハハ ロ -ロ)ハ【+  】ゞ゚)(’e’)|(●),  、(●)、|( ^ω^)ィ'ト―-イ、
川 ゚ 々゚)('(゚∀゚∩爪'ー`)y‐(//‰ ゚)▼・ェ・▼マト#>Д<)メ(・(エ)・)⌒*リ´・-・リ( ^^ω)以`゚益゚以
N| "゚'` {"゚`lリ(  ゚∀゚ )(゜д゜@彡 l v lミ( l v l)〈::゚−゚〉(;TДT)||‘‐‘||レ( ‘∀‘)i!iiリ゚ ヮ゚ノル
イ从゚ ー゚ノi、从´ヮ`从ト リi、゚ー ゚イ`!( "ゞ)リハ´∀`ノゝ从リ ゚д゚ノリli イ ゚ -゚ノl|(ノリ_゚_-゚ノリゝヽiリ,,゚ヮ゚ノi
|::━◎┥(十)/▽▽/◎ ) =| )[ Д`]爪゚ー゚)瓜゚∀゚)爪゚A゚)( ・−・ )〃∩ ∧_∧ノリ, ^ー^)li
( ´W`)( ・∀  ∀・)(;;・∀・;;)リ´−´ル<(' _'<人ノ<゚Д゚=>(=゚д゚)< ゚ _・゚> ⊂⌒(  ・ω・)
ハソ ゚−゚リ(  ゚¥゚)( `ー´)( ノAヽ)(゚A゚* )| l| ゚ー゚ノlミ*゚∀゚彡¥・∀・¥ `ヽ_っ⌒/⌒c

うわぁ、見てよシューちゃん!こんなに沢山の人達が来てくれたよ!
これもみんなシューちゃんの可愛さの賜物だよね!
シューちゃんもそう思うよね、シューちゃん!

lw;´‐ _‐ノv 「……」

あれれ?シューちゃんどうしたのかな?すごい汗だよ!?
…………!!!!もしかして、具合が悪いのかな!!!!!!?????
大変だ!!!!!この中にお医者さんはいらっしゃいませんか!!!!!!!!
助けてください!!!!!シューちゃんを!!!!!!!!助けて下さい!!!!!!!!!

lw;´‐ _‐ノv 「ガラにもなく緊張してるだけさ。らしくないね。」

そうなんだ!よかった!!

220僕とシューちゃんの結婚披露宴へようこそ!!のようです:2013/12/25(水) 04:49:17 ID:AVI3ql.M0
( ^ω^) 「皆様、本日はご多忙の中、本籍にご臨席いただき誠にありがとうございます。
   ∞   それではこれより、斉藤家・素直家、両家のご結婚披露宴を開催いたします。」

( ^ω^) 「ご紹介が遅れました。本日この良き日に司会を努めさせていただくのは、私、内藤ホライゾン。
   ∞   新郎、新婦とは二人が高校生の頃からの知人でございます。」

( ^ω^) 「何を隠そう二人が結婚する切欠を生み出したのもこの私でございまして、
   ∞   本日の司会へかける情熱も一入と……おっと失礼、このお話の続きは後程とさせていただきます。」

( ^ω^) 「兎にも角にも、不慣れ故に至らぬこともあろうかと存じますが、どうぞよろしくお願い致します。」
   ∞

うわあ、ブーン君もすごく気合入ってるね!
燕尾服に蝶ネクタイなんてオシャレ!かっこいいなぁ!

lw´‐ _‐ノv 「君だって負けてないさ。すごく素敵だと思うよ。」

ふおおおおおおおおおおおおおおお!!!!シューちゃんが褒めてくれた!!!!!!!!!!!
すっっっっっごく嬉しいよ!!!!!!シューちゃんも最高に可愛いよ!!!!!!!!!
シューちゃんかわいいよ!!!!!!!!!!!!
シューちゃん!!!!!!!!かわいいよ!!!!!!!!!!!!

( ^ω^) 「さて、このめでたき日にご媒酌の労をお取り下さいました、長岡商事社長の長岡様より
   ∞   新郎新婦のご紹介ならびに、ご挨拶をお願い致します。」
  _
( ゚∀゚) 「えー、ただ今ご紹介にあずかりました、長岡でございます。
      本日は皆様ご多忙のところ斉藤家、素直家両家の披露宴へご出席いただきましてありがとうございます。」
  _
( ゚∀゚) 「この度は新郎の斉藤くんの上司ということで、媒酌人の大役を仰せつかりまして……
      しかし、この歳になりましてもこのような場はどうしても緊張してしまうもので――――

221僕とシューちゃんの結婚披露宴へようこそ!!のようです:2013/12/25(水) 04:50:44 ID:AVI3ql.M0
  _
( ゚∀゚) 「以上をもちまして、媒酌人の挨拶とさせていただきます。」

( ^ω^) 「ありがとうございました。
   ∞   それでは、続きまして新郎、新婦両名の恩師である荒巻様よりご挨拶をいただきたいと思います。」

( ^ω^) 「続きまして、お二人の初めての共同作業となります、ケーキ入刀の時間でございます。
   ∞   カメラをお持ちの皆様は――――

( ^ω^) 「続きまして、ご来賓の方々よりご祝辞を頂戴したいと思います。
   ∞   まずは新郎のご友人である高木様より―――ー

( ^ω^) 「ここで、祝電が多数届いておりますのでご披露させていただきます。」
   ∞

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


( ^ω^) 「さて、皆様そろそろお腹が空いてくる時間帯ではございますが、もう少々お待ちください。」
   ∞

( ^ω^) 「新郎の健一郎様、新婦のシュール様よりご挨拶がございます。」
   ∞

( ^ω^) 「それでは健一郎様より、よろしくお願いいたします。」
   ∞

はい!!

222僕とシューちゃんの結婚披露宴へようこそ!!のようです:2013/12/25(水) 04:51:56 ID:AVI3ql.M0
皆さん今日は僕とシューちゃんの披露宴に来てくださって本当にありがとうございます!
シューちゃんと結婚できて、そのうえこんなに沢山の人達に祝ってもらえるなんて僕は本当に幸せ者です!
なんたってシューちゃんは世界で一番かわいいAAですからね!そうだよねシューちゃん!?

lw´////ノv 「……niceという言葉には米(rice)が隠れている。つまり米は素晴らしいものだ。」

んもう、照れちゃって!かわいいなあもう!

えーっと、シューちゃんの何が素敵って、もう全部素敵なんですけど、まずは見た目の可愛らしさだよね!
サラサラの長髪かわいいよ!ショートにした時も可愛かったけどね!シューちゃん自身が可愛いからね!
もっさりした雰囲気と可愛さが調和して唯一無二の魅力を生み出してるよねシューちゃん!
でも見た目だけじゃないんだよね!シューちゃんはもともとAAなんて無かったからね!それでも可愛かったんだよね!
皆さん知ってますか?シューちゃんは新ジャンルスレで生まれたんですよ!
VIPSSスレのシューちゃん可愛かったなぁ!クールでシュールで不思議な魅力いっぱいで!

そもそもなんでシューちゃんがシューちゃんなのか、皆さん考えたことありますか!?ぼくはあります!!
シューちゃんがシューちゃんである所以はシューちゃんの行為のシュールさにある!!
そう思っている人も多いと思いますが、それだけじゃないんです!!
もちろんシューちゃんはシュールなんですけれど、シューちゃん自身がシュールな目に巻き込まれることもあります!!
そんなときに普通の人ならどうしますか!?混乱したりツッコミを入れたりするでしょう!?シューちゃんは違います!!
シューちゃんはシュールな出来事をシュールなままに受け入れて、順応することができる、強い子なんです!
超現実という異常を否定せずに受け入れる姿勢!それこそがシューちゃんの魅力なんです!!!!

それでですね、ここからはノロケ話になっちゃうんですけど、そんな強いシューちゃんも取り乱しちゃうことがあるんですよ!
皆さん信じられないって顔してますね!?僕も初めて見た時は凄くビックリして、益々シューちゃんが大好きになりました!!

223僕とシューちゃんの結婚披露宴へようこそ!!のようです:2013/12/25(水) 04:53:06 ID:AVI3ql.M0
実は僕は以前、交通事故にあったことがあるんです!
原付きでトラックと接触しちゃって、軽い怪我だったんですけど事故が事故だけに検査で入院したんです!
その時もう僕たちは付き合ってて、友達伝いに僕のことを聞いたシューちゃんがバイトを抜けだしてお見舞いに来てくれたんです!!
病室に飛び込んできたシューちゃんといったらもう普段の冷静さなんてどこにも無くて、息は荒いし汗はダラダラ――

――汗!?シューちゃんの汗!?シューちゃんの汗ペロペロしたい!!クンカクンカしたいよぉ!!!!
息の乱れたシューちゃん凄くいやらしいよ!!妖艶でかわいいよ!!!!ちゅっちゅしたいよぉ!!
シューちゃん!シューちゃん!シューちゃんうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!

……すいません!取り乱しました!!
何が言いたいかというと、普段はあんな落ち着いたシューちゃんが僕のためにあんなに取り乱してくれた!!!
シューちゃんが!!!僕のために!!!!!!取り乱してくれた!!!!!!!!!
シューちゃんの弱い一面を見て、僕のシューちゃんへの無限大の愛が更に無限大の愛になったんです!!
ああ嬉しいよ!シューちゃんありがとう!本当にありがとう!!!!
シューちゃん!!生まれてきてくれてありがとう!!!僕と結婚してくれてありがとう!!!!!


みなさん!!!!


僕とシューちゃんは今日!!!!!



結婚します!!!!!!!!!!!

224名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 04:53:51 ID:AVI3ql.M0
.



( ^ω^)←トラックの運転手
   ∞


.

225名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 04:54:38 ID:AVI3ql.M0
きれいな部屋だなぁ!スイートルームなんて初めてだよシューちゃん!!
シューちゃんはこういうの経験ある?

lw´‐ _‐ノv 「エベレスト山頂に根を張る稲穂。」

前人未到ってことだね!!すごいやシューちゃん!!!!とってもシュールだよ!!!!!!
それにしても緊張したなぁ!まだ手足がカチコチだぁ!!
ねえシューちゃん、僕は立派にシューちゃんの旦那さんできたかなぁ!?
シューちゃんに恥かかせたりしてないよね!?

lw´‐ _‐ノv 「うむ、なかなか格好良かったぞ。それに……」

lw´///ノv 「スピーチ、嬉しかった……」

!!!!!!!??????
もう我慢できない!!!!シューちゃん!!!!痛かったらごめんね!!!!!!!!

lw;´///ノv 「ちょっ……あっ……」

ごめんね!!!!我慢できなくて押し倒しちゃった!!!!!
僕は悪くないよ!!!?シューちゃんが可愛すぎるのがいけないんだよ!!!!?
ねえシューちゃん!!!!シューちゃん!!!!!!

lw;´///ノv 「わかったから、先にシャワー浴びさせて。今、汚いし……。」

シューちゃんに汚いところなんて無いよ!!シューちゃんは全部きれいだよ!
レロレロしちゃうぞー!!ちゅぱちゅぱしちゃうぞぉー^^

lw*´///ノv 「んっ……あっ……!」





lw*´///ノv 「電気……消して……」

226名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 04:56:16 ID:AVI3ql.M0
携帯電話の着信音で目を覚ます。
古びたアパートの6階、ゴミだらけの狭い室内、平らな布団の中にシューちゃんの姿は無い。
着信画面を見ると、アルバイト先の居酒屋の電話番号が表示されている。


もしもし、おはようございます。斉藤です。
……クリスマスの予定ですか?いえ、特に無いですけど……。
はい、はい、あ、はい。まあ、出られないわけじゃないですけど……はい、すいません。
ええ、あ、はい、入ります。11時からラストまで、はい、わかりました。
……あの、年末はできれば実家に帰省したいなって思って……はい、難しいですか、はい、わかりました。
はい。わがまま言ってすいません。休まず出ます。それじゃあ失礼します。
あ、はい。お疲れ様です。


……夢から覚めなければ、どれだけ幸せだっただろう。
もしもほんの3分前に鍵のかかっていないドアから殺人鬼が入ってきて、眠っている僕の首を掻き切ってくれていたら、
僕はきっと、この先の人生のどんな瞬間より幸せな笑顔で最期を迎えることが出来ただろう。

シューちゃんのいないこの地獄で、僕は死ぬことも出来ずに、無為に歳を重ね、そして狂っていくのだろう。

ああ、シューちゃん。どうして君は、どこにもいないんだろう。

227名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 04:57:31 ID:AVI3ql.M0
「ゆうべは おたのしみでしたね。」

……え?

「一晩考えたが、ライスシャワーにはコシヒカリよりも庄内26号の方が向いていると思われる。」

窓の外から聞こえてくるこの声は、もしかして……

lw´‐ _‐ノv 「コシヒカリは香りや弾力に優れるが、粘りがやや強すぎるからな。」

シューちゃん!!!!どうして居るの!!!!!!?
あ、雲から顔を出してるシューちゃんも凄く可愛いよ!!!

lw´‐ _‐ノv 「どうしてって、妻が夫の傍にいるのは当たり前じゃないか。
        中々来てくれないから、こっちから迎えに来たんだよ。」

lw´‐ _‐ノv 「はやくおいで。雲の上で、みんな君が来るのを待っている。」

そうか、シューちゃんは天使だったんだね!だから僕を迎えに来てくれたんだね!!!?
そうとわかったらノロノロしてられないぞ!!今すぐそっちに行くからね!!

228名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 04:58:38 ID:AVI3ql.M0
.





       シューちゃん!!!!!シューちゃん!!!!!!!!!!





.

229名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 04:59:26 ID:AVI3ql.M0
.


薄汚れた窓の向こう側



コンクリートの手摺を乗り越えて



真っ白な世界へ、君を迎えに行こう


.

230名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 05:00:06 ID:AVI3ql.M0
.




天を目指す僕の魂は重力に絡め取られ、冷たいアスファルトの上で粉々に砕け散った




.

231名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 05:00:55 ID:AVI3ql.M0
以上です さようなら

232名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 05:22:46 ID:pckAmeck0
斉藤健一郎 幸せにな


233名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 08:25:24 ID:x/B87J/I0
不覚にも泣いた
シュールと幸せにな
祝福乙

234名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 15:32:50 ID:aDjZaBLk0
勢いだけで今朝から祭用の短編書いてる。間に合うだろうか……

235名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 16:04:08 ID:I2SndIx.O
>>234
遅漏組になったっていいじゃないか
頑張れ

236名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 16:48:14 ID:A8AHTrng0
>>179
ギャグセンス分けて欲しい、面白かった!

237名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 19:04:51 ID:ZZmWwzcI0
イラストで祝福投下します

http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1435.jpg

(*゚ー゚)「祝福祭もいよいよ終盤!
    本祭は本日23:00まで」

(#゚;;-゚)「感想投稿の後夜祭は、
    明日26日の0:00から、27日23:00まででふ」モグモグ

(*;゚ー゚)「ちょっとお姉ちゃん、ファミチキ食べてないでちゃんと仕事してよ!!」

238名も無きAAのようです:2013/12/25(水) 22:30:03 ID:KJU4Oxtg0
ふぁみちきたべたい投下します

239くたびれミセ*゚ー゚)リのクリスマスのようです:2013/12/25(水) 22:31:08 ID:KJU4Oxtg0

ミセ* ー )リ 「(朝9時に家を出てバイト先、休むことなく働き続け……)」

ミセ* ー )リ 「(ひたすら一心にバーコードを読み取む12時間、辛かった)」

ミセ* ー )リ 「(煌びやかな街や浮かれきった人々には目もくれず、まっすぐに帰宅する)」

ミセ* ー )リ 「(誰もいない自宅で寝るだけのクリスマス。でも、寂しくなんてない)」

ミセ* ー )リ 「(今はただ、落ち着けるのがうれしい……)」



ミセ* ー )リ 「ただいまあぁ…」

(゚、゚トソン 「おかえりなさいミセリさん
・と     寒かったでしょう? はいこれ、ブリ照り」

ミセ;゚ー゚)リ 「!!? ああ、はい」
  つ・と

(゚、゚トソン 「お部屋あったかいですよ。おこた入ってゆっくりしましょう」

(゚、゚トソン 「ケーキも買ってきましたよ。
      せっかくですからね、ちょっと奮発しちゃいました」

(゚、゚トソン 「まぁ今日くらいちょっと豪勢にしたってバチh」

ミセ;゚ー゚)リ 「あのさ、トソン」

(゚、゚トソン 「はい」

ミセ;゚ー゚)リ 「なんで、いるの?」




240くたびれミセ*゚ー゚)リのクリスマスのようです:2013/12/25(水) 22:32:12 ID:KJU4Oxtg0

(゚、゚トソン ?

ミセ;゚ー゚)リ 「ここ、アタシの家」

(゚、゚トソン 「はい」

ミセ;゚ー゚)リ 「はいじゃなくて」

ミセ;゚ー゚)リ 「どうやって入ったの」

(゚、゚トソン 「合い鍵持ってますから」

ミセ;゚д゚)リ 「ぇぇぇ、何で!? 何で持ってるの」

(゚、゚トソン 「作りましたから」

ミセ;゚д゚)リ 「ェー、いつの間に、ェエエ……!?」

(゚、゚トソン 「嘘ですよ。針金です」

ミセ;゚д゚)リ 「どの道怖いんだけど!?」




241くたびれミセ*゚ー゚)リのクリスマスのようです:2013/12/25(水) 22:33:04 ID:KJU4Oxtg0

ミセ;゚д゚)リ 「ていうかコレはなに」
  つ・と

(゚、゚トソン 「ブリの照り焼きです」

ミセ;゚д゚)リ 「知ってるよ! なんで、直に、持ってきたの!?」
  つ・と

(゚、゚トソン 「あったかいでしょう?」

ミセ;゚д゚)リ 「あったかいよ!?
         いや用途っていうか色々間違ってるっていうか」

(゚、゚トソン 「味には自信ありますよ。おばあちゃん直伝です」

ミセ;゚〜゚)リ 「な、ならせめて、お皿に載せて食べられるように出してほしかったかなー」

(゚、゚トソン 「ミセリさんならかぶりつくかと」

ミセ;゚д゚)リ 「玄関でブリ照りかぶりつかないから!」




242くたびれミセ*゚ー゚)リのクリスマスのようです:2013/12/25(水) 22:33:53 ID:KJU4Oxtg0

ミセ;゚ー゚)リ 「あー、まあなんでもいいや。ねえ、これ」

(゚、゚トソン 「なんですか、冷めちゃいました?」

ミセ;゚ー゚)リ 「お皿でもなんでもいいから置かせて」

(゚、゚トソン 「食べないんですか」

ミセ;゚ー゚)リ 「手洗ってないし、うがいもまだだし」

(゚、゚トソン 「そういう問題ですか?」

ミセ#゚д゚)リ 「どの口が言うのよ」

(゚、゚トソン 「まあ、健康を気遣うのはえらいと思いますよ、小学生みたいで」

ミセ#゚ー゚)リ 「褒めてるのか貶してるのか…。それよりお皿!」

(゚、゚トソン 「どうぞ」
−と

ミセ;゚〜゚)リ 「ノートパソコンはお皿じゃないけど後で拭けばいいかもう……」




243くたびれミセ*゚ー゚)リのクリスマスのようです:2013/12/25(水) 22:34:53 ID:KJU4Oxtg0

ミセ;゚ー゚)リ 「あー、もう手がべたべた」

(゚、゚トソン 「手づかみなんてはしたないことするからです」

ミセ#゚ー゚)リ 「誰のせいよ誰の!」

(゚、゚トソン 「はい、これで拭いてください」
∫と

ミセ*゚ー゚)リ 「ああ、ありg」
   つ∫

ミセ;゚д゚)リ 「ってこれアタシのストール!!」
   つ∫

(゚、゚トソン 「さわり心地良いですよ」

ミセ;゚д゚)リ 「高かったからねー!
       あぁ、これもべたべただわ。洗わなきゃ……」




244くたびれミセ*゚ー゚)リのクリスマスのようです:2013/12/25(水) 22:36:28 ID:KJU4Oxtg0

ミセ#゚ -゚)リ 「ああもう、あーもうっ」

(゚、゚トソン 「お疲れですか」

ミセ#゚ -゚)リ 「今日一番の労働が自宅にあるなんてね」

ミセ#゚ -゚)リ 「なんで帰っていきなり洗濯してるんだろ……。
         しかも手洗い」

(゚、゚トソン 「トソン流サプライズですよ。驚きましたか?」

ミセ#゚ -゚)リ 「殺意を覚えるくらいには」

(゚、゚トソン 「憎しみからは何も生まれませんよ」

ミセ#゚ -゚)リ 「一瞬の快楽は得られると思う」

(゚、゚トソン 「一理ありますね。殺っちゃいますか」

ミセ ゚ -゚)リ 「死にたいのか貴様は」




245くたびれミセ*゚ー゚)リのクリスマスのようです:2013/12/25(水) 22:37:13 ID:KJU4Oxtg0

(゚、゚トソン 「聖夜にミセリさんの家に来るしかやることのない人生です。
      それも悪くありませんね」

ミセ#゚ -゚)リ 「他にもっと選択肢あったでしょうに。なんでウチを選ぶわけさ」

(゚、゚トソン 「ミセリさんなら一人寂しいクリスマスを
       自宅で何もせずダンゴ虫のように丸まって、だらしなーく過ごしていると思ったので私が来てあげたんです」

ミセ#゚ー゚)リ 「あのねぇ…、普通にバイト入れてるから」

(゚、゚トソン 「おかげで十時間も一人で潰すハメになりました」

ミセ;゚д゚)リ 「そんな待ったの!? 何やってたのよ」

(゚、゚トソン 「ジェンガとかオセロとか七並べとか…」

ミセ;゚д゚)リ 「一人で!? 惨めにも程があるでしょうに…」




246くたびれミセ*゚ー゚)リのクリスマスのようです:2013/12/25(水) 22:38:17 ID:KJU4Oxtg0

(゚、゚トソン 「いいんです、これからミセリさんとめいっぱい楽しむんですから」

ミセ;゚ -゚)リ 「あのさ、流石に哀れには思うけど、アタシ疲れてるの」

(゚、゚トソン 「私の軽妙なトークで癒して差し上げます」

ミセ;゚ -゚)リ 「アンタと喋っても疲れ以外感じないから。帰って」

(゚、゚トソン 「……。今晩だけで良いんです。お願いします」

ミセ ゚ -゚)リ 「ムリ。いますぐ倒れ込みたいくらいなの」

(゚、゚トソン 「ジェンガとトランプが散乱してるので寝る場所はありませんよ」

ミセ;゚ -゚)リ 「なんで片付けッ…! あーもういいから帰って」

(゚、゚トソン 「えー」

ミセ ゚ -゚)リ 「えーじゃない。帰るの」

(゚、゚トソン 「イヤです」

ミセ#゚ -゚)リ 「お願いだから!」

(゚、゚トソン 「一人はイヤなんです」




247くたびれミセ*゚ー゚)リのクリスマスのようです:2013/12/25(水) 22:39:07 ID:KJU4Oxtg0

ミセ#゚ー゚)リ 「……アタシじゃなくたって他にいるでしょ!?」

(゚、゚トソン 「どこにいるというんですか」

ミセ#゚д゚)リ 「アンタなんかそこそこ可愛いんだから
         テキトーにぶらついてりゃ一晩や二晩慰めてくれる男いるわよ!」

(゚、゚トソン 「私に何をしろと」

ミセ#゚д゚)リ 「股開けッつってんだよ!」

(゚、゚トソン

ミセ#゚д゚)リ

(゚、゚トソン

ミセ;゚ -゚)リ

(゚、゚トソン 「そういうはしたない発言は控えた方が」

ミセ;゚ -゚)リ 「いや、あの、勢いというかなんというか……」




248くたびれミセ*゚ー゚)リのクリスマスのようです:2013/12/25(水) 22:39:58 ID:KJU4Oxtg0

(゚、゚トソン
O[]と <マタヒラケッ ツッテンダヨ

ミセ;゚д゚)リ「ちょっ、何録ってんの!?」

(゚、゚トソン
O[]と <マタヒラケッ ツッテンダヨ マタヒラケッ ツッテンダヨ

ミセ;゚д゚)リ「ループやめて!」

(゚、゚トソン
O[]と < マタヒラケッ ツッテンダヨ!

ミセ;゚д゚)リ「音量! ご近所聞こえる! ごめんなさい! 許して!」

(゚、゚トソン
O[]と

ミセ;゚ー゚)リ

(゚、゚トソン 「バイト先、大学の駅前でしたっけ?」

ミセ;゚ー゚)リ 「やめてください……。何をするのか分からないけどやめてください」

(゚、゚トソン 「私はミセリさんと過ごしたいんです」

ミセ;゚ー゚)リ 「はい」

(゚、゚トソン 「飲みましょう。お酒いっぱい買ってありますから」

ミセ;゚ー゚)リ 「はい、飲みます。いくらでも飲ませていただきます!」




249くたびれミセ*゚ー゚)リのクリスマスのようです:2013/12/25(水) 22:40:41 ID:KJU4Oxtg0

 ▼ 一時間後...


(-、-*トソン


ミセ;゚ー゚)リ 「まさかチューハイ2缶で寝るとは……」

ミセ*゚д゚)リσ 「もぉー何で先に寝てんのー」

“(-、-*トソン

ミセ*゚ー゚)リ 「ほんっと自分勝手なんだから」


ミセ*゚〜゚)リ 「ブリ照りおいしー。あとでレシピ聞こうかな」
 つ=

(-、-*トソン

ミセ*゚ー゚)リ 「気持ちよさそうな顔で寝ちゃってまーまーまー」

ミセ*゚ぺ)リ 「先寝られたら、かえって寂しくなっちゃうじゃないのよ、ッたく」


(-、-*トソン


ミセ*゚ー゚)リ 「十時間も退屈だっただろうなぁ……」

ミセ*゚ー゚)リ 「それでも待ってたのよね、おかげで散々な目にあったけど」

ミセ;゚ー゚)リ 「あ、まだパソコン拭いてない……。
         クリスマスに何やってんだろ、掃除とか洗濯とか」




250くたびれミセ*゚ー゚)リのクリスマスのようです:2013/12/25(水) 22:41:38 ID:KJU4Oxtg0

ミセ;-д-)リ 「はぁー、くったびれた」

ミセ*゚ー゚)リ 「でも、何にもない一日よりマシか。話のネタにくらいはなったかな」

ミセ*゚ー゚)リ 「バイト終わって帰ってきたら、
         ピッキングして家に入り込んだ友達がブリ照り持って出迎えてくれた」

(-、-*トソン

ミセ*゚ー゚)リ 「……」

ミセ;゚ー゚)リ 「ダメだ、人に話したら色んな意味で心配されそう」

ミセ;-ヮ-)リ 「ま、まあ、忘れられないクリスマスにはなった、うん」

(-、-*トソン

ミセ*゚ー゚)リ 「今日のは貸しだかんね。今度色々付き合ってもらうわよ」

ミセ*゚ー゚)リ 「バイト代入ったし、一日買い物しちゃうんだから覚悟しなさいよ」

(-、-*トソン





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