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川'A`)ブーン系小説&イラスト練習総合案内所のようです
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川'A`) 今回のテンプレは私が担当するわ
川'A`) ドクオ?誰それ、知らないわね
川'A`) ここはブーン系小説&イラスト練習総合案内所よ
初めての方や馴染みのない方は以下のブーン系wiki、テンプレ等をよく読んで
ご理解とご協力をお願いします
・総合スレにおける最低限のルール、マナー
・よくあるQ&A
・荒らしについて
・進行中の企画・創作板の特殊スレ一覧
・AAテンプレ一覧
ブーン系wiki
http://www43.atwiki.jp/boonkei/
ttp://boonkei.wiki.fc2.com/
↑が見れない、AAがコピー出来ない方の為の予備サイト
ttp://boonkei.web.fc2.com/top.html
ttp://boonkei.m.web.fc2.com/top.html(携帯用)
兄弟スレ
( ^ω^)ブーン系小説シベリア図書館のようです★50
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/siberia/1379170546/
前スレ
ξ゚⊿゚)ξブーン系小説&イラスト練習総合案内所のようです
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/13029/1379167964/
( ^ω^)ブーン系小説板のようです(旧避難所、スレ立て上限に達した)
ttp://jbbs.livedoor.jp/sports/37256/
( ^ω^) ブーン系小説板2のようです
http://jbbs.livedoor.jp/internet/16305/
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>>378批評おねがいと書いてあるから批評するぞ。
読後まず、ありきたりだと思った。
物語として見ると盛り上がるところが無くてイマイチ。
これは起承転結でいえば転の部分がないため。
正直、('A`)の変わり映えしない日常を描いた話、クズさをただただ見せつける話ってのは、今まで沢山書かれてきてんだよね。
だから真新しさがない。どっかで見た話だなって思われる。
例えばこの場合、('A`)がオナってるところにカーチャンとその女性が戻ってきて、鉢合わせてしまうとか。
究極、もういっそそのオナニーがキッカケに世界が滅びてしまうことに……とか。
そういった読者に「えっ!?これからどうなっちゃうの!?」と思わせる展開が欲しい。
ここにこそ一番物語としての個性が出るところだし、他作品との差別化を図れるポイントだと思う。
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>>378
書き溜め進まないから俺も俺も。
自分は〜と、彼は〜の部分とかで一人称と三人称がごっちゃになっている印象を受けた。
三人称の地の文中で心中を吐露させるような表現もあるみたいだけど、視点を明確にすると読む側も混乱しないんじゃないかな。
小説っぽい体裁を取るなら、改行直前で句読点を打って続けてみたり、
句読点ごとに段落を空けてやった方が読みやすい部分があったように思った。
内容は短レスということもありーの、特に物語性は無い感じだと思う。
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>>384-386
ドS過ぎワロタ
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おwwwまwwwえの元にwwww吹くwwwwwww
強くwww強くwwwブロゥィンwwwwアゥwwww
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誤爆
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どこへの誤爆だよwwwwww
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仮面ライダー鎧武のop歌おうぜwwwwwwww
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1381280217/
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バカスwwww
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>>395
俯くなよwwww顔を上げろwwwwwww
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数年ぶりにブーン系に帰ってきた!
オムニバス形式のもんを書きたいから10個ぐらいお題欲しいです!
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>>398
おかえりなさい
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>>398
黄色のハンカチ
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>>398
あげぽよ
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>>398
優しい標的
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>>398
後日談
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>>398
焼肉
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>>398
お冷
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>>398
101匹文丸大行進
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>>398
ちんこ
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>>398
END
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短編を閃いたので投下します。
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>>399->>407
ありがと!!適当に組み合わせて作れそうだ!
お前らみんな大好き!
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スーツ姿の人々が行きかう道の隅で、ベルの音が鳴り響いた。
(-@∀@)「大当たり〜! おめでとうございます!」
(,,゚Д゚)「……え?」
私がこの場所でくじを回したのは偶然だ。
仕事が上手くいき、気分が良い状態であった。
そうでなければ、こんな路傍の宝くじなど引こうとは思わなかっただろう。
(-@∀@)「はい、一等の1000万円です」
目の前にどんっと札束が置かれる。
(;,゚Д゚)「高っ! しかもキャッシュで……」
普段目にすることのないピン札の山に、私は目を見開いた。
「おぉ……」と、言葉にならない感嘆が漏れる。
(,,^Д^)「それじゃ……受け取るかな」
札束を握る私の手に力がこもる。
今日はなんて景気のいい日だろう。
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私にはいきつけのバーがあった。会社と駅の間にある、路地裏の小さなバーだ。
最初は会社の仲間に進められて赴いていたが、最近では専ら一人で来る。
気分も良かったので、私はそのバーに寄ることにした。
ζ(゚ー゚*ζ「あら、ギコさんお久しぶりね」
客入りが良いとは決して言えないお店。そのカウンターの向かい側に立つ女性が、温かな微笑みを私に掛けてくれた。
このバーのオーナーでありバーテンダーでもある女性だ。
(,,^Д^)「デレさん、どうもです」
ζ(゚ー゚*ζ「どうしたの? なんだか随分嬉しそうね」
(,,^Д^)「そうですかね?」
ζ(゚ー゚*ζ「顔に出ていますよ。いつもはこう、むすっとしているのに」
カウンターにはニ、三人の客がちびちびとカクテルを飲んでいた。どことなく物悲しい。
両脇に誰もいない椅子を選び、荷物を足下に置く。
ζ(゚ー゚*ζ「それで、何かありましたの?」
(,,゚Д゚)「実はね、宝くじが当たったんですよ」
ζ(゚ー゚*ζ「まあ! ほんとに?」
デレは口を手で押さえて、目を見開いた。大袈裟すぎるくらいのリアクションだ。
その様子を見て、私はすっかり浮かれて話を続ける。
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(,,^Д^)「ころころってくじを回して、1000万円も手に入ったんですよ。ちょっとしたお小遣いと言うには多すぎますね」
ζ(゚ー゚*ζ「そんなにですか! それで気分が良くて私のお店に?」
(,,゚Д゚)「そうそう。最近仕事が忙しくて来れてなかったから。仕事の方にも余裕ができて、ようやくです」
ζ(^ー^*ζ「こちらもまたギコさんとお会いすることができて嬉しいわ」
(,,^Д^)「ははは、ありがとう」
私が大きな声で笑っていると、唐突に横から声を掛けられた。
「しかし、そういったお話を大声でされるのはあまり感心しませんな」
私は一瞬固まり、話の腰を折られたことに若干顔をしかめながら振りむいた。
(´・ω・`)「そういった大金を持っているというお話はもっと慎重になさらないと」
(,,゚Д゚)「えっと、どなたですか?」
(´・ω・`)「ショボンと言います」
ζ(゚ー゚*ζ「最近このお店に来るようになったお客さんよ」
(,,゚Д゚)「そうか……忠告ありがとう」
(´・ω・`)「いえいえ。こちらこそおせっかいなことを言ってしまってすいません」
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ぺこりと頭を下げる姿を見て、嫌な気持ちがすっと消えた。
そもそも忠告をしてくる人なのだから、悪い人ではないだろう。
私は彼を隣の席に招いた。席に着いたショボンはすぐに話を始めた。
(´・ω・`)「そうだ。あなたにお勧めのサービスがありますよ、ね? バーテンダーさん」
(,,゚Д゚)「サービス?」
ζ(゚ー゚*ζ「お店の前に置いてある看板を見ました?」
(,,゚Д゚)「いや……暗かったしそこまで詳しくは見てないかな。何か新しいカクテルでも作り出したんですか?」
ζ(゚ー゚*ζ「新しいというより、付加価値ですね。『景気のいい日はマティーニを』っていうサービスですよ」
景気のいい日……先程私が抱いた感想と一致する。
(,,゚Д゚)「どういうことっすか? マティーニを飲めばいいんですかね?」
ζ(゚ー゚*ζ「専用の特製マティーニがあるのよ。その値段は1万円!」
(;,゚Д゚)「ええ!?」
このバーにおいて、普通のカクテルの値段は1000円前後だ。だから1万円もするカクテルなど異質と言えた。
(;,゚Д゚)「大丈夫なんですか? そんなに高い値段で」
ζ(゚ー゚*ζ「言ったでしょう? 付加価値よ。気分のいいお客さまにさらに良い気分になってもらうの。
高いカクテルが飲めたら、『こんな高いもの飲めちゃうんだ!』って、お金持ちの仲間入りをしたような気がして嬉しいでしょ?」
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(;,゚Д゚)「……それぼったくりじゃ」
ζ(^ー^*ζ「いいのいいの。だめならすぐやめるし」
(´・ω・`)「さあさあ、せっかくの良い日なのだから頼んでみましょうよ」
(,,゚Д゚)「うーん、確かに今日くらい、いいかな」
実際に今日は景気がいい日なのだ。ためらう理由はない。
(,,^Д^)「それじゃ、デレさん。それを一つ」
ζ(゚ー゚*ζ「はいはい」
デレはすぐに特製マティーニを作ってくれた。
量も多く、添えられた果実の切り身が爽やかな香りを放っている。
見た目こそ凝ってはいたが、味はやはり普通のものと大差ない。
ショボンは話すのが上手かった。初対面の私とであるのに、会話は自然と弾んだ。
時折私に質問したり、話を促すことで、会話の流れに抑揚をつけていた。
私はついには彼と初対面であることを気にしなくなっていた。
特製マティーニが思いのほか度数の強いものであったからかもしれない。
私は顔を紅潮させた。
発せられる笑い声が自分のものなのか、ショボンやデレのものなのかも曖昧になってくる。
そうして私はまどろみに思考を埋めていった。
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身体を揺さぶられて目を覚ました。
ζ(゚ー゚*ζ「もう閉めますよー」
(,,-Д-)そ「うん……ん、あれ……」
私はカウンターに突っ伏していた。
急に上半身を起こしたところ、肩や腰に鈍い痛みが走った。
随分と長い時間同じ体制で眠ってしまっていたらしい。
(;,゚Д゚)「あ、あれ。今何時ですか」
ζ(゚ー゚*ζ「もう夜の0時ですよ。2時間も眠ってしまうなんてねえ。
終電はまだギリギリ間に合いますよ。さあ、お水飲んで」
デレに勧められるままに、グラスを掴んで水を喉に流し込む。
身体の内側が冷やされ、同時に頭も冴えを取り戻していく。
私は自分がこのバーにやってきた経緯を次第に思い出した。
当然、1000万円のことも。
閃いてすぐに私は足元を見た。
大金の入った鞄をそこに置いていたからである。
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鞄はあったものの、妙にしぼんでいる。
慌てて手を突っ込んで確認した。
(;,゚Д゚)「か、金が無い!!」
そういえば、お酒を飲みながらお金にまつわるあれこれをショボンに話していなあと、私はそのときようやく思い出した。
デレに事情を説明し、ショボンにまつわる情報を聞きだした。
彼の勤め先は数駅と離れていない場所にあった。
翌日になり、私は会社を休んだ。
そしてショボンの勤める会社へ赴いた。
彼はすぐに見つかった。
電話で彼を社外に呼び出し、玄関に居る所を取り押さえて喫茶店へと連れて行った。
(;´・ω・`)「許してくれ!」
早々に彼は切り出してきた。
(#,゚Д゚)「なにふざけたこと言ってんだ!」
私は声を荒げる。多少の視線が集まるが、今は気にしないでおこうとした。
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(;´・ω・`)「金が、どうしても必要だったんだ。
私の友人が大金を欲しがっていてね」
(,,゚Д゚)「友人? いつ金を渡したって言うんだよ」
(;´・ω・`)「今朝だよ。割と近所に住んでいるんでね」
(,,゚Д゚)「よし、じゃあそこを教えろ。勤めてるならそこもな」
(;´・ω・`)「そんな」
(#,゚Д゚)「元々俺の金だぞ! 取り返してあたりまえだろうが!」
物言いたげなショボンを尻目に、私はメモ帳を取りだした。
今一度ショボンを睨むと、彼もようやく観念した様子だった。
ショボンが教えてくれたのは、友人の住所だった。
その友人は主婦であり、普段は家にいるらしい。
喫茶店をさっさと後にして、私はその場所に向かった。
とある団地の一角。
私がインターホンを押すと、すぐに女性が顔を出した。
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('、`*川「はい、どなた?」
(,,゚Д゚)「ショボンの知り合いなんですが。
今朝こちらにショボンがお金を持ってきましたよね?」
('、`*川「ええ……それがなにか」
(,,゚Д゚)「あれ、私のお金なんです」
('、`;川「ええ!?」
彼女に対し、ショボンが私のお金を盗んだことを説明した。
彼女の顔がどんどん青くなっていくのが見て取れた。
('、`;川「す、すいません! そんなことになっているとはつゆしらず」
(,,゚Д゚)「いや。わかってくれればいいです。それで、お金は?」
('、`;川「実はその、あれは息子がほしがっていたものでして」
(;,゚Д゚)「……はあ?」
数時間後、私は彼女の息子が通う大学に辿りついた。
彼女から詳しい情報を伺っていたため、すぐに息子の居場所は判明した。
教室から移動する最中に歩いていた彼を捕まえた。
(;'A`)「な、なんだよいきなり!」
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(,,゚Д゚)「いいからこっちこい。
今朝お前が母親から受け取った金のことについてだ」
(;'A`)「ええ!?」
大学の隅にある物陰で事情を伺った。
彼は友人に何度もかつあげをされていたらしい。
(;'A`)「それで、その。何かがやらかす度に金額が増額される仕組みでして。
今月はたくさんやらかしちゃったものですから金額が跳ね上がっていまして。
それでなんでもいいから大金を持って来いっていわれちゃって」
(,,゚Д゚)「そのこと母親にちゃんと説明したのか?」
(;'A`)「いや、つい家だといらいらしちゃって。
『お金持ってこい』としか言ってなかったんですよね」
(,,゚Д゚)「とりあえず1000万も要るわけないよな?」
(*'A`)「ああ、はい。ちょっとびっくりしましたよね。大金って言っただけなのに。はは」
(#,゚Д゚)「笑ってんなやごるぁ!!」
(;'A`)「ひいい、怒らないで!」
その後、彼からかつあげ相手のことを聞きだした。
そいつの人相、性格を知り、写真も見せてもらった。
そいつは大学をさぼってパチンコに興じているらしい。
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場所は大学からさほど離れていなかったので、すぐに向かうことができた。
喧騒にまみれて、そいつはすぐに見つかった。
(,,゚Д゚)「おい、お前」
(;゚∀゚)「な、なんだよおっさん! 今いいところなのに」
(,,゚Д゚)「ちょっとこい。お前がかつあげしたお金についてだ」
(;゚∀゚)「へ?」
(,,゚Д゚)「あれは元々俺のお金だ。さあ、早く出せ」
(;゚∀゚)「ちょっと待てって! なんでおっさんの金があいつからでてくんだよ」
(,,゚Д゚)「いろいろあるんだよ。はやくしろ」
(;゚∀゚)「ま、待てって金ならこのバッグに……あれ?」
彼の目線が足元をふらふらと彷徨う。
(;,゚Д゚)「お、おいどうした? まさか」
(;゚∀゚)「無くなってる……うわ、盗まれた? まじかよ」
(;,゚Д゚)「…………」
顔を引きつらせる青年の横で、私は頭を抱えた。
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パチンコ屋の店長に事情を説明した。
( `ハ´)「そういえば怪しい人見たネー」
(,,゚Д゚)「本当か?」
( `ハ´)「店内をこそこそ歩きまわってて感じ悪かったアルヨ。
あれはきっと異国の人ネ」
(,,゚Д゚)「よくわかったな」
( `ハ´)「きっと私と同郷アル。手癖の悪いのがいっぱいネ。
ああいうのはたまにマフィアと絡んでる奴もいるアル。
もしそうだったら警察でも追えるかどうか」
(;,゚Д゚)「ううむ、それは困る」
( `ハ´)「あ、でもこっちに来てる仲間内に連絡すれば見つかるかもしれないアル。
上手くいけば明日にでもわかるアルヨ」
(,,゚Д゚)「そうしてもらえるとありがたい」
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連絡先だけを教え、私はその場を後にした。
散々歩きまわったため、足だって張ってきている。
それにしても、これだけ探しても手に入らないとは。
1000万円の追跡は長丁場になる、そんな予感がした。
店長から連絡があったのち、会社の休みを利用しつつ私は1000万円を追った。
仕事の質を落とさないように、少しずつ。
追跡するため、車を使うことにした。
電車よりお金はかからないし、自転車よりも体力は使わない。
私はおそらく同期の誰よりも車を乗り回しているだろう。
そうして追跡は進んだ。
しかしその全てが空振りに終わった。
追っても追っても、金はいつも別の人へと渡ってしまっている。
人と人との繋がりがこんなふうに牙をむいてくるなど思いもよらなかった。
次々と一回限りの出会いを果たし、金が無いと分かるとさっさと別れる。
ひどく薄っぺらい一期一会だ。ありがたがる隙もない。
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世の中の多くの人が金を求めていることもわかった。
その欲が、金をどんどん渡らせる。
人々の悩みを解決し、心を浮かせ、心を満たしていく、
それが私の1000万円であることに変わりはないというのに。
私は多くの人々の幸せのために、一挙に不幸を背負っている気がした。
1000万円の足跡を辿ることは私の日常の半分を占めた。
暇さえあればその行方を追う、それだけで私の休日は終わる。
自らの金を取り戻すため、私は黙々と足を進めていった。
時としてお金は分割されて別のルートに流れていった。
手に負えなくなると協力者も募るようになった。
自分ひとりでは追えない側の追跡を手伝ってもらったのだ。
そのような横の広がりは複雑怪奇だが、運よく見失うことは無かった。
幸いにも途中で一般の市場に出回ることがなかったからだ。
もし細分化されてばらばらに利用されていたら、もはや追跡のしようが無い。
ルートは複雑に絡み合い、やがてひとつの大筋に落ちついた。
私のいる町の大富豪が、金の流れの中心にいたのである。
お金持ちにはお金が集まるというのがこの世の条理らしい。
追跡を初めて半年が経過した頃。
私はようやくその大富豪と直接顔を合わせる機会に恵まれた。
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私は件の富豪の館に辿りついた。
この町で一番の広さを持つ館だ、
事情を説明して、中に入れてもらった。
私の金が、こんな豪邸の何を助けたというのだろう。
豪邸の庭を眺めながら、私は首を傾げた。
応接室にて、館の主人はにこやかに招き入れてくれた。
爪'ー`)「電話してくれた方ですね。どうぞおかけください。要件は何なのでしょう」
主人は余裕のある初老の男性だ。
いかにもお金持ちが有していそうな雰囲気。
(,,゚Д゚)「三日ほど前に私の1000万円がこちらに回ってきているはずなのですが」
爪'ー`)「1000万? 三日前というと、私の有するボランティア団体のひとつが
東南アジアの難民のために集めていた募金を収集して持ってきてくれましたね」
(,,゚Д゚)「ええ。その東南アジア難民救助募金の親団体である某大手国際銀行の
役員の一人がミスで私の1000万円が入った封筒をそちらの団体の金庫に入れてしまったのです」
(,,゚Д゚)「その役員に至るまでにとある会社の違法取引に紛れこんだり
とある崩壊寸前の家庭に笑顔をもたらしたり、資金難に喘ぐスポーツ競技の普及に協力したり
難病を抱え込む子どもを助けるための壮大な医療機関と政府間のやり取りに紛れこんだりと
いろいろあったのですが知ったことではないので割愛して」
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(,,゚Д゚)「とにかく私の1000万円です。返してください」
爪'ー`)「…………封筒は確かに届きました。私も確認しています。
ただ、私の認識とあなたの話で、少し違う部分がありますね」
(,,゚Д゚)「違い? いったいどういうことかな」
爪'ー`)「そのときの封筒、まだ私の手元にあります」
そういって、男性は一枚の封筒を取り出した。
それが妙に薄いので、私は目を細めた。
(,,゚Д゚)「……どういうことですか? それが1000万円のはずは無い。
途中で小切手にでも変わっていたのなら話は別ですが」
爪'ー`)「ちゃんとした現金ですよ。ただし、その金額は11万円ですが」
あまりの発言に、ギコは呆然として、それから怒りが湧いてくる。
(#,゚Д゚)「ばかなことを言うな! どうして1000万円が11万円になるんだ!」
爪'ー`)「……差出がましいようですが、あなたはこのお金をどのように追ったのですかな?」
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(,,゚Д゚)「そんなもの、お金を持っている人のところへ行って、別の人に渡したと聞かされて
また別の人のところへ行って、そこでも別の人に渡したと聞かされて……それの繰り返しだ」
爪'ー`)「つまり、現物を見たわけではなかったということですね?」
(,,゚Д゚)「まあ、そうだな。半年振りだ」
「ふむふむ」と男性は呟いた。
爪'ー`)「それでは途中で何枚か抜き取られていても気付かないわけですね」
(;,゚Д゚)「抜き取られた、だと!?」
爪'ー`)「ええ。これだけあるなら少し良いだろうと思っていただくことくらいありうるでしょう?」
(,,゚Д゚)「それは、まあ」
どうにも煮え切らない私を気にせず、男性はどんどん話を進めていく。
爪'ー`)「このお金はいったい何人の手を渡ったのですかな?」
(,,゚Д゚)「え?」
突然の質問に、私は面食らった。
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私はメモ帳を手に取った。そこにはしっかりと今までの変遷が書きとめてあった。
1ページに10人ほどの詳細な情報が書かれているメモ帳だ。
そのページ数は予備の欄を外せば40ページ。
さらに、このメモ帳は3代目であり、この大富豪は19ページ目の最後の一人である。
ということは。
(,,゚Д゚)「今までで989人、あんたでちょうど990人だ」
爪'ー`)「そんなに追ったのですか?」
(,,゚Д゚)「いろいろ協力してもらってな。間違っちゃいないはずだぜ」
爪'ー`)「すごい執念ですね。しかし、なるほどこれでわかりましたよ」
男性は自分に確認するように小さく頷いてから、ギコに向けて言葉をつづけた。
爪'ー`)「その989人が全員1万円ずつ抜き取ればちょうど989万円。
1000万円から989万円抜き取られたら、残りは11万円。ほら、単純でしょう?」
(;,゚Д゚)「」
言葉を失うとはこのことかと、私は思った。
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後日、私はあのバーを訪ね、このことを報告した。
ζ(゚ー゚*ζ「それじゃ、1000万円は結局見つからなかったのね?」
(,,゚Д゚)「ああ。もう、しかたないなって。
おとなしく11万円を回収したんですよ。今日1万円使ったから、残り10万円」
力なく笑って、手元の特製マティーニに手を掛ける。
10万円だって金は金だ。景気が良いにこしたことはないさ。
そう自分に言い訳して、このバーにやってきた。
ζ(゚ー゚*ζ「そう。あんなに頑張っていたのに。残念ね」
(,,゚Д゚)「いやあ、なんかもう、疲れちゃって」
ζ(゚ー゚*ζ「あら? 意外」
(,,゚Д゚)「はは、このバーでこうして作りもののささやかな高級感を味わいながら
デレさんとゆったり話してるくらいが、俺にはちょうどいいんですよ」
特製マティーニをまた一口。
(,,゚Д゚)「それにしても、この店」
ギコはバーを見回した。
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とても賑やかな店内だ。半年前には考えられなかったくらい人で溢れている。
こうして話しているギコの両隣にも人がいる。普段ならスペースがほしいのに、今日はここしか空いていなかったのだ。
(,,゚Д゚)「随分、繁盛していますね。以前は閑散としていたのに」
ζ(゚ー゚*ζ「そうなのよ。この半年間で急にね。
今度隣町に支店でも出そうかなって思ってるの」
(,,゚Д゚)「へえ、そいつは良かったじゃないですか」
ζ(゚ー゚*ζ「不思議なものよね。それもこれもこのマティーニのおかげかしら」
(,,゚Д゚)「マティーニ?」
ζ(゚ー゚*ζ「そうなのよ。なぜだかわからないけど、この特製マティーニばかりが売れに売れて」
(,,^Д^)「あのサービスで景気の良い人を呼び寄せているからじゃないですかね」
グラスが空になる。
一杯1万円の特製カクテル。
高級感の余韻に浸りながら、私はそのグラスを静かに置いた。
〜おわり〜
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勢いで書いた。
それではー。
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なるほどな、乙
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なるほど、1万円か
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あらあらうふふってなった
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ホモやらなんやらもなく久々にまともな短編だった気がする。乙
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ビップでなんかやってんぞ
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なんかって何?
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アルファさすがに偽者だよな?
信者がやった二次創作だよな?
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二次創作どころかそのまま
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そうか
放置でいいか
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何でやってるんだろうな
新規をふやしたいならもっと軽いものにするだろうし
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なんだかみてて恥ずかしい
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ただの荒らしだろ
昔からまれによくある
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5個ぐらいお題ください
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>>444
死語
-
>>444
正装
-
>>444
トマト
-
>>444
レタス
-
>>444
理系
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>>445->>449
お題ありがとうございます!
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軍記物が好きな友人にすすめたいんだけど、なんかおすすめある?
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ハンニバル戦記は有名すぎるか
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ブーン系のじゃないのか
ブーン系でハンニバル戦記があるのか
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スカトロが好きな友人にすすめたいんだけど、なんかおすすめある?
-
ムカデ人間でも見せときゃいいんじゃない?
-
ブーン系ので頼む
アルファも軍記物だろうか?
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アルファは三国志だから軍記物でいいんじゃない
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ファンタジー色が強いものを書きたい
かっこいいお題を4つほどください
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>>458
聖騎士
-
>>458
ガーゴイル
-
>>458
妖精
-
>>458
黒魔術
-
>>459-462
サンクス
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絵題2つ程恵んでくれ
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>>464
待望の…
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>>464
マグカップ
-
>>464
コンビニがトラックに突っ込む
-
>>465-467
さんくす
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正にお題案内所だな
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高性能検索システムも兼ね備えてるぞ
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ごめん、他にもっとない?
軍記物というかミリタリー系というか
オネシャス!
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ここは「お題作家」たちが「作品」を競う場ですよ
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>>471
ビコーズ初登場作品は、魔法とか使ったけど確か軍記物だったはず
タイトルは忘れた
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>>458
兵士になるようですだっけ?
ビコーズといえば先生のイメージが強いなあ
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安価はスルーしてくれ……
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軍記ものといえばどこ駆け
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あー、あれも軍記物だよなそういえば
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>>471 SF要素もまじったりなんだりしていいなら↓
前
多脚戦車で登るようです
http://mzkzboon.blog.fc2.com/blog-entry-661.html
原作があるようです
http://mzkzboon.blog.fc2.com/blog-date-200008.html
('A`)守るために殺すようです
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-464.html
シベリア図書館戦争のようです
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-371.html
-
>>471 後(短編
リンクリングミッションのようです
http://mzkzboon.blog.fc2.com/blog-entry-656.html
爪'ー`)y‐戦の華のようですlw´‐ _‐ノv
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-657.html
ここは从 ゚∀从の死に場所では無かったようです。
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-343.html
( ^ω^)鐘の音が響くようです
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-161.html
('A`) ドクオはレイヴンになるようです
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-202.html
( ´_ゝ`)シベリアンのようです
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-239.html
(`・ω・´)シベリアに夏が来たようです
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-278.html
(゚、゚トソン彼を撃ち墜とした日、1944のようです。
http://sogomatome.blog104.fc2.com/blog-entry-382.html
-
投下します
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誰もが、通り過ぎてしまうような、坂の上。逆に、誰も通らないかもしれない、閑静な通り。
そこに一軒、ぽつんと建っている、二階建てのレストラン。
室内の、隅のテーブルに、ぼぅっと座っている、僕。
もう、何十年も前の、話。ここは、恋人達の、憩いの場だった。
知っている人は、もういないかもしれない。都会には、若者向けのカフェが出来たから。
大きなレストランも、たくさん建った。遊園地だけではない、見て回る場所も増えた。
( ^ω^)
人の声が聞こえない、静かな空間。
店内には、甘く柔らかい歌声が、流れている。
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橙色のイルカが、グラスの上で跳ねている。
厚い尾鰭を外に、半身を翠色の海に浸からせて
海を隔てて見える主と、口付けするのを待っている。
知っている人は、もういないかもしれない。この場所でしか見られないと、思うから。
それに、今はもっと、素敵なイルカが見られる。イルカだけではない、造形美が多くなった。
( ^ω^)
歌声が紡ぐ言葉は、儚く切ない、泡のよう。
静かな空間に、優しく響き渡っている。
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何十年も前の、話。翠色の海を、透かして見た向こうに、貨物船が見えた。
透明な翠に、揺れる空。透かして見た向こうの景色に、もう一つ。
ξ* ー )ξ
頬を赤く染めて、微笑みかけている、君の顔。
僕の、遠い記憶の中で、いつまでも微笑んでいる、君の横顔。
胸に消えないで、残り続ける、淡い想い。
( ^ω^)
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口付けたイルカの、僅かな酸味と甘味。
過ぎた月日を思うには、なんだか刺激が強すぎて。
( ;ω;)
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透かして見た向こうには、もう、貨物船は見えないけれど。
ぼやけた視界に映る、海の翠は、あの頃と変わらないまま。
ぽたりぽたりと、頬を伝った雫は、紙ナプキンに、丸い跡を残していった。
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おしまい。
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乙! 読みやすいし、良い雰囲気だ
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(´^ω^`)リーガルゲイのようです
ってのを考えた。
法律に詳しい人誰か書いてくれ
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